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ウルトラマンの監督と映像表現コミュの山際永三 映像の魔術師

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ウルトラマンタロウ第20話「びっくり!怪獣が降ってきた」(鳥怪獣フライングライドロン登場)、第21話「東京ニュータウン沈没」(蝉怪獣キングゼミラ登場)を観ました。
どちらもOPのタイトルクレジットが「特殊技術 山際永三」「監督 山本正孝」となっています。

特殊技術 山際永三???

逆でないの?と思いつつも、2話連続でタイトル間違えるなんてことはないだろうと思う。これはホントなのでしょうか。

第20話は、タイトルのコメディぽさとは裏腹に、石堂淑朗脚本により怪獣の母親の愛情が人間を通して描かれるというオカルト的な物語で、記憶喪失の母親役を演じる磯村みどりが大変美しく、こわれた演技を披露してくれています。
ただ、この回の女優さんに対する演出は、いかにも山際永三という気がするのであります。

第21話は、撮影中堀正夫ということで、実相寺昭雄アングルが見られたりします。(物語も佐々木守の「ウルトラマン」に近いですね。)
どちらかというと、特殊撮影の出来が素晴らしくて、団地の建物が地面にめりこんでいく描写は迫力満点です。この辺は第9話「東京の崩れる日」でもビルの崩壊を描いた特殊技術山本正孝の手腕ではないかと思ってしまいます。
ただ、山本正孝本編演出もこれ以降、実際にあるのです。

「特殊技術 山際永三」とは、どういうことなのか、ご存じの方、いらっしゃいましたら教えてください。(以上、敬称は略させていただきました。)

コメント(21)

ちょっと調べてみます。
あまり期待なさらず、お待ちください。
僭越ながら、山際監督とはご縁があるので、
上記ご質問は、私としても興味深かったので、
山際監督に、お電話で直接お聞きしました。
(あー、もちろん、別件の用事もあったんですよ。)

なにぶん、私は、あまり特撮に詳しくないので、
説明に、ご不満な点があれば、ご容赦ください。

タロウの頃になると、
特撮・本編を分けて(別班で)やってると、お金もかかるので、
やがて、本編をやる人が、ずっと特撮もやるようになった。

時間はかかるけれども。
熊谷健Pの意向もあって。

タロウになると、特撮といっても、
本当に特殊な技術を必要とするものは少なく、
「この線で切って合成しよう」とか、
ミニチュアの中で格闘するとか、
そういうものが多かったので、
それまでのように、
佐川監督や高野監督の技術を必要としなくても、
できるものが多かった。

だから、特殊技術を山際監督が応援し、
山本正孝氏が監督し、
というようなこともやっていた。

山本正孝という人は、ずっと実相寺監督についていた人だけれども、
監督をやるというので、山際監督が応援したりもしていた。
山本監督は、2−3年前に亡くなった。

同じく、実相寺監督の影響を受けた人で、
岡村精という監督がいる。
(私は、この岡村監督のファンなので、深くお話を聞きました。)

岡村監督は、吉田喜重という、
独特なカメラワークをする監督の下についていた。

岡村監督と山本監督は、
どちらも、実相寺監督の影響を受けている。

だけど、山本監督は、山際監督とも撮り方が近い。
その意味で、もし、20話が山際監督のワークと似ていたとしたら、
そういうこともあるかもしれない。

反面、岡村監督は、山際監督と、まったく違う。

いずれにせよ、それぞれ互いに、影響し合っていた。

・・・ということです。
何かあればまた。
ひょええ〜。
かおりんさま、
山際監督ご本人の貴重なお言葉をお聞かせくださり、ありがとうございます。

山本正孝監督が実相寺監督の影響があったというのは納得です。でも、山際監督直伝の部分も大きいということなのですね。

しかし、「タロウ」で本編・特撮、同一班という体制が組まれていたとは驚きです。毎週毎週30分の番組をやり、しかもこの時期は円谷プロでは「ファヤーマン」や「ジャンボーグA」もあったはずで、それだけ資金や人材が豊富でノウハウの蓄積など、撮影所システムが機能的に働いていたということなのでしょうか。恐るべしです。

第9話は、岡村監督の回です。吉田喜重の弟子筋に当たる人なのですね。吉田喜重は最近でも「鏡の女たち」を監督していますが、素晴らしいです。

いや〜、ウルトラシリーズを見る楽しみ方が、また、増えました。

どうも、ありがとうございました。
キューリ本さん、お詳しいですね〜。
私も勉強になりました。
こちらこそ、ありがとうございました。
岡村監督は、望遠レンズをよく使っていた、と、山際監督がおっしゃってました。
岡村監督は、至近距離にあるものと、遠いところにあるものを、同時に画面構成する手法が(たぶん、実相寺監督もそう?)多いなあと思っていたのですが、そういうのを、望遠レンズで使って撮ってたんでしょうか。
う〜ん、また、機会あれば聞いてみたいです。

なお、マイコミュの宣伝になってしまいますが、
年明けあたり、監督など製作者とファンの集いを実施しようと計画しています。

私が、エースの特別ファンなので、エース製作者、という趣旨ですが、
エース以外にも関わられた製作者が多いと思うので、
よかったら、覗いてみてください。
そのコミュとは、こちらです。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=2624346
かおりんさま
すばらしいですね!

山際監督が特殊撮影もされたということであれば、是非確認しておきたいのが、絵コンテです。
初期のウルトラシリーズでは絵コンテ抜きで本編と特撮班を合わせたりということがあったらしいと聞いています。
この場合本編と特撮を合わせるのが大変困難になるはずなのですが、やってのけてしまうのが編集や最終的な監督の力量なのでしょう。円谷英二その人が編集したこともあったと聞きます。
厳密な絵コンテを、本編の監督が描いてそれに基づいて撮影していくこととなれば、イメージとしては本編の監督主導になっていきます。
「A」や「タロウ」の時期ではそうした技法ができていたかということに非常に興味があります。

絵コンテは人に決して見せなかったという成瀬巳喜男やそもそもコンテなど全くつくっていなかったらしい溝口健二というような大監督もいたりと、映画監督の撮り方というのは様々でありましたが、それが個性というものになっていたと思います。

ただし、絵コンテなしで特撮ものを撮るとなると、大変な困難が伴うはずで、溝口健二が「釈迦」を撮っていた場合、ものすごいことになっていたと想像できます。(特撮でなく、実物大の巨大セットを作らせていたかも)

かおりんさまの構想には敬意を表します。
山際監督との縁は大事になさってください。
ありがとうございます。
成田巳喜男の弟子であり、山際永三の師匠である、石井輝男監督にも、何かとご縁がありましたが、石井監督も、絵コンテらしい絵コンテは書いていなかったような・・・。
塚本晋也が石井作品に主演として出演した際、「何も描かない」と、びっくりしていたと記憶しております。
ところで、「かおりんさま」は、やめてくださいね(笑)
>岡村監督は、このテクニックを使いまくって、「むむ!? この監督は一味違うぞ」という名場面を連発しておられました。

そう!そうなんです!
私も、エースでの2作を拝見して、印象的でした。
絵としても素晴らしいので、キャプチャして静止画にして、保存してたりします。
一度、お会いしてみたい監督のお一人です。

あ、今読み返して気づいたんですが、私、成瀬先生のこと、成田と書いてしまいました。誤りでした。スイマセン。
岡村監督、お会いしたいです。

上記にご紹介した、私が管理人をさせていただいているコミュで、
年明けに、第1回として山際監督をお招きして、
お話を伺う会を開きたいと考えていますが、

その後、順次、他の監督もお招きする予定ではいます。
岡村監督も、考えております。
いきなりですみませんが(笑)
山本正孝監督について補足させていただきますです。
山本正孝監督は既出の通りに実相寺昭雄門下生出身ではありますが
70年代初頭の円谷プロ大リストラによって
はじき出された円谷スタッフが急遽集まって結成した会社
日本現代企画にも参加しておられました。
日本現代企画は事実上は実相寺監督の人脈が多く集められており
その中で山本正孝監督は『シルバー仮面』『アイアンキング』などで
特撮監督を既に勤められておりました。

ちなみにアイアンキング後期頃から橋本プロデューサーの尽力により
円谷と日本現代企画の垣根が取り払われるようになり
タロウなどで山本正孝監督が起用されるようになったようです。

また、予断ですが
山本正孝監督ではなかったですがタロウの4・5話。
上原正三脚本が異彩を放つ親亀小亀のエピソードは
事実上、特撮パートが日本現代企画へ丸投げで撮影されているようです。
おそまきながら、岡村精監督の「A」第30話「きみにも見えるウルトラの星」、第31話「セブンからエースの手に」を観ました。
才気溢れるショットが多くて、かおりんさんのおっしゃるとおり、キャプチャーしたくなる気持ちがよくわかります。撮影も吉田喜重監督と組んでいた長谷川元吉という人でした。(タックアローの操縦席を捕らえた画面がスピーディでカッコイイ)
超獣の目線で地上の人間をとらえた超俯瞰ショットがあって、これは「タロウ」で山際監督が始めたことだと思っていたのですが、岡村監督もされていたのですね。しかもかなり高いところから撮影しているので、どうやって撮影したのか興味津々です。
山際監督のトピックなのに、監督の演出の話を載せていないのは最初に書き込んだ私のせいでもあるので、改めて山際監督の演出について。

「A」を観ていると、山際監督が映像化が大変困難な物語をビジュアル化しているのか、がわかります。
第28話「さようなら夕子よ、月の妹よ」(脚本:石堂淑朗)
南夕子が「月星人の末裔」として月に行ってしまうなんて、どうやって絵にするの?
月を滅ぼした超獣ルナチクスとの闘いに割いた時間もけっこう長くて、前後編使ってもいいくらいの話だと思うけど、ドラマは超獣を倒した後に凝縮されています。
すすきの野原に立つ北斗。TACの歌で見送るTAC隊員の姿は俯瞰で捕らえられており、照明が何もないはずの夜の場面は月明かりに照らされているすすきが明るさを出しています。随所に挿入される大きな満月の画が、画面が明るくても不思議がない夜だとも印象づけています。
南夕子との距離感をこの一話の中だけで描いています。

第38話「復活!ウルトラの父」(脚本:石堂淑朗)
エンターテインメントとしての完成度の高さに感服しました。
サンタクロースを実在する人物として煙突から家の中に登場させて、しかも巨大化させるという大変視覚的に困難なことを実現。
巨大化した時には顔を見せないようにして、ことばもしゃべらせずにいることにセンスを感じます。
同様に月からやって来た南夕子も巨大になっていますが、こちらもことばをしゃべらせずに、眼の治療という奇跡を起こす役目を腕の振りだけで表現している。

対する敵役はナマハゲで、包丁まで持っている。さすがに子ども相手に包丁を振り回す場面はありませんでしたが、操る超獣スノーギランの光を観た人々は血を流して眼を痛める。
ここで山際監督が担当した「帰ってきたウルトラマン」第16話「大怪鳥テロチルスの謎」第17話「怪鳥テロチルス東京大空爆」の回(脚本:上原正三)との共通点として、怪獣の影響により眼を痛める人々とナマハゲという設定が現れてくるのです。

 孤児院へ北斗星司、梅津ダン少年とその姉が慰問に訪れて、子ども達が劇を上演する場面が大変面白くて、監督は鼻くそほじっていたりする一人ひとりの子どもの表情を、カットを割って的確に捉えています。この回では夕日から夜への時間の経過もしっかり描かれていて、「明るい夜」の不思議さをも出しています。プレゼントを買うところから始まって、物語の展開の妙を25分で収めているのは、まさに監督の力量だと思います。

どちらの回も夜空に描くファンタジー色の強い物語ですが、いい画になってます。
改めて「ウルトラマンタロウ」第1話「ウルトラの母は太陽のように」をみました。

最終話をみた後で、第1話をみると、脚本上、構成が対になっていることに気が付きます。田口成光、やりますね。(敬称は略)

石油を狙う怪獣(超獣)の出現。タンカー。光太郎が超獣(星人)とたたかう。火に焼かれる。
タロウ誕生と同じシーンがワッペンを返した時に描かれる。
たたかう場所は、港の石油コンビナート。

第1話では光太郎がクレーンを駆使して超獣を撃退することで、コンビナートの人たちから感謝され、ZATからも認められることとなりますが、最終話では讃えるのは健一少年のみ。

脚本のトーンの違いもよくわかります。
もともと、第1話はおとぎ噺的要素が強い。「ほら吹き男爵」のイメージだったとのこと。だから「そんなアホな」という、怪獣アストロモンスの足に光太郎がしがみついたまま空を飛び、光太郎が怪獣の足をかじるという場面まであり、その後、空から落ちたらネットの貼ってあるところだったので、怪我ですんでしまう。その後のウルトラの母との出会いへと展開していく。

最終話は、リアリズム志向であり、タンカーの爆発により子どもの父親の死というものを2回も認識させる。死が隣り合わせの状況の中でも光太郎は星人に立ち向かう。
タロウの終盤、お伽噺よりもリアリズム志向にシフトしていったのは、次なる「ウルトラマンレオ」につなげていくための布石ではないかと憶測もできます。

ただ、この場は、演出について論じるべきなので、第1話の山際監督の演出について述べます。
とにかく盛り沢山のエピソードをあれよあれよという間に見せてくれています。
上記のアストロモンスの足にしがみつく場面など、本編で巨大な足のパーツのセットにしがみつく篠田三郎の短いカットがあって、特撮で空を飛ぶアストロモンスの顔を同じアングルから捕らえた短いカットがあり、同一性が認識できるようになっています。
クレーンを操作する篠田の本編とクレーンにつられたオイルドリンカーの特撮のカットバックも実にスムーズです。特撮は、佐川和夫(「ウルトラマンA」第1話も佐川和夫)。

こうした短いカットの積み重ねのテンポの良さもありますが、ZAT隊員を紹介する場面ではワンカットで隊員の顔をなめて写していることも見逃せません。

山際監督のストーリーテリングのうまさに感服します。また絵的にみてもSFでいう「センス・オブ・ワンダー」(わくわく感)が満載だと思います。
遅くなりましたが
自分のブログで去年末、山際永三監督のインタビューを掲載させていただきました。基本的に自分のブログはウルトラブログですが
インタビューでは監督のフィルモグラフィーに沿って話を伺うという形をとりました。
お暇がありましたらご覧ください。


山際監督インタビュー・1『16 大怪鳥テロチルスの謎』
http://ameblo.jp/ultra-taiga/entry-10058943481.html

山際監督インタビュー・2『17 怪鳥テロチルス東京大空爆』
http://ameblo.jp/ultra-taiga/entry-10058943481.html

山際監督インタビュー・3『39 ウルトラ父子餅つき大作戦』
http://ameblo.jp/ultra-taiga/entry-10062515758.html

山際監督インタビュー・4『40 ウルトラ兄弟を超えてゆけ!』
http://ameblo.jp/ultra-taiga/entry-10063767367.html

山際永三監督インタビューを終えて|光の国から愛をこめて
http://ameblo.jp/ultra-taiga/entry-10063773893.html

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