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生命科学系に就く聴こえない仲間コミュの心の病をもつろう者について =ろう者も医大に入るなりして、日本手話で診療できる専門医が生まれることを願うということ=

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デフファミリーである木村晴美さんからのML投稿文を転載します。
たいぶ前に(汗)、木村晴美さんがML投稿なさった文の一部をまず抜粋します。

『医療関係者の中に手話を学ぶ人が増えているのは喜ばしいことではあるが、これからはろう者も医大に入って、精神科の分野でろう者に対応できる医者を増やすべきではないだろうか。そうでないと、ろう者の診療は立ち遅れてしまう。
次世代を担う若い読者の中から日本手話で診療できる専門医が生まれることを願っている。』

医療分野に進出する聾者は薬剤師がメインだそうですが、対面やコミュニケーションを主とする医師、看護師はまだまだ険しい世界の様です。(頑張っている難聴者や中途失聴者はおられます)
ろう者は医療の資格が取れないからと駄目だと言われて、滑り止め受験として「臨床検査技師(衛生検査技師)」になる道を泣く泣く諦めましたが、農学部を出て全く考えもしなかった薬関係の研究職に就いた時に、入社同期に臨床検査の学科を出た者が何人かいて、「わざわざ資格を取らなくでも研究職に就く手段が別にあったものか?!!」と愕然となったものです。
コミュニケーションが厳しくでも研究医になる道もあるし、実際に全く聾である私にだって、曲りなりに苦労しながらも医科学の研究をやっていられるのですから、できるところから可能性を信じて開拓していって欲しい、そう切に望みます。
アメリカには歯科医、麻酔医になる聾者がかなりいるそうですが、それをよい前例として、日本も後に続く聾仲間が頑張ってチャレンジしていってもらいたいです。


↓木村晴美さんからのML投稿文です
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◆ろう者の言語・文化・教育を考える◆ No.138 2009年4月21日 
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■<文化> 心の病をもつろう者

 ろう者にもうつ病の人はいる。聴者にもあることはろう者にもあるのだ。しかし、その現れ方はそれぞれ異なっているように思う。うつ病といってもいろいろな症状があり、誰も相手がいないところで独り言を話し続ける人がいる。
病気ではない聴者も一言ふた言の独り言を発することはあるだろう。ろう者も同様に一言ふた言独り手話をすることがあるかもしれないし、それは若者よりはお年寄りに見られるように思う。

 ある駅から混んでいるバスに乗ったときのことである。車輌の前方に手話をしている男性が乗っていた。誰かと会話しているようであるが、混み合っている車内でよく話ができるものだと思っていた。乗客が次々と降りて車内を見渡せるようになって唖然とした。ずっと手話で会話をしている男性の向かいには誰も座っていなかったのである。私には見えないものが座っていたのか、心の中の相手に向かって話しかけていたのか、心の病気だったのか、ずっと独り言(手話)をしていたということだ。それが心の病をもつろう者との初めての接触だった。

 心を傷つけられたことから心を病んだ母の友人がいる。彼女の症状は幻覚が見えるもので、幻覚の中の相手に向かって話しかけたり、見えない人の存在を周りの人間に伝えようとするのだ。うつ病やプチうつといわれる人が増えているのは社会的な現象のようで、ろう者にも心の病を抱えている人が増える傾向にある。現代のストレス社会の影響かもしれない。

 それでも聴者には診断・治療をしてくれる専門医がいるが、ろう者の訴えを受け止めてくれる専門医はいない。しかも、昔バスで出会った独り言のろう者や、母の友人が幻覚を訴える際には日本語対応手話は使わない。彼らの手話にも対応できる専門医はいるだろうか。たしかに手話と関わりを持つ精神科医やカウンセラーはいるが、その大半は日本語対応手話を使う。きっと自身ではろう者の手話は読めないと思う。

 医療関係者の中に手話を学ぶ人が増えているのは喜ばしいことではあるが、これからはろう者も医大に入って、精神科の分野でろう者に対応できる医者を増やすべきではないだろうか。そうでないと、ろう者の診療は立ち遅れてしまう。

 次世代を担う若い読者の中から日本手話で診療できる専門医が生まれることを願っている。

(日本語訳:chu)

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□<注意>
引用、転載:出典を明記してくだされば自由にして下さって結構です。
(メールによる丸ごと転送はご遠慮ください)
※著作権は木村晴美が有します。

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