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薬事法改正及び医薬品販売制度コミュのFDA、OTC鎮咳・風邪薬の小児適用議論の一連の流れ

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FDAは、非処方せん薬諮問委員会(Nonprescription Drugs Advisory Committee)と小児科諮問委員会(the Pediatric Advisory Committee)の合同の委員会を10月18日、19日の両日開催し、小児への風邪薬や咳止めについての有効性や安全性についての審議を行った。
BCHD(Baltimore市健康管理部)、つまり9人の地元小児科チーフに米国小児学会のメリーランド支部、さらにJanet Serwint博士が参加して、2007年3月に出された請願書(「6才未満の小児へのOTC鎮咳薬や風邪薬の使用について、安全性と有効性に懸念がある」)がもととなって召集されている。

参考 :
Vol.5(2007) No.18(09/06)R05
【 米FDA 】 :• 咳止め・かぜ薬:小児用OTC 薬の安全性と有効性を諮問委員会で検討
Nonprescription cough and cold medicine use in children FDA MedWatch, Public Health Advisory
http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly5/18070906.pdf <12ページ参考>


これまでのOTC鎮咳薬や風邪薬の小児への使用における有効性及び安全性の議論の流れ

★2007年1月
CDC(Centers for Disease Control and Prevention):米国疾病管理予防センターがOTCの風邪薬・咳止めの関連性が疑われる乳児の死亡例を、ウィークリーレポートで公表。
    参考 : http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly5/02070125.pdf
    原文 : http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5601a1.htm
          Infant Deaths Associated with Cough and Cold Medications --- Two States, 2005
            (Morbidity and Mortality Weekly Report 2007.1.12)

★2007年3月
BCHDによる請願書
     http://www.fda.gov/ohrms/dockets/dockets/07p0074/07p-0074-cp00001-01-vol1.pdf

<有効性面>
1993年、OTC鎮咳薬と風邪薬製品の評価が行われた。
  Journal of the American Medical Association
その時、就学前の小児を対象とした研究報告は2論文しかなく、そのどちらも医薬品が症状緩和と関係していることを証明していなかった。
ほぼ10年後、The Archives of Disease in Childhoodにより、上気道感染と関連した急性の咳について小児での6つの無作為対照試験調査をした。

その結果、鎮咳薬、抗ヒスタミン剤-うっ血除去薬混合、抗ヒスタミン薬で、小児の症状から急性の咳を緩和することにおいてプラセボと同様に効果的でないという結論が出た。小児の急性の咳について、OTC鎮咳薬を推奨することはできないと結ばれている。

最近の研究では、ジフェンヒドラミンとデキストロメトルファンの咳の頻度、小児又は親の睡眠の質、咳の重症度、咳の厄介な性質に対する効果が試験されてきた。
その結果、ジフェンヒドラミンもデキストロメトルファンも夜の症状緩和の際にプラセボより優れていないという結果がでているとしている。

<安全性面>
両親や小児科医には一般的に安全であると思われているOTC鎮咳薬や風邪薬だが6才未満の小児の誤用でかなりの悪影響がでている。
1995年 : ジフェンヒドラミン含有製品の推奨服用量での筋緊張異常(3才小児)
また、鎮咳薬や風邪薬の意図的によらないものの過量服用が多くのケースで見られている。
1998年 : デキストロメトルファンとプソイドエフェドリンを含んでいる医薬品の過量服用により精神異常(psychosis)と運動失調(ataxia)。(2才小児)
この2つの有効成分のコンビネーションは、6才以下の小児において、洞性頻脈、左室機能不全と心肺停止とも関連づけられている。
2000年にFDAが市場からフェニルプロパノールアミンを失くしたが、多くは過少報告され公にされていなかった。
2004年 : メリーランドで5才以下の小児約900人がOTC鎮咳薬と風邪薬を過量服用していた。そしてボルチモア市ではここ5年間、健康診察医がOTC鎮咳薬と風邪薬の配合製品で意図的なものによらない過量服用において4才未満の小児の少なくとも4つの死亡例を関連づけた。

★2007年9月
諮問会議に向けて、FDAのレビューなどを掲載した報告書とCHPAの意見書がFDAホームページに掲載。
これを参考にして、10月18・19日の諮問会議の内容が検討されていくことになる。

<参考>
http://www.fda.gov/ohrms/dockets/ac/07/briefing/2007-4323b1-00-index.htm

このページの「FDA Briefing Document」
  27・28ページに米国の小児への投与量一覧
  29〜33ページには、抗ヒスタミン剤などの死亡の細かな内訳などが記載されている。

このページのConsumer Healthcare Products Association (CHPA) には、CHPAとしての意見書がある。  (私は目を通していません^^;)

★2007年10月11日
1週間後に、小児OTC風邪薬の有効性・安全性についての検討を行うFDA諮問委員会の開催を控え、小児用のOTC風邪薬・咳止め薬を発売する米国のメーカー各社が、過量服用の可能性があるとして、2才未満への適応のある経口のOTC風邪薬・咳止め薬について、市場品を自主回収すると発表した。
<参考>
http://www.chpa-info.org/ChpaPortal/PressRoom/NewsReleases/2007/10_11_07_CCMedicines.htm
    Makers of OTC Cough and Cold Medicines Announce Voluntary Withdrawal of Oral Infant Medicines  (CHPA 2007.10.11)
  
★2007年10月18・19日
諮問会議始まる

<参考>
APhA news 2007.10.19 :
FDA recommends withdrawal of cold meds for children under 6 
 http://www.pharmacist.com/AM/Template.cfm?Template=/CM/ContentDisplay.cfm&ContentID=14281

OTC鎮咳薬及び風邪薬の小児への投与に関する有効性と安全性について、いろいろと意見が述べられた。
結論を一言でいうと、小児へ薬剤投与は、大人用量から割り出されたもので、臨床的に科学的根拠がなく、6才未満の小児には鎮咳薬や風邪薬は使用すべきではないとの勧告をまとめた。
ただ、2才〜6才までについては、有効性と安全性が確認されているならば、使用を認めなければならないだろうともしている。

---------------------------------------------------------------------------

12才以下の小児については、その服用量に対して臨床データがない場合、不正確であるという指摘がなされた。
OTC鎮咳薬や風邪薬(第一世代の鼻粘膜充血除去薬、抗ヒスタミン剤、鎮咳薬)については、次の3つの段階で議論がなされ、次のような結論を得た。
?2才未満の小児 : OTCを使用しないよう勧告
?2才〜6才の小児 : OTCを使用しないよう勧告
?6才〜12才の小児 : この年代までは勧告は拡大しない


諮問委員会は、いろいろな団体の論評を傾聴しているが、その主なものとその立場は次のようになっている。
CHPA(Consumer Healthcare Products Association) : 米国大衆薬協会 <製薬業界の代理としての立場>
APhA(American Pharmacists Association) : 米国薬剤師会 <専門家のFDA医薬品評価センター証言を代表する立場>
         ※CDER(Center for Drug Evaluation and Research):FDA医薬品評価センター

CHPA NEWS RELEASE 2007.10.19 :
Statement from the Consumer Healthcare Products Association on Today's Joint FDA Advisory Committee Recommendations Regarding Pediatric Over-the-Counter Cough and Cold Medicines 
 http://www.chpa-info.org/ChpaPortal/PressRoom/NewsReleases/2007/07_20_CHPA_Ad_Comm_Statement.htm

諮問委員会は有効性を指示するには小児科領域の人々で証拠不十分があると決定した。
既に、そして、CHPAでは子供の正しい投与量を確認するための第一歩となる薬物動態学的研究を計画していまる。さらに適切な小児科の有効性臨床研究をデザインしていくべくFDAと協力していく。

鎮咳薬や風邪薬の小児の使用について
諮問委員会メンバー22人の投票結果

2才未満の小児についての使用中止勧告について
  1人の異議を除いて満場一致    賛成 21 : 1 反対
2才〜6才の小児についての使用中止勧告について
  賛成 13 : 9 反対
6才〜12才の小児についての使用中止勧告について
  賛成 7 : 15 反対

委員の発言 ⇒ 子供は小さな大人ではない!

ただ、製品が安全で有効であるならば小児への使用が認められなければならないともしている。
2才〜6才の小児について認められなければならない
  賛成14 : 3 反対 (3票は棄権)
6才〜12才の小児について認められなければならない
  賛成15 : 3 反対 (3票は棄権)
           メンバー総数の22と数は合わないのだが・・・ 記載ミス???

さらに、委員会では、小児に対しこれらの製品の表示理解と実際の使用に関する研究を推奨することで満場一致した。

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