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科学は愛ですコミュの細菌にも嗅覚がある?

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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100819-00000000-natiogeo-int

細菌は、足や生ごみ、ある種のチーズなどの強烈なにおいの原因となっているが、単細胞生物である細菌にもにおいを感じる“鼻”があるという最新の研究が発表された。2種の土壌細菌の分析から、どちらの細菌のコロニーも空気中のアンモニアのにおいを感知できることが示されたという。

 研究の共著者でイギリスのニューカッスル大学でこの研究を主導し、現在はオランダのユトレヒトにある大学医療センターに所属するレインデール・ナイラント氏は次のように話す。「アンモニアは細菌の成長に必要な窒素の最も単純な構造の発生源だ。つまりアンモニアを感じ取って少しでも近づくことができれば、細菌にとって大きなメリットがあるということだ」。

 実験では、細菌のコロニーはアンモニアの気体に触れると、同じ種の個体が集まって粘性のある“バイオフィルム”を形成した。競合するコロニーとの距離が遠いほど、バイオフィルムを形成するスピードは遅くなった。これは逆に考えると、バイオフィルムを形成して自分の陣地を拡大し、近くにいるライバルとの縄張り争いを制してアンモニアにたどり着こうとしていることを示す。

 今回の発見の結果、細菌は五感のうち少なくとも4つの感覚を使っていることになる。細菌は、におい(嗅覚)のほかに、光(視覚)、同じ種の他の個体との物理的接触(触覚)、化学物質との直接的接触(味覚)に反応するからだ。

 ナイラント氏の研究チームは細菌の嗅覚器官をまだ見つけていないが、細胞壁にあるタンパク質センサーが何らかの方法で空気中の化学物質と結合すると考えられている。

 細菌の嗅覚の仕組みが解明されれば、バイオフィルムの発生を抑制する手段の開発の手がかりになる。バイオフィルムは有害で、ヒトの健康にとって大きな脅威だとナイラント氏は指摘する。

 バイオフィルムは細菌を抗生物質から守り、ヒトの免疫システムによる攻撃さえも防ぐため、細菌による持続性感染を起こしやすくなる。「病院では、人工心臓弁などのあらゆる人工臓器に病原性のバイオフィルムが付着していることが日常茶飯事で、大きな問題になっている」。

 また進化論の見地から考えると、生命体が初めて互いのにおいを感じ取れるようになった過程を細菌が示している可能性がある。「長い間、複雑な構造の生物しか嗅覚を持たないと考えられてきたが、ここ数年で酵母菌や粘菌にも嗅覚があることが明らかになった。さらに今回の研究で細菌も嗅覚を持つことがわかった。つまり、嗅覚の進化はもっと早い段階で起きていたということだ」。

 この研究は「Biotechnology Journal」誌オンライン版で2010年8月18日に公開された。

Brian Handwerk for National Geographic News

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