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科学は愛ですコミュの携帯の電磁波がアルツハイマーに効く?

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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100107-00000000-natiogeo-int

写真説明: 寄付された携帯電話を修理する技術者。ジョージア州タッカーで撮影。


携帯電話が人間の脳に悪影響を与える可能性については何年も前から議論されてきた。しかし、その携帯電話がアルツハイマー病の進行を抑える可能性があるとする研究が発表された。

 何かの間違いではない。遺伝子操作を施したマウスを利用した今回の研究によって、携帯電話から放射されるマイクロ波が、アルツハイマーの予防に効果があるばかりか、アルツハイマー病様の症状を改善する可能性さえあることが明らかになったのだ。

 実に驚くべき結果で当初は信じられなかったと、研究の共著者で南フロリダ大学の神経科学者ホアン・サンチェス・ラモス氏は言う。「この効果は実に画期的で、にわかには受け入れがたかった。マウスを取り違えたにちがいないとか、(携帯電話の)電源を入れ忘れたと冗談を言ったほどだ」。

 アルツハイマー病は認知症の一種で、認知能力が低下するなどの特徴がある。そのおもな原因は、ベータアミロイド斑と呼ばれる粘着性の物質が脳内に沈着して神経細胞の間に蓄積することだと言われている。

 今回の実験では、96匹のマウスを用いて携帯電話の電磁波が与える影響を調べた。マウスには遺伝子操作を施し、ベータアミロイド斑が増加してアルツハイマー病様の症状が発生するようにした。通常ならマウスはおよそ6カ月に病気の最初の兆候を示し、8カ月も経てば認知能力が低下し始める。

 研究チームは、アルツハイマーにかかりやすくなったこれらのマウスと健康なマウスの両方に対し、携帯電話並みのレベルのマイクロ波を1日に2回、1時間浴びせる実験を7〜9カ月にわたって行った。

 調査の結果、アルツハイマーの兆候をまだ示していない遺伝子操作マウスに携帯電話の電磁波を浴びせると、その後の生存期間中に症状が現れる確率が低下した。

 また、これらのマウスに記憶力や思考能力のテストを行うと、アルツハイマーにかかっていない健康なマウスと同程度の優れた成績を収めた。ここで実施されたのは、何らかの妨害を受けた後でもある物事を覚えている能力を調べる認知的干渉のテストや、3本のアームで構成されたY字迷路で基本的な記憶能力を測定するテストなどだ。

 さらに、認知能力の低下をすでに示し始めていた遺伝子操作マウスに携帯電話の電磁波を浴びせると、数カ月後には大半のマウスで記憶障害がなくなっていた。

 携帯電話の電磁波がアルツハイマーの発症を抑える仕組みはわかっていないが、研究チームはいくつかの仮説を立てている。その1つが、マイクロ波によって脳内に細胞ストレスが生じ、そのストレスが脳内のDNA修復メカニズムを活性化させるという説だ。

 たとえば有害物質や低酸素状態などの“小さな損傷因子”があると、タンパク質やDNAの損傷を修復する脳の能力が高まることは科学者らの間では知られた事実だと、サンチェス・ラモス氏は説明する。

 ただし同氏は、今回の実験は「人間の携帯電話の使用状態を完全に再現」したものではないと警告もしている。たとえば、実験ではマウスの頭部だけでなく全身に携帯電話の電磁波を浴びせていた。

「今回の発見は興味深いもので、おそらく何らかの形で人間での試験に応用できるだろう」と、ミネソタ州ロチェスターにあるメイヨー・クリニックのアルツハイマー病専門家、デイビッド・ノップマン氏は言う。

 しかしノップマン氏も、今回の発見を人間に当てはめることには慎重になるべきだと語る。「マウスで起きたことが、必ずしも人間と直接結びつくわけではない。今回のアルツハイマーの動物モデルは有用ではあるが、最終的に(人間に)効果があるかについては、まだ多くの疑問が残る」と、今回の研究には参加していない同氏は語っている。

 その理由として、今回の実験におけるアルツハイマーの発症の仕組みは人間のそれとは異なると指摘するのは、テキサス大学サンアントニオ校の教授でアルツハイマーが専門のジョージ・ペリー氏だ。同氏も今回の研究には参加していない。

「人間ではほとんどの場合、アミロイド斑の増加は老化のプロセスに関連しており、遺伝子によるものではない」と同氏は語る。

 それでもなお「非常に画期的な」今回の研究により、携帯電話の電磁波による健康への影響が有害なものばかりではない可能性が高まったと、今回の研究論文を掲載した「Journal of Alzheimer's Disease」誌の編集長でもあるペリー氏は語る。

 携帯電話の電磁波が人体に影響を与えているなら、それはどのような影響なのかという点については、現在はげしい議論が起こっている最中だ。

 一部の科学者は、携帯電話によって脳腫瘍にかかるリスクが高まる可能性があると主張している。このような懸念から、たとえば米国のメイン州では携帯電話に警告ラベルを貼付することが義務付けられている。

 しかし今回の新しい研究によって「携帯電話の電磁波はさまざまな影響があり、議論にあたってはその点を考慮することが必要になった」とペリー氏は語っている。

 この研究は、1月6日付けの「Journal of Alzheimer's Disease」誌に掲載されている。

Ker Than for National Geographic News

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