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生命科学系に就く聴こえない仲間コミュのノーベル化学賞を受けられた下村氏の業績について

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参考までに、サイトを載せておきます。
生物発光ということで生物系の実験などに幅広く使われていますし、様々な研究ですごく恩恵を受けているだけに、彼の実績は存じだったのですが、今頃になってのノーベル受賞に驚いた次第です。
同じ日本人であることに誇りを感じると共に、聴こえない仲間からも出てきて欲しいものですね。
確か、オーストラリアで生化学関係の中途失聴女性?が業績を残した経歴があった様な。。。(ノーベル賞を受けたとは断定していないし、うろ覚えなので済みません…)


・ノーベル化学賞:下村脩・米ボストン大名誉教授ら3博士に
http://mainichi.jp/select/wadai/nobel/news/20081009k0000m040038000c.html

スウェーデン王立科学アカデミーは8日、08年のノーベル化学賞を下村脩・米ボストン大名誉教授(80)ら3博士に授与すると発表した。受賞理由は「緑色蛍光たんぱく質(GFP)の発見と発光機構の解明」。下村氏らが見つけたGFPとその遺伝子によって、たんぱく質を蛍光標識し、脳の神経細胞の発達過程や、がん細胞が広がる過程などを生きた細胞で観察できるようになった。分子生物学や生命科学の発展に大きく貢献したことが高く評価された。

 日本人のノーベル賞受賞は7日の物理学賞3人に続いて16人目。化学賞は福井謙一氏(故人)、白川英樹氏、野依良治氏、田中耕一氏に続き5人目。年間の受賞者数も過去最多の4人となった。

 授賞式は12月10日にストックホルムで開かれ、下村氏ら3人に賞金1000万クローナ(約1億4000万円)が3分の1ずつ贈られる。

 下村氏は、1962年にオワンクラゲから緑色蛍光たんぱく質(GFP)を初めて発見した。さらに分離・精製にも成功した。このGFPは、紫外線を当てると発光する。その後、92年に別の研究チームがGFPの遺伝子を特定し、複製に成功。さらに別のチームが、異種の細胞内にGFPを導入し、発色させることに成功した。

 GFPの発見以前は、たんぱく質を蛍光標識する際、たんぱく質を一度精製した上で蛍光物質を付け、蛍光標識したたんぱく質を生きた細胞内に注入するなど、煩雑な作業が必要だった。GFPは、他のたんぱく質の遺伝子に融合させ、細胞内に入れるだけで、細胞内の好きな場所で蛍光を作り出せる。そのため、目的の遺伝子が生きた細胞内のどの場所で働いているか調べられるようになり、これによって分子生物学や生命科学などの研究が大きく進展するようになった。

 【略歴】下村脩(しもむら・おさむ)氏 1928年京都府出身。51年に長崎医科大付属薬学専門部(現長崎大薬学部)を卒業。60年に米プリンストン大に研究員としてフルブライト留学した。63年名古屋大助教授、65年プリンストン大上席研究員、82年米ウッズホール海洋生物学研究所上席研究員(01年退職)。米ボストン大名誉教授。主な受賞として、04年にPearse Prize(英国王室顕微鏡学会)、07年に朝日賞がある。米マサチューセッツ州在住。


・「たんぱく質に光る目印」 ノーベル化学賞の下村氏
http://www.yomiuri.co.jp/feature/20081007-4686911/20081009_01.htm?from=yoltop

今年のノーベル化学賞の対象となった蛍光たんぱく質「GFP」は、細胞の中のたんぱく質に“光る目印”をつけることで、その動きや量を観察できるようにした。今では生命科学分野のみならず、病気の仕組み解明や治療法開発につながり、医学分野にも広く使われる強力な武器になっている。(科学部 吉田典之、増田弘治、木村達矢)

医学で幅広い応用 研究者の強力な武器に
がん細胞観察やアルツハイマー病、「iPS」でも

「光るたんぱく質―生物科学を導く星」――。スウェーデン王立科学アカデミーは発表資料で、こんなタイトルを掲げ、下村脩さんが発見したGFPの重要性を強調した。

 京都大の山中伸弥教授が2006年に開発した新型万能細胞(iPS細胞)にも、GFP技術は使われている。iPS細胞はさまざまな臓器や組織の細胞に成長できるため、パーキンソン病や糖尿病などの治療に役立つと期待される。

 iPS細胞は皮膚細胞に3〜4種類の遺伝子を組み込むと、約1万個に1個の割合で作られる。山中教授は万能性を持つ細胞を見分けるため、万能細胞で働く「Nanog(ナノグ)」というたんぱく質が働いたときに、同時にGFPも作られるようにした。つまり、光る細胞を選べば、万能細胞に近い細胞を集めることができるわけだ。

 しかし、GFP技術が実用化されるまでは、こうはいかなかった。たんぱく質はそのままでは通常の光学顕微鏡で見ることができないからだ。それまでの生命科学では細胞内のたんぱく質を調べるのに、細胞や組織をすりつぶして、たんぱく質の種類や量を計測するしかなかった。だが、当然、細胞は死んでしまう。

 岡野栄之・慶応大教授(再生医療)も「iPS細胞を神経細胞に変化させる時にもGFPは欠かせない。今やGFPがなければ再生医療の研究はまったく進まない」と指摘する。

■   ■

 細胞中の特定のたんぱく質にGFPを結合させれば、そのたんぱく質が細胞の中でどう移動するかも顕微鏡で観察できる。この方法は「分子イメージング」と呼ばれ、さまざまな研究に使われている。上村大輔・慶応大教授(生物有機化学)は「今日の分子イメージング技術の根幹をなす重要な研究だ」と称賛する。

 これで生化学だけでなく、生物学、医学などの研究者は、強力な研究手法を手に入れた。増殖するがん細胞やアルツハイマー病の神経細胞が死んでいく様子なども観察できるようになった。

 GFP遺伝子を組み込んだ細胞をマウスの受精卵に組み込むと、体の一部が光るマウスを作ることもできる。大阪大微生物病研究所では1997年、GFP遺伝子をマウスの遺伝子に組み込み、世界で初めて「光る哺乳類」を作ることに成功した。この技術はいま、細胞の移植実験の手法として広く使われている。

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 これほど応用が進むGFPだが、その発見のきっかけは驚くほどあっけない。

 下村さんがオワンクラゲの研究を開始したのは61年。留学先の米プリンストン大学のフランク・ジョンソン博士に誘われ、「OK、やりましょう」と軽い気持ちで引き受けたという。

 下村さんがGFPを最初に報告したのは、62年だ。当初は単に「きれいに光るたんぱく質」としてしか、学界から見られていなかった。だが、90年代になり、遺伝子工学技術が発展した結果、GFP遺伝子を細胞やたんぱく質の識別に使えるようになり、一挙に脚光を浴びるようになった。

オワンクラゲ――ホタルとは違った発光メカニズム
 下村さんのノーベル化学賞受賞の成果に結びつく研究に使ったオワンクラゲは発光クラゲの仲間。日本近海でも、春から夏にかけて、ふつうにみられる生き物だが、体から怪しく発する光に意外な秘密があった。

 オワンクラゲは、お椀を逆さにしたような透明な体で、刺激などを受けると、お椀の縁の部分を緑色に光らせる。敵をひるませたり、メスを呼び寄せたりするための光と考えられている。

 光を発する生物の代表格として知られているのはホタルだ。下村さんが、オワンクラゲの「発光物質」を見つける以前から、ホタル発光の仕組みは解明されていた。しかし、オワンクラゲの発光メカニズムはホタルとは決定的に違っていた。

 ホタルのおしりは、ルシフェリンと呼ばれるたんぱく質が体内でルシフェラーゼという酵素と化学反応することで青白く光る。下村さんは当初、オワンクラゲでも同じ仕組みで光ると考え、ルシフェリンの抽出を試みた。ところが、いくら実験を繰り返してもルシフェリンは見つからなかった。

 後に分かったことだが、ホタルがルシフェリンとルシフェラーゼの二つの物質がそろわないと光を出せないのに対し、オワンクラゲは、紫外線を当てるだけで単独でも緑色に光る蛍光物質「GFP」を持っていた。

 下村さんはまず、発光物質として「イクオリン」というたんぱく質を抽出した。だが、イクオリンが出す光は青色。「クラゲが出す緑色の光との違いは何なのか」。下村さんは探究を進め、緑色に光るもととなるGFPを発見した。GFPは、イクオリンの青色の光を受けて緑色に光っていたのだ。

 このGFPを、細胞内の目的のたんぱく質に結合すれば、たんぱく質が細胞内でどう動くか紫外線を当てれば観察できる。イクオリンが光るにはカルシウム・イオンが必要だが、単体で光るGFPは使い勝手がよく、応用が一気に広がった。

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