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アニメの政治学コミュの甲殻機動隊とジェンダーアイデンティティ

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あらゆるネットが眼根を巡らせ光や電子となった意思をある一方向に向かわせたとしても、孤人が複合体としての個になるほどには情報化されていない時代」。いわずと知れた甲殻機動隊のオープニングです。孤または個、とは何か。個とはいわばアイデンティティみたいなものだろう。しかし甲殻機動隊の世界観の中では個は非常に流動的且つ不安定な物であり概念でであると思う。過剰な情報化によって個人の意思は個人の意思としてネット上に存在できないし、また、完全擬体化を完了している素子のような存在は必要に応じて擬体を乗り換えることもできる。理論的には自らを無性別化または異性化できるわけである。にもかかわらず、擬体化を完了した登場人物たちはいずれも擬体化以前の自らの性別にこだわる。というよりも必然的且つ自然的に自らの性別を選定し決定している。性別はこのなかにおいてすらもアイデンティティの根幹、「ゴースト」の根幹なのである。
現実世界に目を移してみる。例えばオンラインゲームで自らが「演じる」キャラクター設定をするとき自らの性別と同じ性別を設定する人が多いのではないか。それは自らの性別と同じ性別である方がキャラクターに自己同一化しやすいからではないだろうか。もっと一般的なものでは、ネットという匿名、無性別でありえる世界の中で、多くの人は、自らの性別を使用表現等によって無意識的に表現しているのではないか。もちろん例外だってあるだろう。本来は男性であるのにネット上では女性を装うこともあるだろが、ここには遊び的要素が含まれることが多いと思う。
なぜ人は匿名性が確保されえる世界においても尚自らの性別アイデンティティにこだわるのか。理由がないからこそ、セクシュアリティやジェンダーがアイデンティティの根幹であるのではないか。

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