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シネマインク.の部屋 コミュのウサギと『ヒミズ』

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去年の12月末、大きな箱が送られてきた。
中には大きなケージ(動物を入れる檻)、いっぱいの干し草、ペレット(草を固めたエサ)が入っていた。
こ、これは何だ!?と嫁に聞くと、ウサギをインターネットで買った、そのウサギに必要なものだと言う。どういうことや!俺は飼うことを許可した覚えはない!

それからは嫁とひと悶着。
だいたい、我が家は全員、動物の毛アレルギーじゃないか。猫や犬は飼いたいけれど体質的に無理じゃないか。
嫁いわく、ウサギはあまり毛が抜けない。年に2回、春と秋だけ。
それにフンなども臭わない。
それでも、これでもと言い合ったあげく、すでに注文してしまったので、しかたがないという結論に達してしまった。

僕が動物を飼うのを反対する理由はただ一つ、僕より早く死ぬからである。僕はすぐに情がうつってしまう。以前ビンの中で飼う小さな魚、コッピーを嫁の不注意で死なせてしまった時は2週間立ち直れなかった。最近では、娘がほしいというので飼ってやったヤドカリが死んだ時には、涙が出そうになった。
きっとウサギにも情がうつるだろう。ウサギの寿命は7年ぐらいだと聞いたので、僕に不慮の死がない限り、僕より早く死ぬ。それが耐えられない。

娘は年末にスキー合宿に行っているので、年明けの1月3日には届くように頼んだらしい。不満はまだまだあったが、娘と二人で世話をするという約束で納得することにした。

1月3日の朝、宅急便での配達があった。ウサギのことは娘に内緒にしていた。娘に荷物を取りに行ってくれと頼み、帰ってくると娘は箱の文字を読んで、「生けエビが送ってきたみたいだよ。」と言った。箱には確かに生けエビと書いてあった。
箱を開けると小さなウサギがいた。色は茶色。ネザーランドドワーフというイギリスのウサギらしい。小さな赤ちゃんウサギは丸まって震えていた。
しかし、生けエビで送ってくるなんて。配送中、大丈夫だったのだろうか?売った業者を少し非難したくなった。

娘は大喜び。すでに作って、ベランダに隠していたケージを取り出し、ウサギの家を準備する。
ケージにトイレ、水飲み器、エサ入れ箱などなど。小さなウサギはまだ怖いらしく、ケージの中でも丸まっている。

ある程度、落ち着いたので彼(オスらしい)に名前を付けることにした。ショコラ、プリンス、鈴木君などいろいろ考えたあげく、リョクという名前になった。
手の先っちょが草の色が着いて緑色だったからだ。

かくてリョクは、我が家の一員になった。最初の1、2日こそおどおどしていたが、慣れると食欲も旺盛になり、ケージから出してやると部屋中を走りまわっている。

僕は、おいしいイチゴやウサギ用ビスケットなどをあげて、手名づけようとしている。嫁は、隙があれば撫でている。娘は膝に乗せて抱きしめている。
すでに1か月半。大きくなりつつあるリョクを春には公園お散歩デビューさせたい僕である。
あ、やっぱりはまってしまっている。どうしよう。機会があれば写真を載せたいと思っています。見てやってください。

今週は『ヒミズ』。

僕の中で、次の映画監督の作品は少し敬遠するようになった。

一人は韓国の監督、パク・チャヌク。彼の作った『オールドボーイ』のラストの内容がモラル的には許されなかった。
とても良くできた作品だと思う。でも、娘を持つ父親としては許せないことをしている。衝撃的ではあるが、描いてはいけない領域だと思った。

そしてもう一人は、この映画の監督、園子温である。
彼の『自殺サークル』を観終わった僕は、少し間、立ち直れなかった。内容の難解さなど飛んでしまうくらい残虐なシーンを観たからだ。僕はホラー映画も観るので、たいがいの内容では驚かない。虚構の話だと納得できる。しかしこの作品関してはモラルをも超えていた。これは倫理上、描いてはいけないだろうというところを園子温は超えてくる。それをすばらしいとする人もいるだろうが僕は駄目だった。
だから、『愛のむきだし』は良かったとか、『冷たい熱帯魚』はすごかったと言われても、二の足を踏んでしまっていた。

今回、なぜ観ることになったかと言うと、ポイントカード(ポイントで映画が無料で観ることが出来る。)の期限が2月で切れ、僕の時間的都合で観ることが出来る作品は数少なく、選択肢が『ヒミズ』しかなかったからである。

常連の若いお客様は『ヒミズ』を絶賛していた。中には3回観に行った人もいる。僕には映画を観ることが出来るポイント券を捨てるほうが辛かったので、この映画を観ることになったのだ。

で、感想だが。
やはり強烈な場面はあったが、最後まで観ることが出来ないほどではなかった。やはり『自殺サークル』が強烈だったからか、これぐらいなら耐えられると思ってしまった。しかもある部分は前向きな作品だった。

ヒミズとはモグラのこと。「日見ず」とも書くらしい。
モグラのような底辺の生活をする、ごく平凡な生活を送ることを夢見る中学生・住田祐一。たまに金をせびりに帰ってくる父親からは暴力を受け、「お前はいらない子」だと言われ続ける。
母親が中年男と駆け落ちして失踪したことを機に天涯孤独の身となり、遂にある事件が元で、住田は普通の人生を送ることを諦め、「悪い奴」を殺し、自分も死のうと、夜の街を徘徊する。
住田のストーカー、茶沢景子も家では母親に「死んでほしい。」と言われ続け、家に首つり台まで作られる。
住田の経営するボートハウスの周りには東日本大震災で会社や家族を亡くしたホームレス達がテント暮らしをしている。

これだけ書いただけでもかなりヘビーでしょ。この映画を観て僕が感じたことは、底辺の生活をしている人は幸せを求めるんじゃなく、普通の生活を求めるんだとゆうこと。

主演の住田役、染谷将太君は、つぶやいているか、怒鳴っているかしかないイメージだったが、今後に光るものを感じる俳優だ。茶谷役、二階堂ふみちゃんも始終うるさいイメージだったが、観ているうちにだんだんかわいく見えてき、少しファンになった。

脇役だが渡辺哲、でんでんはとっても良かった。
チョイ役で、窪塚洋介、吉高由里子、鈴木杏も出ている。

ラストの住田と茶谷が走るシーンは、空々しくも思えたけど、なんとかマイナスから脱出しようとする若い力を感じる良いシーンだった。

今回、一番のタブーは東日本大震災の被災地の壊れた家や車、ガレキが残る所でロケをしているとかな。そのシーンは必要か、撮るべきではなかったかは、観た人が判断してください。

オススメではないですが、観て損はないと思います。

以上、店長でした。

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