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マスターズフィギュアスケートコミュの世界のマスターズへ: アメリカ編

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前置きになりますが、自分が書いた日記でマスターズにも世界大会があることが知らなかった方がいたので、せっかくなのでマスターズの海外事情についてちょっと話をしてみたいと思います。 

ちょっとややこしいかもしれませんが、スケートには最大手の国際スケート連盟(International Skating Union: ISU)とアメリカスケート協会(International Skating Institute: ISI)の2つがあります。 ISUは大きなオリンピックや世界選手権そしてグランプリシリーズなどを手掛けていますが、実はマスターズも手掛けています。 ちなみに日本スケート連盟やアメリカスケート連盟はISUに属しています。 もう一方でISIはISUが手掛けない競技を中心にしています。 世界クラスで全国大会に出る選手以外は違いはあまり気にしなくていいとおもいますが、両者ともルールも微妙に異なりますが、両方ともマスターズの大会をやっています。

ちなみに蛇足ですが、海外ではマスターズの事をAdult Figure Skatingといいます。 Adultというと日本語では良い意味が無いため、マスターズという言い方をしているみたいですが、海外ではマスターズと呼ばずにAdult Figure Skatingって呼んでいます。 ただこの前英文のルールを読んでいたらAdult Figure SkatingとMasters’ Figure Skatingの両方を表記している場合もあります。 

自分が一時期通っていたのはロサンゼルスにあるカルバーアイスアリーナ(Culver Ice Arena)でした。 ここで感じたのは日本とアメリカのアイスリンク事情の違いでした。 私の場合は極端だったかもしれないのですが、日本では荒川静香などを育てた仙台の勝山スケーティングクラブ(現在は廃業)でスケートをしていたので、やっぱり敷居が高かったのか、子供以外は歓迎はされてない空気はありました。 大人は煙たがっていたような気も。 (無理やりはいっていきましたが。) 

一方のアメリカではそんな事はありませんでした。 一般開放時間をうまく区切っていて、だれでも参加できる一般営業時間内(Public Session)での練習もあれば、フリースケート(Free Skating Session)といって特定の時間帯をクラブ生、スケート教室生や個人レッスン生等のみに使っています。 クラブ生は子供が多かったのですが、大人も完全にOKでした。 30代から40代はたまた80前後から初めてスケートを始めた人もいました。 ちなみに自分がいたところではフリースケートの時間帯はコーチはリンクにあがってはいけないというルールがあったんです。 国際試合の公式練習でコーチがリンクにあがらないのと同じです。 (あがっているコーチもわずかながらいましたが。)

一番面白いのは年に2回程度ですが、通っている生徒の発表会っていうのがあるんです。 レベルにかかわらず全員参加できる発表会が貸切で行われるんです。 もちろん将来練習になりたい子供たちから、最高齢の方までどんなレベルでも参加ができるんです。 もしかするとびっくりするかもしれませんが、ここで一番楽しいのは子供たちの演技じゃないんです。 実は大人たちの、つまりマスターズの方々の演技なんです。 ここでアメリカのコーチ達の本音をちょっぴり紹介します。 

ビゼーの曲にカルメンがあります。 ジプシーの女性カルメンとドンホセとの恋愛を歌ったものですが、実はカルメンオペラでは2時間を超える超大作です。 特に1988年のカルガリー五輪では東ドイツ(当時)のカタリーナビットとアメリカのデビートーマスがカルメンを選んだので冷戦下の西と東のカルメン対決と言われてすごく有名になりました。 他にも西ドイツのマリナキールマンもカルメンを使うなどカルメンだらけの競技会でした。 カルメンでも特に有名な曲はハバネラといわれる曲で、そこにはこんな歌詞があります。 「恋は野鳥のよう。 どんなに呼んでも来たくなければだめ」と男性を突き放しながらも誘惑する妖艶な女性を表現している曲です。 練習曲としてカルメンを使う女の子が非常に多いのですが、聞き飽きたというのもありますがアメリカのコーチはあれをみるのが本当は嫌なんです。 文化や習慣が違えどやっぱり小さな女の子がそんな妖艶な曲を使う事にはやっぱりアメリカでも本当は抵抗があるようです。 

発表会で子供たちの演技や上級者の演技は技術の見せ合いで、「練習の成果がでたね、そこまでできるようになったんだね」ぐらいで、次の練習課題をみつけるためには良いのかもしれませんが、一つの作品を演技として楽しむためではないような印象をよく受けます。 ここにマスターズとは決定的に違うものがあります。 

マスターズにでる人の大半は、もちろん人にもよりますが、自分が他の子供たちや上級者に比べてどれだけ下手か百も承知の上で、あの巨大なリンクの上に立ちます。 それだけでもすごいことだというのは観客も十二分に知っているんです。 特にマスターズでよくみられるのは、何か心に秘めた特別なテーマをこめて演技する人が多いんです。 かなわなかった恋愛、伴侶を失った悲しみの中に込めた変わらない想い出、平和への祈りや生きることの喜びなど。 もちろん技術も必要ですが、技術にはない、そして言葉で表せない言葉を表現する。 そういうのがマスターズの醍醐味だと思います。 だからマスターズを楽しみにしている観客も多いですね。

アメリカではこのようにアイスリンクごとの発表会から、地域ごとのSectionalそして全国大会もあるほか、世界各地で基本的に自由参加の世界大会をやっています。 日本国内でも参加する機会が増えてゆくといいと思いますし、海外に出てみるのもいい事だと思います。 最後に広告ではありませんが、アメリカのレークプラシッド(1980年冬季五輪開催地)ではマスターズの強化合宿というのを毎年2回ほどやっています。 昨年は6月13日から19日と8月22日から28日の2回行われました。 氷上トレーニングと陸上トレーニングの両方あり、好きなクラスに参加できます。 参考までに内容を下に書いておきます。 (そのままの抜粋です。)

Basic Skating
- Stroking
- Patch
- Turns
- Jumps
- Spins
- Footwork
- Moves in the Field
- Dance
- Creative Movement
- Choreography and Style

Off-Ice Group Classes
- Ballet
- Dance
- Ballroom
- Fitness
- Trampoline
- Stretch
- Yoga

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