科学は愛ですコミュの良い脂肪は心臓を守る!!

■「良質な脂肪」は心臓病のリスクを２０％低減させる
（'Good fat' cuts heart risk by a fifth：3月24日英語版配信分）

http://www.rda.co.jp/topics/topics4728.html
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◎悪い脂肪を減らして良い脂肪の摂取量を増やすことで、心臓発作のような冠動脈心臓病のリスクを約2割減らすことができるという研究結果が報告されました。

◎豚や牛などの赤肉や乳製品に含まれる飽和脂肪の摂取を減らすことは、健康的な食事法の一部として知られています。

◎実際に、食事の総カロリー摂取量に占める割合として、飽和脂肪を減らすだけでなく、良い脂肪の脂肪の多い魚や植物油に含まれる多価不飽和脂肪を増やすことが、心臓と血管を守るようです。

◎豚や牛などの赤肉や乳製品に含まれる飽和脂肪は、心臓病のリスクを増加させることが知られています。同じ脂肪でも多価不飽和脂肪は心臓病を予防します。

◎米国のハーバード大学パブリックヘルス校の疫学部の助教授のダリウシュ・モザッファリアン（Dariush Mozaffarian）氏らが、PLoS Medicine誌に23日付で発表しました。

◎これまでの研究では、飽和脂肪の摂取量と心血管疾患との関係は一貫していませんでした。

◎この理由は「飽和脂肪に置き換えられる特定の栄養素にあるようです。これが非常に重要です」と、モザッファリアン氏は言います。

◎言い換えれば、飽和脂肪を、主として炭水化物か、オリーブ油のような一価不飽和脂肪か、または多くの植物油や特定の魚に含まれる多価不飽和脂肪のいずれに置き換えるかということです。

◎そして、「この研究結果は、飽和脂肪を多価不飽和脂肪に置き換えることが望ましいと示唆しています」と、モザッファリアン氏は述べています。

◎この研究では、2009年6月までに報告された大規模な無作為化臨床試験を系統的に調べて、1万3,614 人のデータを含む、8つの研究をメタ分析しました。1,042人が冠動脈心臓病を発症しました。

◎肉や乳製品に含まれる飽和脂肪を、魚や植物油に含まれる健康に良い多価不飽和脂肪に置き換えることで、心臓発作のような冠動脈心臓病のリスクを19パーセント減らすことができることが分かりました。

◎このメタ分析では、平均で、介入グループは総エネルギー摂取量の14.9パーセントを多価不飽和脂肪で摂取しましたが、比較のための対照グループは総エネルギー摂取量の5パーセントだけでした。

◎また、総エネルギー摂取量のおいて、多価不飽和脂肪の摂取量が5パーセント増加するごとに、心臓病のリスクが10パーセント低下すると示唆していました。

◎脂肪の多い魚と植物油に含まれる多価不飽和脂肪の健康効果を示す研究結果は増加していますが、この研究結果もそれに加えられます。

◎飽和脂肪は、悪玉（LDL)コレステロール値を増加させて動脈硬化症のリスクを増加させます。

◎対照的に、多価不飽和脂肪は、善玉（HDL)コレステロール値を増加させることによって動脈硬化症を予防します。

◎アテローム性動脈硬化症は、心臓へ血液を送る血管の内壁にコレステロールなどの脂質が蓄積して、血管が狭窄して、血栓が発生しやすくなって、心臓発作や脳卒中のリスクを増加させます。

◎成人で、多価不飽和脂肪の摂取量は、総カロリーの11パーセント未満（5〜10パーセント）に抑えることが勧められています。

◎しかし、この研究結果は、多価不飽和脂肪の摂取量を総カロリーの10パーセント以下では低過ぎるかもしれないと示唆しています。今回の研究に含まれる人々で、心臓病のリスクの低下は、総カロリーの約15パーセントを多価不飽和脂肪から摂取したときにみられました。

◎多価不飽和脂肪には、n-3脂肪酸（主に脂肪の多い魚に含まれるDHAやEPA、しそ油やキャノーラ油などの植物油やクルミなどに含まれるアルファ-リノレン酸）、n-6脂肪酸（主に植物油に含まれるリノール酸、他にガンマ-リノレン酸やアラキドン酸もある）があります。

◎n-6脂肪酸に関してはむしろ心臓病のリスクを高めるという意見もあるので、多価不飽和脂肪は主にn-3脂肪酸として摂取することが望ましいでしょう。

3/23/2010