僕らのゲイライフプロジェクトコミュの第８７回　サンフランシスコ報告会まとめ

昨年度１年間サンフランシスコに滞在した、ふうまが報告をしました。
前半は、写真を交えながらアメリカの最高裁判所が同性婚を認めたときの様子（2013年6月）やパレードの雰囲気などの報告をしました。後半はサンフランシスコ近郊に住むゲイの人へのインタビューの報告とディベートを行いました。

Ⅰ　前半　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　後半
　・サンフランシスコについて　　　　　
　・カストロストリート&ゲイ・シーン　　
　・プライド・パレード
　・最高裁判決＆インタビュー
　・フォルサム・ストリートフェア
　・ハーヴェイ・ミルク記念デモ　
　・エイズ予防
　・LGBT高齢者向けのアパート　　　

Ⅱ　後半
A. 日本から移住したゲイへのインタビュー調査（一部）
B. ディベート：ゲイにとって住みやすいのはどっちか？

２つのグループ（Aグループ　サンフランシスコの方が住みやすい；Bグループ　日本の方が住みやすい）に別れてもらい、最初にそのように主張する理由を考えてもらいました（１、２）。次に、相手の主張についての反論を考えてもらいました（３、４）。最後に主張をまとめてもらいました（５、６）。

１　サンフランシスコの方が住みやすい、と主張する根拠（Aグループ）
　①結婚できる
　②ゲイが普通の存在になっている
　③カミングアウトしやすい（日本のしがらみから離れられる）
　④日常で出会いがありそう
　⑤目の保養になる
　⑥子育てができる
　⑦ロールモデル（手本）になるひとが多い
　⑧移民が多く多様性がある

２　日本の方が住みやすい、と主張する根拠（Bグループ）
　①日本語が通じる
　②文化的ギャップを感じない
　③ゲイ差別が少ない
　④隠れて静かに生きられる
　⑤日本人専だから
　⑥治安がいい
　⑦共同体意識
　⑧人種差別が少ない
　⑨和食がある

３　Aグループの反論：Bグループの主張に対して（番号はBの主張に対応）
　①SFでは２カ国語が話せるようになる
　②SFでは多文化を学べる
　③差別が少ないならカミングアウトしている人がもっと多いはず
　④２③の主張と矛盾するのでは？（差別が少ないなら隠れる必要はないのでは？）
　⑤日本人＝日本人専とはいえない
　⑥日本にはゲイバッシングもある
　⑦共同体意識がカミングアウトできない温床になっている
　⑧日本でもブラジル人やアジア人への差別はある
　⑨味覚は慣れればたいした問題でなくなる

４　Bグループの反論：Aグループの主張に対して（番号はAの主張に対応）
　①日本でもパートナーと養子縁組できる
　　制度があってもしがらみで結婚できない人もいるのでは？
　②④出会いが軽くなる
　③日本から遠ざかるだけ
　⑨衝突が多い

５　まとめの主張（Aグループ）
　日本はゲイとして生きる上での選択肢が少ない。ゲイとして生きる選択肢が多いサンフランシスコの方に住みたい。

６　まとめの主張（Bグループ）
　日本ではオープンにしたい人は少ないのではないか。だからサンフランシスコの性に対するオープンさよりも文化的に慣れ親しんだ日本のほうが住みやすい。