建築都市交通景観研究室コミュの海の博物館（その１）

尊敬する内藤廣先生渾身の出世作、
伊勢志摩方面にある海の博物館です。

外形も内形もシンプルで美しいです。
特に屋根の架構、その反復デザインが素晴らしいです。
木材の架構方式をＲＣに転用し、
同様のデザインをされているのは、
建築家・内藤先生ならではと感じました。
（土木ではＲＣをこんな使い方はしないなぁと…）

「海の博物館」というテーマで、展示物は如何に
と思っておりましたが、なかなか見ごたえがありました。
特に大量の木製の船を見たときには、
この館長は船コレクターだなと…
私の椅子の数ほど船を見ました。（微笑み）

私の見学したのは雨天日だったのですが、
博物館関係者にお聞きすると伊勢志摩の景色を楽しめない
雨天日の方が見学者が多いそうです。

実際、見学に際し、建物間を移動する際、
傘をさす必要があって、これが意外と手間取りました。

また、冬の寒い雨天日でしたので、
全体的に暖房（ストーブ）の足らない感もありました。

建物一棟一棟のレイアウト等、熟考されており、
また、建物間のランドケープデザインも素晴らしいのですが、
上記の通り、雨天での建物間の移動は、
上手いデザインでのシェルターが設けられていると、
訪問者に優しい、ユニバーサルデザインになって、
一層よいと感じました。
（安藤先生の住吉の長屋ばりで、その気候を感じるのもよい
　ということなのでしょうか。
　でも、小さい子供さんも大変そうで、もう傘をささずに
　冷たい雨に濡れて走る風景は何とも…）