我が家のだめんずうぉ～か～コミュのおでん

今朝、義父は妻と孫と共に近くの神社へ初詣にでかけた

そこでおでんを売っていたらしく、本格的におでんが食べたくなり、今晩のおかずはおでんに決定した

午後2時ぐらいのことじゃった。
私は台所で遊びに来てくれた友達に出すお茶の準備をしていた。
義父はせっせと土鍋におでんの材料をつめていた

今からおでんの用意とは

たしかに味がしみておいしいよな～長時間煮込む方が
しかし、うちの台所はIH。
IH対応の土鍋はうちにはない。
どうするんやろ？
ガスコンロでするのか？？

まさかのお得意の「しちりん」であった。
説明しよう、このしちりんはいわゆる陶器製の炭で火を入れるものとは違い、石油を用いて温まる、石油ストーブのようなしちりんである。
気が向くと義父はこのしちりんを持ち出し、もちを焼いている。
もちろん一人で

それでおでんを作ろうというのだ。

ところで、料理というものは、肉じゃがとかカレーに代表されるように、冷めるときに味がしみこんでいくそうな

なので、午後2時から仕込み、夜食べるというのは利にかなっている

めずらしく正解ではないか

と、少し感心した。

それから私は午後4時半ごろに友達を送り（案の定私の友達をおでんパーティに誘うも、もちろん私たちは素通り）、帰宅。
すると、

義父「お～いゆうあくん（孫）じゃがいも食べるか～」

変な時間に食べさせないでくれ

義父「もう3時間煮てるさかいな～味がしみてるわ～」

･･･。
義父は少し雪が積もる田舎の家のテラス（屋外）で3時間おでんを煮ていたのだ。
暇やな～

私は実家に用事があったのででかけた。
ゆっくりしていたら時間が経って、午後8時ごろ帰宅。
すると、明るいテラスからおたま片手に義父がひょっこり

義父「おぉ～ゆうあくん帰ってきたんか～もう5時間煮てるさかいな～じゃがいもやわらかいで～」

こりもせず、あれからまだ煮続け、5時間もおでんとにらみ合いを続けていたのだ

暇やな～
てか寒

それから孫にはんてんを着せ、寒い外に共に連れ出し、おでんの説明。

義父「このおでんな～5時間煮てたんやで～あくがな～出てるさかいすくっとかなかあかんな～。これはな～絶対沸騰させたらあかんのやで～。沸騰さすとな～いっぺんに味が落ちてしまうさかいな～」

どうやら義父は外におでんを放置していたわけではなく、あくをとりながら、びっちりおでんにはりついて煮込んでいたらしい。
このおでんにかける情熱はどこから

いや、ただの暇人なのだが･･･。

義父「これは昼間食べたおでん屋のよりもうまいさかいな～」

まさかのプロに挑んだ勝負

おでん屋とのあくなき戦い

しかも市販のおでんのもとで･･･（※写真参照）

義母「ただいま～」
義父「おぉ、おでん炊けてるさかいな。5時間煮込んでたさかい絶対昼間のおでん屋のよりもうまいぞ。」
義母「あほか。寒いさかいはよ中いれーな」

5時間を軽くあほかのフレーズであしらわれた義父。
しかし、ここでめげるような義父であれば常人だ。

義父「そしたらコンロ用意してくれ！」
義母「そんなもん鍋しきの上に置いたらええやろ。熱い熱い。ほんで味付けは？これ（おでんのもと）だけか？」
義父「そうや」
義母「味見は？」
義父「してへん」

味見なしで市販の味を信用しきったおでんのどこからそんな自信がわいているのか？
結局義父が粘り勝ち、なべしきではなくコンロの上に。

義父「沸騰させたらあかんさかいな～」

中へ入ってもこだわりの火加減