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科学は愛ですコミュのロバート・フィスク:指導者は嘘をつき、市民は死に、歴史の教訓は無視される

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(Robert Fisk: Leaders lie, civilians die, and lessons of history are ignored
:12月13日英語版配信分)


Monday, 29 December 2008
原文:
http://www.belfasttelegraph.co.uk/opinion/columnists/robert-fisk/
robert-fisk-leaders-lie-civilians-die-and-lessons-of-history-are-ignored-14122005.html


中東での大虐殺には、私たちはもうすっかり慣れてしまっているので、イス
ラエルの機嫌を損ねないのならば、もはやそれを気にかけはしない。

ガザで死んだ人たちの何人が一般市民なのかは明らかではないが【注:この
記事は攻撃開始の翌日、29日に出された記事。31日か1日には死者の25パー
セントが民間人と国連が発表している】、ブッシュ政権の反応は、そしても
ちろんゴードン・ブラウンの弱気な反応も、アラブ人はもう何十年もわかっ
ていたことを改めて協調しているだけだ。つまり、アラブ人がその敵対者を
相手にいかに闘争しようとも、西洋はイスラエルの側につく。常のごとく、
大流血は、武力しか理解しないアラブ人のせいである。

1948年以来、私たちはイスラエルからのたわごとを耳にしてきた。一方で、
アラブ民族主義者とアラブのイスラミストは彼らの嘘をばらまいてきた。つ
まり、シオニストの「死の馬車 death wagon」は転覆されるであろうとか、
エルサレムは全域が「解放される」とか。そして、ブッシュ(父)やクリン
トンやブッシュ(息子)やブレアやブラウンは、あたかもパレスチナ人とイ
スラエル人の療法がF-18戦闘機やメルカバ戦車や野砲を有しているがごとく、
双方に「自制」を求めてきた。ハマスの自家製のロケット弾が殺したイスラ
エル人は8年間で20人である。しかしイスラエルの航空機は1日の空襲で300
人近くのパレスチナ人を殺し、それもいつもどおりなのだ。

この血しぶきにも定石がある。そうだ、ハマスはイスラエルの怒りを引き起
こした。ちょうどイスラエルがハマスの怒りを引き起こしたように。そもそ
もはイスラエルが……いやその前にハマスが……いつもこうだ。ハマスはロ
ケット弾をイスラエルに向けて発射し、イスラエルはハマスを爆撃する。ハ
マスはますます多くのロケットを発射し、イスラエルはまたもや爆撃……と
いうわけだ。そしてイスラエルの安全は当然保障されるべきと私たちは言う
が、イスラエルによる巨大でまったく比率的に釣り合いのとれていない殺戮
については看過する。あたかもパレスチナの戦車がテルアビブの通りにいる
かのようにイスラエルは「包囲下にある」と言ったのは、(ビル・クリント
ン政権で国務長官だった)マデリーン・オルブライトだった。

昨晩までの両替レートは、パレスチナの死者296人に対し、イスラエルの死
者1人だ。2006年にはレバノン人10人に対しイスラエル人1人だった。今週末
は、この両替レートが最もインフレ化したが、それは1973年の中東戦争以来
か?1967年の6日間戦争以来か?1956年のスエズ戦争以来か?それとも1948
年の独立/ナクバ戦争以来か?これは、イスラエル国防相のエフード・バラ
クが無意識に認めた醜悪な、身の毛もよだつようなゲームである。彼はこの
週末、Fox TVで「私たちの意図は、ゲームのルールを完全に書き換えること
にある」と述べている。

まさにそうだ。ゲームの「ルール」だけが変わるわけではない。アラブとイ
スラエルの両替率がまた下がるのだ。ウォール街の株価下落よりももっとひ
どい。ブッシュ政権がイスラエルに、あまり盛大には使ってくれるなと要請
しているF-18やヘルファイア・ミサイルを作っている米国では―ーそれを作っ
ているのは米国だ――あまり関心を持たれていないようだが。

この週末の死者のかなり多くがハマスのメンバーであったようだが、それが
解決するものとは何だろうか。ハマスが「うひゃあ、参ったね。空襲がすご
いし、そろそろイスラエル国家を認めて、パレスチナ自治政府と共同歩調を
とるべきじゃないか?武器はもう置いちゃって、囚われて無期限で拘置され
て、アメリカの新たな中東和平案を支持することになるけどそのほうがよく
ないか?」などと? イスラエルとアメリカとゴードン・ブラウンは、ハマ
スがこうするとでも思っているのだろうか?

そうだ、ハマスのシニシズムを、すべての武装したイスラミストの集団のシ
ニシズムを思い出そう。彼らはイスラム教徒の殉教者を必要としているが、
それは決定的に重要なことだ。ちょうど、イスラエルが殉教者を作らねばな
らないのと同じくらいに。【注:「殉教者を作る」とは「殺す」ということ。】
イスラエルが教えていると思っている教訓――従え、さもないとぶっつぶす、
というものだけをハマスは学んでいるわけではない。ハマスはパレスチナ人
の弾圧を強調するために暴力を必要としている。そしてその弾圧の主として
イスラエルに頼っている。ハマスはイスラエルに数発のロケット弾を撃ち込
み、イスラエルはその願いを聞き届ける。

中東和平特使のトニー・ブレアからは一言もない。彼は今の職についてから
ガザには一度も行ったことがない。本当に、一言も、ない。

イスラエルからはいつものコメントが聞こえてくる。イスラエル陸軍の「調
査・評価部」のトップだったヤアロフ・アミドロール将軍は、「この世界に
あるどんな国でも、攻撃を防ぐために積極的な手段を講じることなく、その
国民がロケット弾の標的になることを許容しはしない」と断言した。まさに
そうだ。しかしながら、IRAが(アイルランド南北の)ボーダーを超えて
(南から)北アイルランドに迫撃砲攻撃をしていたときに、IRAのゲリラが
アイルランド共和国から越境して、警察署やプロテスタントたちを襲撃して
いたときに、英国は英空軍をアイルランド共和国に対して出しただろうか。
英空軍は、アイルランド人に教訓を教えてやるために、教会やタンクローリー
や警察署を爆撃し、300人の民間人を殺しただろうか。そんなことはしてい
ない。そんなことをしたら、世界はそれを犯罪行為だとみなしただろうから
だ。私たちは、自らがIRAのレベルにまで下がることを欲していなかったの
だ。

そうだ、イスラエルの安全は確保されてしかるべきだ。しかし、この大流血
はそれをもたらしはしない。1948年以降、空爆がイスラエルを守ったことは
ない。イスラエルは1975年以来、レバノンを何千回も 爆撃しているが、そ
れでも「テロリズム」を撲滅してはいない。では、昨晩(12月28日)の反応
は何だったのだろうか。イスラエルは地上戦をほのめかしてもいる。ハマス
はまた次の戦闘を待っている。私たち西洋の政治家たちは怖気づいて穴に隠
れている。そして、東方のどこかで―ー洞穴だろうか、地下だろうか、それ
とも山麓だろうかー―ターバンを身につけた例のあの著名人がほくそえんで
いる。

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