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三浦綾子コミュの【『塩狩峠』に出会った方】さかもと未明さん

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【『塩狩峠』に出会った方】
皆様、クリスマスおめでとうございます。

さて、今日は綾子さんの『塩狩峠』と出会った方をご紹介したいと思います。
『塩狩峠』と出会った方と言えば、椎名林檎さん、佐藤優さん、宮川花子さん(宮川大助さんから最初に贈られた本がこの『塩狩峠』だったそうです)などが挙げられます。

今回ご紹介するのはさかもと未明さんです。

12月1日に日刊ゲンダイの「私の人生を変えた一冊」に「難病で絶望の淵に…さかもと未明さんを救った「塩狩峠」」の記事が掲載されました。

人生の絶頂期に難病を発症し、絶望の中で『塩狩峠』に出会ったさかもと未明さんです。是非お読みください。

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難病で絶望の淵に…さかもと未明さんを救った「塩狩峠」

 エロチックな漫画にカゲキなエッセー、はたまたテレビの辛口コメンテーターと、マルチな才能を発揮してきた、さかもと未明さん。しかし、絶頂期の12年前に突然、難病に襲われる。闘病と孤独と不安……。その絶望の淵から引き上げてくれたのが聖書だったが、きっかけは少女時代に読んだこの本だという。

■えっ、漫画も描けなくなるの?

 病名を告げられた帰り道、自宅のマンションが見えたところで、私はひとり、泣いてしまいました。涙がこぼれて止まりませんでした。

 大病院で宣告された病名は「膠原病」。具体的には全身性エリテマトーデスや強皮症。治すことのできない難病と告げられたものだから、悲しみや不安、怖さがこみ上げてきたんです。

 ひとり暮らしで病院にも一人で行きましたし、自分が難病を患っているという自覚はなかった。でも、その2年前くらいから、異様な目の乾きや高熱、止まらない咳、発疹、手足の冷えなどが続いていました。だるくて片付けができず、部屋はゴミ屋敷だし、精神不安もあってガス栓を閉めたか心配で何度も自宅に戻ったり。ただそれは、仕事の疲れや不摂生が原因だと思っていました。でも、2007年の11月、両手の指が腫れて痛み、脂汗が出るような全身の痛みに「これは変だ」と。そして大学病院で精密検査をした結果が膠原病でした。

 何よりもショックだったのは「いずれ手足が動かなくなったり、呼吸困難に陥り、寝たきりになるか、命が尽きることもあり得る」と聞かされたことです。えっ、漫画も描けなくなるの? もう、目の前が真っ暗になりました。

 当時の私は、何人ものスタッフやアルバイトに囲まれ、大きな新聞をはじめ、いくつもの雑誌に大型連載を抱え、テレビのレギュラー出演もあり、超多忙ながらも充実した毎日。それが一転、仕事も収入も何もかも失うとなったら、どうしたらいいのか。早くに離婚していて寄り添ってくれる異性はいないし、実家とは絶縁状態でした。

 孤独と不安。まさに地獄に落とされた苦しみでした。でも闘病と治療で、絶望と希望の間を行ったり来たりしているあるとき、「この試練は神様が私を見つけてくれた印だ」「難病で何もかも失うけど、天は何かを私に気づかせようとしているんだ」と考えるようになったんです。そう思わないと前向きに生きられなかっただけですが、運命を嘆くのでなく、前向きに残りの時間を過ごしたいと考えられるようになりました。

 私は生まれながらのクリスチャンではありません。でも子供の頃から世界文学全集を読んでいたので、キリスト教の存在は意識してきました。

■救いに導いてくれたのがこの本
 この「塩狩峠」を読んだのは、高校の1年か2年のとき。先輩にすすめられたのがきっかけです。

 実際にあった鉄道事故をもとに書かれた三浦綾子の小説で、愛と信仰を貫きたいと願う青年が、暴走したトロッコ列車の乗客や子供たちの命を救うため、自分が下敷きになることを決意して列車を止める、という物語です。究極の自己犠牲ですよね。でも当時の私は、純な子供ではなかった。父は酒を飲むと母に暴力をふるうこともあり、母はそんな生活に疲れて、あまりかまってくれませんでした。そんな家庭で育った私は、気持ちがすさんだ子でした。だから、人生ってそんなきれいごとじゃないと反発しながら読んだのです。違うと思う部分で本を否定してやろうと。でも、ぐいぐい引き込まれ、徹夜して一気に読んでしまった。読み終えて号泣しました。ああ、人間って本来は美しいものなんだと、心が洗われる思いになったのです。そんなピュアな気持ちになった自分に対し、自分で驚いたことを今でも忘れられません。それがきっかけで、遠藤周作ら内外のキリスト教文学を読み、聖書に触れる機会も増えたのです。

 それから20年以上経って、闘病をきっかけに再び聖書にのめり込むことになりましたが、その恵みなのかどうか、今は仕事ができるまでに回復しています。障害があるのでできないことも増えたけど、絵を描いたり、ライブを開催したり、写真もプロとしてお仕事を頂けて。聖書のつなぐ縁で思いもよらぬ人脈が広がったり、再婚もしました。

 なんていうか、信じる人にとっては、神様っていると思うんですよね。私はこの本を読んだ後も、やさぐれたまんま生きてきましたが、余命宣告のときに思い出し、救いに導いてもらった気がします。

「長さでなくて人生とは生きる質で、純粋な心で生きることが幸福」と教えてくれた本。若いとき、読んでいてよかったです。

■38年ぶりに来日し、連日、大きなニュースになったローマ法王(教皇)。そのフランシスコ法王の話をまとめた「ローマ法王の言葉」(講談社)もまた話題になっている。だれでも理解できる平易な言葉を選び抜いたことが評判なのだが、この新刊の制作に携わり、「あとがき」を担当しているのが、実はさかもと未明さん。「わたしとバチカンをつなぐもの」の一文は心揺さぶられるはずだ。

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