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Kurt Elling Live!
Wow!
ビックリした、そして感動した・・・!!
ジャズを聴き始めて約20年、たくさんのライヴを観てきたが、昨晩観たカート・エリングのステージは、最高の部類に入る。いや、ひょっとしたらベストかもしれない!

カート・エリングはシカゴで活躍するジャズ・シンガーで、シカゴ大学神学校(大学院)で宗教哲学を学んだという変わり種。正式な音楽教育を受けたことはないが、父は教会音楽家で、子供の頃から聖歌隊で歌っていたという。学生時代から本格的に歌い始め、27歳の時に作ったデモテープが認められてブルーノート・レーベルと契約した。

ジョン・ヘンドリックスやマーク・マーフィーが開拓した、ヴォーカリーズ(レコードに録音された器楽曲に歌詞をつけて歌う)という半ば途絶えた伝統を復活させ、異次元ともいえる水準に押し上げた才人である。ジョン・コルトレーンやパット・メセニーの曲(ソロも含む)に歌詞をつけて歌ってしまうという、一般人には想像もできない離れ業を得意とする。

しかし、僕はそうした予備知識をもっていても、そしてCDを聴いていても、生のカート・エリングの衝撃を予想することはできなかった!


2006年4月7日
Orange County Performing Arts Centerにて

Kurt Elliing (vo)
Laurence Hobgood (p)
Rob Amster (b)
Kobie Watkins (dr)

まず、レギュラー・グループであるピアノ・トリオが凄い。エリングが登場する前に、トリオだけでオリジナル曲を1曲演奏したのだが、「このトリオだけでも金を払って見に来た甲斐があった」と思わせるほど、タイトで、リリカルで、しなやかで、実にかっこいいバンドなのだ。

エリングの音楽を長年にわたって支えてきたローレンス・ホブグッド(ピアノ)は、見事なテクニックと現代的なリリシズムを合わせ持つ才人。ロブ・アムスターは、僕の好きなタイプの、弦高を高めに設定して、太く、丸みの帯びた音を出すベーシストだ。ウーファー4基を搭載した巨大なアンプが効いていたのか、ライヴ会場では聴いたこともない「地を這うような」凄みのある音を出していた。ドラマーのコービー・ワトキンスは、ピアニッシモで見事なソロを取れる、しなやかかつ繊細な感性の持ち主である。

この極上のピアノ・トリオが演奏を終えると、エリングが登場。何も話さずに歌い始めたその瞬間、会場の全員の目と耳が彼に釘付けになってしまった。彼がマイクに向かっている間は一秒たりとも目を離せない、そんな強烈なカリスマの持ち主なのだ。CDからは想像しにくいが、彼は実に表情豊かに、ときには身振りも交えて、エモーショナルに唄う。自身が詩人でもあるので言葉を大事にしているのだろう、一語一語に全身全霊を傾けて、ひたむきに唄うのである。

あのワン・アンド・オンリーの強力な声と、人間業とは思えない完璧なヴォイス・コントロールに、この熱い情熱が加わる。大胆で現代的なアレンジは、ときには意表をつく変化をみせ、ときには大きな盛り上がりをみせる。そして、息のピッタリ合った、しなやかなピアノ・トリオのスリリングなサポート。こういった要素がすべてピタリとはまり、僕は想像を超えた興奮と感動を味わった。

1曲目はMy Foolish Heart。僕はこの美しいメロディが大好きなのだが、もちろんアレンジも一筋縄ではいかない。真ん中にインタールードがあって、エリングの自作と思われる歌詞が登場する。その後、長く暗いトンネルを抜けたかように、あのメロディが再度登場したときのカタルシスには、筆舌に尽くしがたいものがあった。

2曲目はYou Don't Know What Love Is。これも中間部にラテン・リズムを取り入れて盛り上がる、おもしろい展開。このバンドは、リーダーの合図に応じて瞬時にどんな方向にも転換できる、息の合った柔軟性を備えていると思う。

3曲目でヴォーカリーズが登場。題材はマイルス・デイヴィス・クインテットの、アルバム'Round About Midnightに収録されているBye Bye Blackbirdである。マイルス・デイヴィスのミュート・トランペットによるソロにはジョン・ヘンドリックスが書いた歌詞をのせ、それに続くジョン・コルトレーンのソロはスキャットで、完璧に唄いきってしまったから驚いた。CDである程度聴いているとはいえ、コルトレーンのヴォーカリーズを目の前でやられるのは、やっぱり違うのである。しかも、家に帰ってCDを聴いてわかったのだが、エリングはコルトレーンのソロをただなぞっただけではなく、その後、さらに強烈なアドリブのスキャットに突入していたようだ^^;。

4曲目はヴィンス・メンドーサが書いたEsperanceという曲で、中間部では、ピアノだけをバックに詩を朗読する場面があった。エリングと同じくシカゴで活躍するマーク・スミスという詩人の書いたものだが、これがまた、音楽あるいはジャズを題材にした感動的な内容だった。

Stairway to the Starsでため息が出るほど美しいバラードを聴かせた後、ステージはコルトレーンのResolutionでクライマックスを迎えた。そう、アノ、名作Love Supreme(至上の愛)に収録されているResolution(決意)である! 火傷しそうに熱いコルトレーンのソロに、自ら歌詞をつけて唄ってしまうという離れ業。エリングの最新CD、Man in the Airにも収録されているから、信じられない方はそれを聴いてもらえばいいのだが、このステージでの演奏・歌唱はCDよりもずっとエキサイティングだったことをつけ加えておこう。

ここでステージは終了したのだが、僕たち聴衆は当然、熱狂的なスタンディング・オベーションでアンコールを要求し、エリングはピアニストだけを伴って現れた。それまでは言葉少なにパフォーマンス一辺倒だったのだが、今度はリラックスした様子で聴衆と親しくやりとりを始めた。「次のアルバムは?」という質問も出たのだが、最近奥さんとの間に初めての赤ちゃんが生まれたり、引っ越しをしたり、マネージャーが替わったりと何かと忙しく、新作の録音は少し先になるかもしれないとのことだった。

アンコールでは、その新作アルバムに収録するはずという新曲が披露された。「キース・ジャレットにインスパイアされて」作ったオリジナルのバラードである。それからメドレーで、シナトラも真っ青という感じのIn the Wee Small Hours of the Morningを唄い、幕を閉じた。

最後にひとつ。エリングにはどうやら「追っかけ」がいるようなのだ。僕は毎月この会場に来ているけれど、今回は、普段みかけない若者が多く、彼らがすべてのレパートリーを熟知しているような素振りで、熱狂的な声援を送っていたである。本当にシカゴからカリフォルニアまで追っかけてきたのか、カリフォルニア在住のファンなのかはわからないが、若い女性が黄色い声を上げるなど、ジャズのライヴではまずお目にかかることはない^^。でも、このライヴのパフォーマンスを観た後では、それも不思議ではないと思う。ものすごくパワフルで、文句なくカッコイイ。男の僕でも惚れてしまいそうな、強烈な魅力の持ち主なのだ。

カート・エリングが現代最高の男性ジャズ・シンガーのひとりであることは間違いない。ライヴを観る機会があったら、逃さずにつかまえて欲しい。

ジャズ&オーディオ通信(from USA)・・・より引用

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