米国のインターネット企業が、事業展開している諸外国においてユーザーの匿名性を保護する責任を一般的に負うか否かについては、これまでも長年議論されてきた。今回の訴訟でYahoo Hong Kongに焦点が当てられている理由は、原告のジャーナリスト2人がインターネット上で活動していた当時、Yahooが単独でYahoo Hong Kongを所有していたためだ。しかし、現在は中国企業のAlibabaがYahoo Hong Kongの株式の過半数を保有している。
Yahooが27日に裁判所に提出した申立書によると、中国政府は、1989年6月に発生した天安門広場での抗議行動の記念日前後に騒動が起こる可能性があるとして警告を発したが、中国人ジャーナリストのShi氏(中国本土のContemporary Business Newsの記者)は、その情報を海外の記者に電子メールで送ったために起訴されたという。Shi氏は匿名のアカウントで文書を送信したが、中国当局は同氏を突き止めた。当局が同氏を発見できたのは、Yahooの香港子会社が、PCと同氏の情報を含むメッセージとを結びつけるIPアドレスを当局に提供したからとされている。申立書によると、中国政府はShi氏が送信した電子メールの内容を「国家機密」とみなしたという。