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科学は愛ですコミュの溶融塩による太陽熱発電:シチリアに世界初の発電所

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http://wired.jp/2012/10/04/solar_molten_salt/
ノーベル賞学者でイタリアのENEA(新技術エネルギー環境機関 )元社長、カルロ・ルッビアが立ち上げた施設が、2015年から稼働するだろう。その世界初の発電所は、硝酸ナトリウムと硝酸カリウムが太陽熱を蓄積して、日没後もエネルギーを生み出すという。

このタイプで世界初の施設が、Enel Green Power(元国営のイタリア大手電力会社ENELの子会社)によって実現され、2015年からシチリア州プリオーロ・ガルガッロで稼働するだろう。30メガワット時の出力をもち、40,000世帯にエネルギーを供給することになる。これは、太陽熱発電において世界トップの規模であると同時に、すべてイタリア製のクリーンテクノロジーで、太陽熱発電技術に溶融塩を用いている。

かつてENEA(L’Agenzia nazionale per le nuove tecnologie, l’energia e lo sviluppo economico sostenibile :新技術エネルギー環境機関 )の社長だったノーベル賞学者カルロ・ルッビアが立ち上げたシステムで、太陽熱の集積装置と、塩の混合物(硝酸ナトリウムと硝酸カリウムを利用していて、技術の名前はこれに由来する)を用いることを想定している。実際、これに太陽熱を蓄積して、日没後も稼働してエネルギーに変換することができる。要するに非常にインテリジェントな太陽熱発電なのだ。

最近の再生可能エネルギーに関する政令では、この方向に投資を行うことを選択した。この方面では、ときにはイタリアが道を開く役割を果たすこともあるのだ。

特に、シチリアの施設には2億ユーロの費用を払うだろう。環境大臣コッラード・チーニも、このところはイルヴァの事件(イタリアの製鉄会社で環境汚染が問題となっている)に打ちのめされているが、プリオーロ・ガルガッロの施設によって第一歩を踏み出すこの新しい挑戦を、大きな頼みとしているようだ。

このテーマを取り上げた会議のなかで、環境省の責任者は述べた。「太陽熱発電は、イタリアが熱を入れている中心軸のひとつです。イタリアは、日射量が非常に多いだけでなく、今回の特許と技術が信じられないほどの好条件を与えてくれるので、この革新的な再生可能テクノロジーを高度に発展させた国となることができます」。

ENEAの役員ジョヴァンニ・レッリがこれに呼応した。「太陽熱発電の技術はこの10年でENEAによって開発されました。すべてがイタリア製となっている卓越した事例です。プリオーロ・ガルガッロに建設される施設は、高温ガスによる発電所を補完するもので、ENEAによって開発されたさまざまな構成要素の特許が基になっています。これらの特許はイタリア企業に譲渡されており、彼らは実用化を行い、一緒にシステムをつくって、ハイテク産業グループを構成しています。これには30の企業が参加して、世界レヴェルでのリーダーとなっています」。

太陽熱エネルギーは、太陽光から集積され、非常に高い温度で溶解する塩によって貯蔵される。一度非常に高いレヴェルまで加熱されると、水に浸され、反応と熱交換によって蒸気を生み出し、タービンを動かしてエネルギーをつくり出すことができるという仕組みだ。

投資は莫大だが、稼働後8年間という早い時期に回収できる見込みだという。イタリア太陽熱エネルギー協会のジャンルイジ・アンジェラントーニ会長によれば、この技術によって生み出されるエネルギーのキロワット時のコストは、2020年には石油による発電コストと競合できるようになるそうだ。

イタリア経済危機のトンネルの終わりの、(太陽の)光を目にするための道がひとつ増えた。

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