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ちいさなひとのえいががっこうコミュの10/28 「宮沢賢治の猫たち」報告

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約2ヶ月ぶりの上映会は、お天気にも恵まれて無事に終了しました。おとな11人、こども12人の参加となりました。連続で参加してくれた子どもたちもいれば、今回から新しく加わった子どももいました。
今日は宮沢賢治の原作を2本、取り上げました。最初に、宮沢賢治という人について簡単に説明してから、上映会がスタート。

■1、「どんぐりと山猫」
まずは「どんぐりと山猫」の紙芝居をみぞっちお姉さんが読んでくれました。一郎さんが、山猫のお願いでどんぐりの裁判に出かけるお話が、かわいらしい絵で語られました。今日は特製の紙芝居の棚を使っての読み聞かせ。ちいさなひとのえいががっこうにとっても、初めての紙芝居です。

続いて映画「どんぐりと山猫」の上映です。一郎さんが山猫を探して白いきのこたちに話を聞く場面では、変わったかけ声で踊るきのこたちに笑いが起きました。

さて、映画と紙芝居の違いを見比べてみましょう。
・まず、裁判官の山猫の毛の色が違っていたようです。また、映画の山猫の方が、紙芝居よりも体が大きく感じたようです。
・他には、映画の導入への創作部分に気づいた子どもたちが多かったようです。すなわち、紙芝居では原作に近く、一郎のもとにハガキのお知らせが届く場面から始まりますが、映画では語り部となるおじいさんが登場すること、加えてお話の説法部分を強調するための「子どもだちのどんぐりコマのエピソード」の追加を指摘する子どもたちがいました。
・また、一郎を呼び出す山猫の手紙が、紙芝居ではハガキを郵便屋さんが届けにきたのに比べ、映画ではタヌキが葉っぱでお手紙を書いて持ってきていました。
・映画版では、一郎が山猫の居場所をいろいろなものに訊きまわる場面で、教えてくれたお礼にいろいろな宝物をあげていました。こどもたちは、何をあげていたのか覚えていました。栗の木にはけん玉を、呼び笛の滝にはガラスのビー玉を、きのこたちには丸めんこを。これは原作にない、創作の部分です。

■2、「注文の多い料理店」
さて、続いて有名な「注文の多い料理店」です。絵本もたくさん出版されています。紙芝居は、図書館の職員の方が読んでくれました。原作にほぼ忠実なストーリーながら、ところどころに現代風のアレンジが加えられています。

映画版は、全くの新しい解釈がされた、とても変わった映画でした。アクリルガッシュという技法で、同じセルアニメでも、今までに観たアニメとは絵の雰囲気がまったく違います。お話も、セリフが全くなく、効果音や動物たちの鳴き声などだけです。料理店に二人の紳士が迷い込んで、山猫に食べられそうになるが、辛くも逃げ出すという基本的な設定は同じですが、全く別のお話であるかのような印象を受けました。演出は岡本忠成。ちいさなひとのえいががっこうでも、これまでに何本かの映画を上映しています。

・映画を見終えての子どもたちの感想はまず「こわかった」。
紙芝居はにぎやかだったのに比べて、映画は全体的なトーンがやや暗めな色調で、セリフがないことなどの他に、踊っていた3人の女性が次第に山猫に変身して二人の紳士を食べようと襲いかかった場面の描写が強く印象に残ったようです。特に紙芝居と映画での山猫の眼の描き方に注目した子どももいました。

・映画版では二人が持つ鉄砲を使ったエピソードに、いくつかの描き方の違いがありました。映画では、料理店に入った二人の紳士がまず、射的ゲームに興じます。また、迷い込んだ鏡の回廊で、ステンドグラスを鉄砲で撃ち破ってまわります。そして、その割れたガラスの中から様々な色の蝶が飛び出してきたこと、などをあげる子どももいました。

・またセリフがなかったことで、映画に聞こえてくる音にも注目してみました。車が走っていく音や、犬、猫の鳴き声が聞こえたそうです。

■3、2ひきの山猫について
最後に「どんぐりと山猫」と「注文の多い料理店」に出てくる山猫の違いについて、子どもたちに訊いてみました。毛の色や、耳の形、体の大きさの違いなどをあげてくれたあと、「どんぐりと山猫」の山猫の方が優しそうだから好き、という子どもが多かったようです。
また、紙芝居の「どんぐりと山猫」の山猫が女の人のように見えたという意見もありました。

同じ一つのお話ではなく、2つの別々のお話から「山猫」に注目して比べてみたのも、ちいさなひとのえいががっこうでは初めての試みです。

今日の映画会でみんなで探したこれらの違いはみな、紙芝居と映画を作った人たちが、お話を聞いているひと、映画を観ているひとが面白いように、と工夫をしているところです。
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初めて参加してくれた子どもも積極的に発言してくれて、いつもより発言の数が多かったように思います。映画版の「注文の多い料理店」は、小さな子どもたちにとっては少し難しい表現・内容だったと思いますが、先に紙芝居を読んでから見せたことで、それほど困っていなかったように見えました。みんな、やはり映画が始まるときちんと画面に向かって夢中で見入っています。

恒例となった16mm映写機を実際に間近に見ながらの映写も行いました。

次回の映画会は12月にクリスマス上映会を行う予定です。

参加してくださった親子のみなさん、ありがとうございました!
スタッフのみなさん、おつかれさまでした!

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