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万葉集コミュの万葉集7 1125・1126・1127・1128・1129・1130・1131・1132・1133・1134

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7 1125;雑歌,飛鳥

[題詞]思故郷「故郷を偲ぶ」

清湍尓  千鳥妻喚  山際尓  霞立良武  甘南備乃里

清き瀬に 千鳥妻呼び 山の際に 霞立つらむ 神なびの里 

きよきせに ちどりつまよび やまのま ,かすみたつらむ かむなびのさと
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
平城遷都ののち大宮人は明日香を故郷 神なびの里と詠う

明日香川のせせらぎに鳴く千鳥の声

春霞立つ山々に在りし日の飛鳥の里を追想する
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



7 1126;雑歌,飛鳥

[題詞](思故郷)

年月毛  末經尓  明日香<川>  湍瀬由渡之  石走無

年月も いまだ経なくに 明日香川 瀬々ゆ渡しし 石橋もなし
 
としつきも いまだへなくに あすかがは せぜゆわたしし いしはしもなし
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
年月もそんなに経っていないのに

明日香川の瀬に渡していた石橋も

無くなってしまいました
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7 1127;雑歌

[題詞]詠井

隕田寸津  走井水之  清有者  <癈>者吾者  去不勝可聞

落ちたぎつ 走井水の 清くあれば 置きては我れは 行きかてぬかも
 
おちたぎつ はしりゐみづの きよくあれば おきてはわれは ゆきかてぬかも
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
音を立てて 流れ落ちる沢の水が 清らかなので

その場を立ち去ることが出来ずにいる私だ
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7 1128;雑歌

[題詞](詠井)

安志妣成  榮之君之  穿之井之  石井之水者  雖飲不飽鴨

馬酔木なす 栄えし君が 掘りし井の 石井の水は 飲めど飽かぬかも
 
[あしびなす] さかえしきみが ほりしゐの いしゐのみづは のめどあかぬかも
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栄えたあなた様が掘られた石井の水は

いくら飲んでも良いものですね
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7 1129;雑歌,恋愛

[題詞]詠<倭>琴

琴取者  嘆先立  盖毛  琴之下樋尓 嬬哉匿有

琴取れば 嘆き先立つ けだしくも 琴の下樋に 妻や隠れる
 
こととれば なげきさきだつ けだしくも ことのしたびに つまやこもれる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
琴を弾いて悲しみをまぎらわそうと思うが

手に取ればたちまち嘆きが先立つ

もしや琴のうつろに亡き妻が籠っているのではないだろうか
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
* 「倭琴」は「唐琴」に対するもので、神楽や雅楽などに用いられた。
「下樋」は、琴の表板と裏板の間のうつろになっている部分。
古代信仰では、物がうつろになっている場所には、霊的なものが籠ると考えられていた。



サ7 1130;雑歌,吉野,羈旅

[題詞]芳野作

神左振  磐根己凝敷  三芳野之  水分山乎  見者悲毛

神さぶる 岩根こごしき み吉野の 水分山を 見れば悲しも
 
かむさぶる いはねこごしき みよしのの みくまりやまを みればかなしも
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神々しく大岩がごつごつと露わになったみ吉野の

水分山(みくまりやま)に入ると

せつないほどに身が引き締まる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・* 「悲しも」愛(かな)しも。 
* 「水分山(みくまりやま)」この山からは東西南北に音無川、秋野川、丹生川、象川が流れ出している。
* 「見者悲毛」 者→は・ば
已然形は接続助詞をつけないで、単独でも条件を示すことがあります。この用法に立つときは、下に係助詞「ぞ」「や」「か」「こそ」を伴うことが多いのです。このような点から、接続助詞「ば」は、係助詞の「は」から変わったものであるという解釈もあるようです。「未然形+ば+こそ」の例はあっても、「已然形+ば+こそ」の例はないことも、この推論の根拠のひとつとなっているようです。
万葉仮名のころなんて、濁点表記はなかったはずです。平安文学でも、原典では、濁点も句読点もないため、後世の人が、よかれと思うところに補っているだけです。例えば枕草子一つとっても、出版社によって、句読点の打ち方などは違っています。順接の確定条件と判断しているのは・・・活用形を判断しかねる場合は、文脈からしかないのでは?



7 1131;雑歌,吉野,羈旅,恋情,土地讃美

[題詞](芳野作)

皆人之  戀三<芳>野  今日見者  諾母戀来  山川清見

皆人の 恋ふるみ吉野 今日見れば うべも恋ひけり 山川清み
 
みなひとの こふるみよしの けふみれば うべもこひけり やまかはきよみ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
人はみな行ってみたいと願っているみ吉野

今日訪ねてみればなるほど訪ねたいと願うはず
 
山も川も清々しく神々しくて
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7 1132;雑歌,吉野,羈旅

[題詞](芳野作)

夢乃和太  事西在来  寤毛  見而来物乎  念四念者

夢のわだ 言にしありけり うつつにも 見て来るものを 思ひし思へば
 
いめのわだ ことにしありけり うつつにも みてけるものを おもひしおもへば
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
夢のワダ(曲・淵・わだかまり)だなんていうけれど

(夢じゃなくって)現にこの目で見てきたんですから

見たい見たいと思ってきたあげくに

夢ではなく現実に見たんだから
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7 1133;雑歌,吉野,土地讃美

[題詞](芳野作)

皇祖神之  神宮人  冬薯蕷葛  弥常敷尓  吾反将見

すめろきの 神の宮人 ところづら いやとこしくに 我れかへり見む
 
すめろきの かみのみやひと [ところづら] いやとこしくに われかへりみむ
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
歴代の天皇の御霊をいつまでも祀り続ける宮人のように

私は何度もこの吉野の地を訪れましょう

ところづら(野老葛)がいつ何時までも伸びつづけるように
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
* 「ところづら」は今の「野老(ところ)」。
  山野に多く生え、蔓を長く伸ばす。



7 1134;雑歌,吉野,土地讃美

[題詞](芳野作)

能野川  石迹柏等  時齒成  吾者通  万世左右二

吉野川 巌と栢と 常磐なす 我れは通はむ 万代までに

よしのがは いはとかしはと ときはなす われはかよはむ よろづよまでに
・・・・・・・・・・・・・・・
吉野川の 岩も 榧(かや)の木も変わることなく

ときわ(常磐)であるように

わたしも変わることなくここに通ってきたい

万代(よろずよ)までも
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