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科学は愛ですコミュの遺伝子が奏でる音楽

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「生命の符号」を奏でる聖歌隊
(Choir to sing the 'code of life':7月13日英語版配信分)

http://blog.goo.ne.jp/5522eyes/e/1369ee58f7b76ba6f68998173d62ee1f
[5522の眼]
イギリスの「ウエルカム・トラスト」という信託組織が進めている《遺伝子による音楽》というプロジェクトの一貫で、最近ロンドン等、イギリス国内で発表された合唱音楽。新ロンドン室内合唱団、40人のシンガーによるこの曲のタイトルは《アリール》(allele)。「突然変異によって現れる遺伝子の多様な形」の意味を持つ。

この合唱曲は通常の音楽理論で作曲されたのではなく、科学者と作曲家のコラボレーションによるもので、素材にひとの遺伝子コードを使っているのが21世紀的な斬新な試みだと評価されているのだという。

科学者のアンドリュー・モーリーのアイデアは、DNAの4つの化学分子構造に、それぞれ異なった音価をアサインしたらどうなるかというもの。こどもの頃には聖歌隊で歌って、作曲の経験もあるアンドリューは、音楽的シークエンスが遺伝子のシークエンスに似たところがあるのではないかと考えて、この合唱曲を発想した。

「ウエルカム・トラスト」のプロジェクトでは、「音楽的才能と一般大衆との間には遺伝子的な違いがあるか?」というテーマを研究していたアンドリューだから、被験者として多くの音楽家のDNA分析を行ったのだが、その中に新ロンドン室内合唱団の40人のシンガーも含まれているわけだ。

解読された合唱団員それぞれの遺伝子コードのシークエンスには、先にアンドリュー自身が決めた特定の音価をハメ込んでゆく。40人の団員ひとりひとりが、自分のDNAに従った楽譜を歌うわけだから、言い換えれば、「存在としての自分」について歌うことになるのだ。40人が違ったスコアで歌いあげるわけだから、その音のマスは時として清澄、時として混沌とダイナミックに変化する。

アンドリューの考え方に協力して作曲を担当した本物の作曲家、マイケル・ゼフ・ゴードンは、「遺伝子は生の音素材として音符に転換できること。まことに不可思議で見事に美しい構成を持つこと。」を証言している。

新ロンドン室内合唱団を指揮するジェームス・ウイークスも、「過去30年間に経験したもっとも難しいレパートリーで、合唱団にも自分にも大きな挑戦である。《アリール》には、自然科学と音楽との強い繋がりを感じる。」と云う。「不可思議のゲノム世界を呼び起すのだ」というわけだ。

「遺伝子には音楽的シークエンスとの類似を感じる」と科学者や作曲家が云うように、不協和音ばかりで聴くに絶えないといった「現代音楽」とはちがった、それこそ不可思議なムードをもった音楽のように感じた。

40人の合唱団員の一部が入れ替わるだけで、出来上がる音の繋がりも変わってくるわけだから、アメリカの作曲家、ジョン・ケージが影響された「偶然性、不確定性」の音楽に似たところもありそうだ。DNAの分析にちょっとお金がかかりそうだが、日本の合唱団が、《アリール》をレパートリーにして「ゲノムの不思議」を歌いあげてくれないだろうか。

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