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THE SONICSコミュの参加者666名様忌念!KAZY WHEELMAN氏による、2ndアルバム『 ザ・ソニックスの地獄ブーム』のライナー・ノーツ掲載!

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2004年頃にやった"地獄チョイス企画"の際に、SOFT,HELL! http://mixi.jp/view_community.pl?id=623137 読者並びにガレージ・ファンにはお馴染みの、札幌で「Teenage Babylon」http://teenagebabylon.kill.jp/ を毎月やってらっしゃる(俺は東京者なんで行ったことないですが、一度は行ってみたい、凄く楽しそうなイベントです!) KAZY WHEELMAN さんにライナー・ノーツを書き下ろしてもらいました。全文掲載のお許しをいただきましたんで、公開します!!!!!
では、以下、必読!2nd聴きながら、楽しんでください!!!


ザ・ソニックス / ザ・ソニックスの地獄ブーム
by KAZY WHEELMAN
 今回、新しいレコードがディスク・ユニオンを通じてライセンス販売される運びとなりました。「ノースウェストの王者〜ザ・ソニックス登場!」(1st)が好評のザ・ソニックスのセカンド・アルバム「ザ・ソニックスの地獄ブーム」です(オリジナルは1stと同年の1966年に発売されました)。もっとザ・ソニックスの音楽が聴きたいっス!!どすこい!!もっと来い!!という熱いファンのご要望に「そんなに言うならば」とお答えする事にしたのです。
 
 近年は凶悪犯罪の低年齢化、凄惨なドメスティック・バイオレンスに幼児虐待、教職者の生徒に対する非常識なセクシャルハラスメント等、地獄に堕ちるべき行為が急増しております。正に今の現代社会は地獄ブームなのです。ですから今回のリリースは実にタイミングが良いと言えるではありませんか!

しかし、このアルバムに冠された「ブーム」の意はここだけの話、実はそんな意味ではありません。すいません、関係ない話をしてしまいました。諸説ありますが、ここは素直に"衝撃波動"と捉えた方がよさそうです。その言葉の通り、ソニックスの音楽はリスナーの皆さんの脳を直撃し、その衝撃波動は目ん玉を白にひっくり返し、魂(ソウル)を痙攣させ、その震動DE足の裏(ソウル)を激しく動かす事となるでしょう。「ソウル」が動くということは、「ソウル」を動かす事なのです。人間の「ソウル」は心ではなく「ソウル」にあるのです。ソニックスの音楽が純粋に良いと思えたのならば、最近巷に溢れているパンクと名のつく音楽が無表情で情熱の無いチンカスなディスコ・ミュージックに聴こえてしまうはずです。重症です。しかし、もう後戻りは出来ません。アナタが今手にしているCDはワン・ウェイ・チケットなのですから。一番最初に聴くべきガレージ・パンクのレコードは疑いの余地無くザ・ソニックスの1stアルバムでしょう。そして2番目に聴くべきレコードが、この「地獄ブーム」なのです。

よく言われる事ですが、60年代のガレージ・パンクはブリティッシュ・インベンションに誘発されたティーンネイジャーが(中略)ナンダヨネッ!!今まで平穏無事に死にかけていたロックンロールが再び息を吹き返し、選挙権の無い若者が再び特権を手にした完全無欠の革命であり侵略だったのです。血の代りに流された感動涙とマン汗は全世界に飛び散り、数多くのビート・グループ / パンク・グループを生み出し、優れた音盤を残すこととなったのです。ロックンロールの歴史の地軸が僅か一瞬、英国にズレた奇跡が生んだハプニング。イッツ・マジック!!人生なんかショーです。大いに楽しみましょう。が、しかし!ソニックスはブリティッシュ・インベンションによって感化されて生まれたグループではありません。この「地獄ブーム」では微量の影響も見受けられますが、アメリカのロックンロールの歴史の系譜上のグループなのです。

アメリカは何と言ってもロックンロール発祥の地です。チャック・ベリー、ボ・ディドレー、リンク・レイ、ジェイムス・ブラウン全員がアメリカ人です。そしてリトル・リチャード!!ソニックスはこれらのロックンロールのオリジネイター、特にシャウター系のブラック・ロックンロール / R&Bに影響を直結で受けた純度100%の結晶なのです。残念ながらソニックスは60年代の活動期には成功を収めることができませんでした。ある意味では、リトル・リチャードと同等の存在であるにもかかわらず、です。白人差別でしょうか?しかし、何を幸福と呼び、何を成功と呼ぶのでしょうか?愛とは何ですか?私がソニックスの関口弘先生製作のバッヂを胸元に付けてライヴ会場やダンス・イベントへ出かけると、「ソニックスのバッヂ!!どこで買ったんですか?」と必ず声を掛けられます。答えなんて探さなくったっていいんです。

ソニックスは現在ではパンクの始祖として絶対的な地位と評価を確立しています。ソレは全人類が死滅するまで揺らぐ事はないでしょう。正直な私の心情を申しますと、ソニックスのライナー・ノーツを書くにあたり、何を書いて良いのか戸惑いました。あまりにもその存在が大きく、事実のみを並べるだけで充分ではないかと考えたのです。サボってるワケじゃなくて....。話を続けますね。ソニックスのヒストリーについては1stアルバムのキズシ・トシロウ氏の解説をお読み下さい(サボリじゃないですよ)。ヴォーカリストのGERRYが恥ずかしがりな性格であった事などの新事実が述べられており、大変興味深い内容です。それを読みながら大変マニア向けな内容ではありますが、レコード・デビュー以前のデモをまとめた「サベージ・ヤング・ソニックス」(NORTON:NW909を聴いてみると良いでしょう。まだりんごほっぺでリーゼント・スタイルのLARRYとANDY、オリジナル・ソニックスの面々の写真を眺めていると頭の中でソニックス・パズルの一片がどんどん埋まっていく感じがするのです。ノースウェストのインストロ / フラット・ロックの伝統を強く感じ、決してソニックス・サウンドが一夜城では無いんだなぁ〜と思うと、涙が出てきます。何か悪い物でも私は食べたのでしょうか?

前述した通り、ソニックスは当時としては過激すぎるサウンドが仇となり全国的なポプラリティーを得ることができませんでしたが、地元タコマでは先輩格のウェイラーズにライバル心を燃やさせ、パンク化させたリ、キングスメンを抜けたドン・ガルッチはソニックスに影響を受けまくりのドン&ザ・グッドタイムスを結成しました。ノースウェストにはその他にもラウドでノイジーなグループが多数おります。それは決してソニックスとは無関係では無いハプニングなのです。彼等はノースウェストの王者であり、タコマの英雄なのです。影響を受けるなと言うのは無理な相談です。その影響の極めつけはピッツバーグのDJ、テリー・リーがラジオで流したソニックスを聴いて果敢にもソニックス・ヴァージョンを下敷きにした「LOUIE LOUIE」と「PSYCHO」のカヴァーをシングル・リリースし、ソニックスに黒星を2ツ付けたファズ・ウィザード、ボブ・フッコと彼のスワンプ・ラッツの登場。それらの過去に起こった事は今でも私たちのハートを赤く赤く燃えさせるのです。60年代当時はローカル・ヒーローにしかすぎない存在のソニックスでしたが、現在ではガレージ・パンクの最高峰として君臨するガレージ・パンクの宇宙の王者なのです。

それでは収録曲についてコメントしてゆきます。細かい話は読めるものなら英文ライナーをお読み下さい。

1.CINDERELLA-私は英語のヒアリングが出来ませんし、もし出来たとしてもその意味が解かりませんので、いつもこんな感じかな?とヒアリングではなくフィーリングで想像しています。ロック発想です。ですから、この「シンデレラ」を想像で訳してみます。

ヘイ!!ヘイ!!ヘイ!!エブリバディ!!あの娘イカしてるだろ? / ピチピチパンツに包まれた美味しそうなおケツ / 皮をムイて果実の中味を頂いちゃうのは俺さ / だって俺はあの娘と今夜デートするんだ / チェリーみたいな唇に噛み付いちゃおうか?/ あの娘と一晩限りリトル・リチャードで踊りたい / 何?門限有り? / 聞いてないよ〜(泣) / シンデレラじゃあるまいし / 時計なんて見ないでみないで / ヘイ!シンデレラ、俺のナニがカボチャに変わる時間だぜ / ヘイ!シンデレラ、硝子の靴なんてナシだぜ / ヘイ!シンデレラ、そんなモノより俺の〇〇〇はお前の〇〇〇にピッタリ・サイズなはずだぜ / 本当は俺の事好きなんだろ? / 解っているのさ / ギャャャオオ(絶叫)....だいたいこんな感じでしょうか?

2.Don't Be Afraid Of The Dark-1stは爆裂な曲のみで占められていましたが、2ndではチョっとテンポを落としたソウルフルなオリジナル・ナンバー「闇を恐れるな」が収録されております。バンドの充実&好調ぶりが伝わってくる好演ですね。全て爆音なのがイイ!とコレにケチをつける方がもしも居らっしゃるならば、3番目に聴くべきガレージ・パンクのレコードはその方には無いでしょう。私は大好きです。

3.Skinny Minnie-ビル・ヘイリーと彼のコメッツのカヴァーです。東京へ遊びに行った際、デックレック・レーベルのネモト君がDJをするパーティーへ行きました。彼はこの曲をかけて「ブーム」のジャケットを頭に被り汗かいてノッちゃってました。私には彼が王冠を被ったロックンロールの王様に見えました。同時に馬鹿だなぁとも思いましたがネモト君のDJするレコードを見せてもらったところハニーカムズの7inch、ウィンディ・レーベルのロカビリーのコンピレーションの2枚以外は全て自分も持っていました。彼と私は大変仲の良い友達なんです。

4.Let The Good Times Roll-シェリー&リーと云う黒人男女R&Bデュオの56年のR&Bチャートの2位にランキングされた曲のカヴァーです。ポップチャートでもトップ30に3週間ランク入りし続けた人気のある曲です。こんな事、知ってて私は偉いですか?ソニックスは3倍速でやっちゃっています。最高ですね!

5.Don't You Just Know It-ニューオリンズと云えばこの曲!ヒューイ(ピアノ)スミスの58年のヒット曲のカヴァーです。ハ・ハ・ハ・ハ、イェー〜イェイオ!ドゥバドゥバドゥバァと云う掛け合いが大変ユニークで楽しい気分になる曲です。演奏するソニックスも大変楽しそうです。

6.Jenny Jennyー本領発揮の大爆裂!!皆さんもよくご存知のロックンロール大魔王リトル・リチャードのカヴァーです。オリジナル・ヴァージョンは途中で疲れて(?)舌がもつれているような箇所があるヴァージョンが本テイクとして採用されております。ロックンロールは決して上手くキレイにまとめる事が良い事では無いのだとリチャードは言いたいのでしょう。ソニックスの演奏も、はみだしまくったエナジーの放出!これでノレなきゃ嘘でしょう。流石、白いリトル・リチャードです。ソニックスのバッキングは.....アップセッターズよりも凄いですね。

7.He's Waitin'-お待ちかねのオリジナル曲です。先程、微量ながらブリティッシュ・インベンションの影響が有ると述べましたが、この曲はキンクスの影響が感じられるのです。しかし、実際問題として、その様な事は全く問題では無く、ソレを問題にする事自体が問題なのです。下らない!しかし...凄いキラー・ナンバーです。もしもこの曲をキンクスが聴いたならば自分で作れなかったことに対してジタンダを踏んだことでしょう。そして最高だと言ったに違いないのです。レイ・デイビスはケツの穴の小さい男ではありません。ケツの穴の大きい男です(ザ・フーに対しては怒ってましたが)。この曲で歌われている彼が待つ娘さんは現れたのでしょうか?恋って不思議ですね。沢山傷つけられて大嫌いになったのに心のどこかでその人の幸せを願っているなんて...その人にとって自分は大切な人間じゃないのに...次、行きましょうか(号泣!!)

8.Louie Louie-リチャード・ベリー&ザ・ファラオスがオリジナル。この曲は最も多くのガレージ・バンドにカヴァーされた曲です。つまりガレージ / フラットロックの真髄なのです。一番ヒットしたのはキングスメンのヴァージョンですが、この曲は元々は2コードでしたがウェイラーズのロッキン・ロバーツがもう1つコードを付けたし、それを皆が真似たそうです。時代なんてコード1つで変わるのですね。つまり「ルイ・ルイ」の本家はウェイラーズという事が真実のようです。ポール・リヴィアとレイダーズ、キングスメン、もちろんソニックスもウェイラーズから学んだ事は多いようです。

9.Since I Fell For You-バラードです。途中で転調して速くならずに最後までバラードで通します。女性の人気獲得、そしてチーク・タイムの為に必要に迫られてレパートリーに入れられたのでしょう。浮気娘に対して、純粋ないとしのエリーを想う気持ちで恋心を歌い上げます。私にとってチーク・タイムは女性と踊る時間では無く「休憩時間」という意味でしかありません。私はモテません。何が足りないのでしょうか?ブレスレットかな?

10.Hitch Hike-マーヴィン・ゲイが63年に発表した曲にカヴァーです。バック・コーラスをマーサ&ザ・ヴァンデラスが担当しており私も大好きな曲です。ソニックスが取り上げた曲の中ではもっとも新しい曲なのです。言い出したらキリが無いのですが、ソニックスのビートにはメリハリがあり、ミドル・テンポの曲では爆発するエナジーが、自己コントロールによって抑圧されていると感じるのです。そして「ここぞ!」という時をビートが狙い撃つのです。まるでノック・アウト以外は勝ちじゃない事を信条とするケンカ屋あがりの荒くれボクサーのようですね。

11.It's All Right-突然ですが、ここでソニックス・クイズを出題いたします。以下の空欄を埋めて下さい。☆このイッツ・ア・オーライは( )が( )年にリリースした曲のカヴァーです。再発盤は( )から出ています。正解者全員に、もれなく私の「そうだったんだ。俺知らなかった」という台詞をプレゼントいたします(オリジナルは誰なんでしょう?)。曲調とコーラスはアーリー・ソウルの香りがします。お調べになる方はそのセンからも当たってみて下さい。この曲は結構盲点じゃないでしょうか?DJする時にたまに使用いたします。もちろんお客様の反応はオーライです。

12.Shot Down-本CD中ベスト・トラックだと思っております。キュイーンと始まりドッドッドッブッブッブッと重たいリズムに打たれ続けるハンド・クラップ。ショット・ダウンするドラムの連打。ムチャクチャに歪んだギター・ソロと絶叫。完璧です。もしもこれがロックンロールじゃなかったら私はルーシー・リューに3度交際を申し込まれ3度とも断ることでしょう。そして、そんな事は絶対に無いつまりこれこそがロックンロールです(余談ですが私はルーシーの大ファンです)。

13.The Hustler-タイトル通り、ハッスルして踊るにはもってこいです。ドン&グッドタイムスはこの曲のリフを盗用して「ターン・オン」という超クールなインストロを製作し、ファースト・アルバムに収めています。こういった細かい事を書いてますと自分という人間が小さく感じられます。普段はこんな話はしないんですよ。「小泉にも管にも日本は任せられん!」主にそんな話が中心なんです。この曲は的確なのに粗暴でチンピラくさいドラムがイイですね。GERRYのヴォーカルもナナメに構えてる感じが実に不良っぽい、これには大手都市銀行にある債券もマッ青ですね。

14.The Witch (Alternate Take)-1stの1曲目のウィッチの別テイクです。どちらのテイクがクールでしょうか?ソニックス対ソニックスの対決。甲乙つけがたい戦いですがウィナーはソニックスです!!どちらも良い。ちなみにウィッチとは魔女の事です。最近の私はウィッチもビッチも好みではありません。性格の優しい娘が好きです。オットット私は何を言ってるのでしょうか?

15.Psycho (Live)、16.The Witch (Live)-ライヴ・ヴァージョンです。サイコは最高。ウィッチはウ〜?イイッち?とでも言えばいいとアナタはこの私に言うのですか?言っちゃったじゃないですか!
いかん!いかん!ありきたりな言い方ですが当時の熱気が伝わってきます。こういったライヴ・テイクを聴くと本当にソニックスは現実に居たんだなと実感が湧いてきて嬉しくなってきます。実はソニックスのライヴ音源はあまり残されていません。「ファズ・オンリー」という66年と72年のライヴを収録したLPがあります。私は所有しておらず未聴です。66年のライヴではジェイムス・ブラウンの「プリーズ・プリーズ・プリーズ」、ボ・ディドレーの「アイム・ア・マン」、シーズの「プッシン・トゥ・ハード」を演奏しているそうです。この盤を所有しているキングジョーに聞いたところ、「ファンでも楽しくないロンリー」だそうです。いかんせん音質が劣悪でライヴ会場の外の公衆電話から自分の家の留守番電話に録音したような音だそうです(発売元は一応エチケット・レーベルなので正規盤らしいです)。

さて、私の解説もそろそろ終盤です。なごり惜しいですが、そろそろ筆を置かなくてはなりません。最後にもう一度付け加えますが、ソニックスは最高です!!私はソニックスをもしかしたら初めて聴くアナタが決して羨ましくありません。何故ならば、私自身いつでもソニックスを聴く時は初めて聴いた時の衝撃が体中を駆け抜けるのです。何度聴いても初めて聴いた時と同じ気持ちになれるのです。私とキングジョーは2人で、パーティー・イベントでよくDJをやります。熱心なソフト,ヘル!の読者が自分の住む街で「ガレージ・パンク・ディスコ・ポゴ皇帝」を開催してくれ!と呼んで頂くことがあるのです。そんな時には、かけるレコードがダブらない様に打ち合わせをするのですが、決まり文句の様に前の晩に必ずどちらかがこの台詞を言います。「ソニックスはどっちがかける?俺?」そうです。私達はソニックスがかからないパーティー・イベントは非常に不適切だと考えているのです。私とジョーが回しているイベントに来たらリクエストして下さい。ソニックスならいつでも持ってます。ポゴ皇帝で会いましょう。

最後にも一度だけ言わせて下さい。

ソニックスは最高です。-KAZY WHEELMAN


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