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アフリカコミュのコートジボワール:有毒廃棄物被害補償問題

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斉藤@AJF事務局です。

昨年8月、コートジボワール・アビジャンでヨーロッパから運ばれた有毒廃棄物
により死者を含む大きな被害が出たニュースの続報です。協力者に翻訳してもら
いました。
3月8日付朝日新聞国際面にも関連記事があるそうです。

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コートジボワール  政府に知らせずにプロボ・コアラ号のスキャンダルを決着
させたとして批判されている国家元首が、国民の怒りを静める方法を模索している。

有毒廃棄物をめぐる論争
(記者=マリアンヌ・ムニエ)
それは迷惑で不快な取り決めである。にもかかわらず、2月13日にコートジボ
ワール政府と、トラフィギュラ社が署名したこの取り決めは全ての人を納得させ
るもののはずだった。オランダに本社を置くトラフィギュラ社は、去年の8月
18・19日にアビジャンに528立法メートルの有害廃棄物を投棄したプロボ・コア
ラ号の用船者である。取り決め文には、一方で、コートジボワール政府はトラ
フィギュラ社に対する全ての訴追を断念し、昨年9月からアビジャン中央拘置所
(マカ地区)に拘留されていた同社の3人の幹部を解放することが記された。も
う一方では、トラフィギュラ社は経済的首都(アビジャン)の汚染除去を完了さ
せることと、政府に1000億CFAフラン(1億5200万ユーロ)を支払うことを約束し
た。その内およそ4分の3(730億CFAフラン)の額は国家が被った損害に対する賠
償と被害者への補償に充てられると記されているが、その配分の詳細については
述べられていない。

しかしこの「ギブアンドテイクの」取り決めには結局その署名者達しか納得しな
かった。「恥ずべき取り決めだ!」とコートジボワールの報道は声をあげてい
る。「悪魔との契約」、と環境保護団体グリーンピースはより語気を強めてい
る。野党はすばやく市民社会と同調した。アラサン・ウアタラの共和主義者連合
(RDR)に言わせると、政府は「被害者を軽視する行動」を取っている。アン
リ・コナン・べディエのアフリカ民主連合コートジボワール支部・コートジボ
ワール民主党(PDCI RDA)はこの行動は「司法の独立と三権分立の原則」を侵し
ていると非難している。一般世論からすると、このようなスキャンダルの決着は
あまりにも性急すぎる。このスキャンダルのせいで15人が亡くなり、69人は現在
も入院中、そしてまだ苦痛の原因を特定することができていない10万件もの医療
診察が引き起こされたのだから…。

法学者によると、ローラン・バグボの法律事項担当の特別顧問であり自身も法学
者であるデジレ・タグロ(Désiré Tagro)と、トラフィギュラ社の共同設立者で
あり経営者でもあるEric de Turckheimとの間で署名されたこの書類には目を疑
うような事柄がたくさん含まれているそうである。「コートジボワール政府は
(中略)トラフィギュラ社に対し、この一件に関わる全ての主張に対し同政府が
対応することを保証する義務を負う」と文書は定めている。「(政府が)対応す
る」という奇妙な表現は何を意味しているのだろうか?元首相のアラサン・ウア
タラによると、この文書の有効性は疑わしいそうである。なぜなら、財務相(こ
の場合、首相のシャルル・コナン・バニーが情報通信相の役職とともに兼任して
いる)によって署名されていないし、閣議でも政府の会議でもそのことについて
一つも声明が発表されなかったからである。この議定書は全く「何らかの責任が
あることについての承認証書」にはならない、と文書には明記されている。それ
ならば、なぜトラフィギュラ社は1000億CFAフランを支払うのだろうか(確か
に、それは同社の取引額の0.45%しか占めないが)?社長のクロード・ドファン
を含む3人の幹部の解放のための代価なのか?「私達は地球市民としての役割を
とても真剣に捉えています」と同社は、かなり傲慢なことに、弁明している。ま
た、首相がその5倍の額を期待していたのに、どのようにして全ての政党が1000
億CFAフランの支払いで同意したのかも理解に苦しむ。被害者についての記載
は、走り書きで不明瞭であり、被った損害は死亡からただの咳と幅広いのにその
損害額の見積もりが全くなされていない。この案件に近い筋によると、1月初旬
に始まり、部分的にブルキナファソのワガドゥグでも行われていた交渉では、支
払額は600億の周辺をさまよっていたそうである。2週間後になると、1000億とい
う数字が表れた。署名よりはるか前に、コートジボワール商業貿易国際銀行
(Bicici)との間でその手はずが整えられていたのである。

しかし協定の内容よりも、署名者達のやり口が彼らの意図に対して疑いを抱き続
ける原因となっている。その手口により、4年半前から二つに割れているコート
ジボワールでは例外的であった、公平な結論を出す事ができる整備された手続き
体系が終わりを告げた。首相は辞職し、内閣も総辞職したし、環境大臣と交通大
臣は更迭された。またMarcel Gossio(前アビジャン地区港湾管理者)、Gnamien
Konan(前 アビジャン地区税関長)、Pierre Amondji(前アビジャン地区首
長)は停職処分とされた。これらは全て9月6日の一日の内に起こった。スキャン
ダルが発覚したその時から、首がいくつも飛んだのである。この南北間取引(ゴ
ミに対してほんの数ドル)の不公平さに動揺し、国際社会は団結した動きを見せ
た。フランスは専門家と医薬品を送り、国連環境計画(UNEP)は資金を拠出し、
そして外国のNGOの専門家は現地に赴いた。NGOの専門家達は、シャルル・コナ
ン・バニーが9月に国内調査委員会と同時に設置した国際調査委員会に組み込ま
れた。政府はアビジャン・プラトー一審裁判所では被害への損害賠償と利益補償
のために動き、同時にトラフィギュラ社に対しては民事訴訟を起こした。バッド
ガバナンスの象徴であるこの事件は、アフリカの多くの国でそうであるように埋
もれるのではなく、司法の手に委ねられたのだった。政府がこの事件を解決する
ために見せている決意は浄化への意志であるように思われた。

しかし、政治的対立は当初こそスキャンダルを解明しようという首相の攻勢を著
しく増大させていたが、結局は危機からの脱却のプロセスを妨害することとなっ
た。シャルル・コナン・バニーに前もって公式に知らせることなく、ローラン・
バグボはこの問題に着手し決着をつけた。11月26日には、停職処分された公務員
が大統領命令により職場復帰した。その4日前、国内調査委員会は報告書を発表
した。その文中では、港湾当局の「好意的な保護」と、関税局やアビジャン区政
の怠慢が槍玉に挙げられている。形式的に、ただただ形式的に、バニーは抗議し
た。ローラン・バグボと旧反抗勢力の間で2月5日、ワガドゥグで行われた「直接
対話」の際には、関係者はとても間接的にしか2月13日の合意を知ることができ
なかった。国際調査委員会のメンバーであった環境保護団体のRobin des Bois
(ロビン・フッド)とグリーンピースは、メディアと内部告発によりその情報を得
た。国内調査委員会と首相はその対話からはずされたと遺憾を表明した。自らの
苛立ちを郵便によりローラン・バグボに知らせた首相は、大急ぎかつ密室で行わ
れる解決よりは、有毒物質による病気の治療を専門とする病院の建設を構想して
いたというのに…。

しかしこの廃棄物の話は2007年2月13日に終わったわけではない。2月2日には、
トラフィギュラ社が子会社を一社所有しているロンドンで、高等法院がこの件に
関して共同訴訟が受理可能であるとの判断を示した。Leigh Dan&Co法律事務所の
弁護団をつけた被害者達は、6月29日までに関係書類を作成しなければならな
い。法院により示されたスケジュールによると、彼らの要件については2008年初
頭に判決が下される予定だ。現在刑事訴訟手続きが進行中のオランダ(ここで廃
棄物が再び荷としてプロボ・コアラ号に積まれた)では、コ−トジボワールは金
銭賠償が期待できるだろうと関係者が語っている。アムステルダムに入港する前
にタリン港の常連のプロボ・コアラ号が寄港したエストニアからも、コートジボ
ワール政府は刑事訴訟手続きが進行中であることからして、何らかの行為を期待
できる。アビジャンに廃棄物が運ばれるまでの責任の所在に関しては、2月19日
に首相に提出されるであろう国際調査委員会の報告が詳細をより明らかにするは
ずだ。有害廃棄物の運搬に関する文書で特定の事態の流動性があることを認めた
欧州委員会も、財布のひもをほどくかもしれない。全てはコートジボワールの粘
り強さによるであろう。

コメント(2)

この記事は、Jeune Afrique 2407号に掲載されたものです。
http://www.jeuneafrique.comで原文を購入することができます。
関連ニュース

2006年9月7日
Côte d’Ivoire: Toxic waste pollution crisis OCHA Situation Report No. 1
http://www.reliefweb.int/rw/RWB.NSF/db900SID/KKEE-6TEMPC?OpenDocument

2006年9月8日
コートジボワール 有害廃棄物で3人が死亡 バーゼル条約事務局も調査を開始
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=14123

2006年9月20日
国連専門家、「有毒ゴミ投棄の行為は国際条約に違反」
http://japanese.cri.cn/151/2006/09/20/1@74040.htm

2006年10月8日
環境:第三世界に輸出される廃棄物
http://www.janjan.jp/world/0610/0609291952/1.php
上記原文
2006年9月21日
http://ipsnews.net/news.asp?idnews=34818

2006年10月27日
フランス コートジボワールの有害廃棄物の処理を引き受ける
http://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=14123

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