ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

NY建築大学院留学コミュの留学相談へのお返事

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
先日、建築留学を検討されている方から相談をうける機会があり、そのときに作成したお手紙が他の留学希望者の方の参考になればと思いほぼそのまま添付します。日本にいる、建築大学院留学希望者のための、メッセージです。以下のことは、あくまで私の主観に基いていますので、このような意見もあるという気持ちであくまでご自分の判断を大切になさってください。



長くなりますが、真剣に進学を考えてらっしゃるようですので、こちらも真剣にお伝えできることをお話できたらと思います。

学校の選択については、教授、教授の研究内容など変わり易いので(学校の移動等)あまり当てにしないほうがいいかと思いますが、学校全体でどのような勢い/流れがあるかは大事だと思います。その辺は各大学が出している一年のポートフォリオを見ると良いでしょう。(確かGAギャラリーで売ってます。か、学校から取り寄せも出来ると思います)あと、教授陣はいつ変わるか分かりませんが、学部長はある程度の基準にしてもいいかなと思います。

アメリカの大学は学部長のコネで教授陣を固めるのが通例のようです。保守的な学部長にはそれなりの、急進的な学部長にはそれなりの人が集まります。なので、皆さんがどのようなことを学びたいかという希望と、それを叶える嗅覚を存分に働かせてください。

それから、私の場合はどの土地で学ぶかということが大きな意味を持っていました。私は現在マンハッタンに住んで、ブルックリンの大学へ通っていますが、こちらへ来て二年間、街(人・空気・施設・出来事)から学んだことの大きさは計り知れないものがあります。私がNYへ決めた理由は、多くの建築の良い学校が近郊にあることが理由でしたが、大半はここにこなければいけないという直感のようなものでした。NYへきてからというもの、夢のような機会やチャンス、出会いに多く恵まれ、人生で貴重な体験をしているという実感が毎日します。ここでは、歴史が毎日音を立てて進んでいるという実感があり(もちろんどこにいても同じですが、私の場合はNYへ来てから感じるようになりました)、自分が「今」の瞬間を生きていることを感じつつ生きていると思うこと、それが何より私を大きく変えたことかもしれません。それから、NYはすばらしい人たちと出会う可能性の上限が計り知れません。宝の山のような感じです。そんな人たちと人生の時間を共有できることは自分の財産です。でも、これを読んでくれている前田アトリエの関係者が前田先生から教わってるように、何事も自分次第です。

私は学校の選択についてはとにかく3Dソフトウェアを使用したスクリプティング・デザインの強い学校を選択しました。おそらく、コロンビア、プラット、MITが世界で先端ではないかと思います。

現実的な方法としては、大学院入学前に1年間語学学校へ行くのが一番懸命な方法かもしれません。
今まで海外在住経験がない場合は、日本で大学院留学への準備をすることは、危機的状況を肌で感じることが出来ないという意味でものすごく難しいです。海外で準備をする意味は英語がうまくなる云々ではなく(それは机でひたすら勉強するしかないので日本でも出来ます。)、こちらに来るとお尻に火が点くからという意味です。こちらに大学院へ入学しようとして頑張っている世界中からの留学生の勢いは、圧倒されるものがあります。底力が出るだろうと思います。

それと、いくら英語の成績が良くても全く会話の出来ない・通じない学生が五万といるのは大学院側にはもう周知の事実で、合格を記に初めてアメリカへ来る学生を取ることはその学年ののモチベーションやレベルを下げる原因になりかねないのでとてもリスクが高く、実際、大学院へ合格したのでアメリカへ来ましたという建築学科の日本人の学生には会ったことがありません。その為にはよほど特別な魅力が必要になるのではないかと思います。ちなみにプラットの話になりますが、、一学年に40人いる学生のうち、英語がネイティブでない学生は私を入れて二人しかいません。私は二年NYにいますし、もう一人の彼はアメリカの大学を卒業しています。

英語学校からスタートするベストな方法は、一番行きたい大学の付属の語学学校へ行くことです。学費は高いかもしれませんが、確実な指導・情報が得られます。もしかすると、優遇措置もあったり。教授陣にもアピールするチャンスや紹介を受けることがあるかもしれません。入学前に学部長へアピールへ行くことは、アメリカの大学院でものすごく大切です。学校は私立であればコネ(推薦状含む)や高感度で入学が決まることが多々あります。

今〜入学前まではできるだけレジュメに書けるような経験をしておくことが大切です。実務経験やビエンナーレのボランティア、自分でコンペに挑戦して作品を増やすことも大事です。MAYA等のコンピューターが使えるのであれば、それもアピールできるものを製作するとよいでしょう。こちらに来ると願書の提出ぎりぎりまで試験の勉強や準備に追われて、作品作りどころではありません。それからポートフォリオ作りはアメリカに来てからやるにしても、データは整理して、バックアップのバックアップも取ってこちらへ持ってくるほうがあとあと困りません。昔描いた絵や模型を撮影しておくとか、写真をスキャンするとかも必要かもしれません。金銭的余裕があれば、いくつかの都市を下見するのも手です。私は留学の二年前にNYへ下見へ行きました。そして、ここだ!と思いました。

推薦状については、頼もうと思っている先生には会って自分の情熱を伝え、希望の学校の概要などを伝えておくと出願前(六ヶ月程度前)にもう一度連絡を取ったときに良い推薦状を書いてもらえるかもしれません。推薦状はどの学校も大抵三通でしょうが、出来れば学校側が知っている人/繋がりのある人を入れるのがベストです。特別講義で来た外国の先生等に積極的にコンタクトを取って、手伝ってみたりしたらどうでしょう。

出願は2〜5校が良いでしょう。それ以上であると作業量が多すぎ全体のレベルが下がるかと思います。お金も掛かります。

GPAは良いに越したことはありません。私は3.3ぐらいでした。が、もう成績を取ってしまった以上、良くても悪くてもあまり気にしてもしょうがないので、作品集や推薦状、試験の成績をがんばった方が良いでしょう。でも、今から取る成績はAを取るつもりで。どんな学校もGRE等試験の足切りはあっても、GPAの足切りはありません(たぶん)。建築学科の場合、今までの経験と作品集が一番重要になってくると思います。

思いついたところでこんな感じです。実際のビザ等の作業は、「留学ジャーナル」等を参考にすると良いです。ビザはアメリカでは命の次に大事なので慎重に。五年間の学生ビザを取ることを目指すと良いと思います。留学案内の本等も見て(新しい情報であるか確認重要です)、比べて何が一番良いのか判断できるくらいになるといいと思います。そのようなメディアはどうにかして留学生からお金を稼ごうとしますし、妙に不安を煽ることも書いてありますから。

もう一度、以上のことは、あくまで私の主観に基いていますので、このような意見もあるという気持ちであくまでご自分の判断を大切になさってください。

一歩ずつ進んでいけば、必ず入れます。でも、本当に留学して大学院に行くことがそんなに大事かと考えることも大切です。海外の大学院に行くことは、それはそれは面倒なことがあまりにも多いです。

それに、これはほんの始まりにしか過ぎません。
本当の建築の道は、まだまだその先ですから。

以上です!

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

NY建築大学院留学 更新情報

NY建築大学院留学のメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング