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栃木うまいらーめん屋コミュの入ってはいけない

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その店は栃木駅南口から200〜300メートルの所、飲食店やコインランドリーなどが軒を連ねる長屋風建築の一角にある。

 とある金曜の夜7時ころ、夕食を済ませてきてほしいという家からの要望に応えるため、仕事からの帰りがけにその店に入った。蒸し暑い日だった。店内には客はいない。店員もいなかった。しばらくするとトイレから店主らしき人物が出てきた。「いらっしゃいませ」とかなんとか言われたような気がする。確かに営業していることを確かめると、私はビールと餃子3個を注文した。店主はビールは生かビンかと聞く。私はビンだと答える。餃子は5個りか3個かと聞く。私は店主に顔は見ずに3個だと答える。しばらくするとビールが運ばれてきた。店主は無言である。もうしばらく知ると枝豆が運ばれてきた。店主はまたも無言。私は枝豆をつまみながら、ビールを飲んでいた。ビールも飲み終わりもう餃子はいらねえやと思った頃、餃子3個が運ばれてきた。もちろん店主は無言。なんかこの店で腹が膨れるのもあほくさいと思ったが、ほかの店にてくてく歩いてゆくのもめんどくさいので、しかたなく、たれが自慢と称するつけ麺を頼むことにした。「すいません、つけ麺お願いします」私は頼んだ。店主は何か手を動かしながら、忙しくもない店の中で忙しそうな様子。反応がない。私は今度は大きめな声で「つけ麺お願いします」というと、店主は意外そうな顔をして「あいよ」と答えた。何だ若僧でかい声でるんじゃねえかとでもいったところであろう。その反応を見て、はじめに頼んだ声もおそらくはこのおやじ聞こえていたんだろうと私は思った。
 
 だんだん怒りのボルテージが上がってきた。その時、テーブルのわきを移動する黒い物体を発見した。ゴキブリである。私は手元にあったうちわでゴキブリを退散させようとその周囲を叩いた。愛想もねえわ、ゴキブリ出るわどうなってるんだ、いいとこなしかよこの店は、と思いながらうちわを持つ手に力が入る。店主と私しかいない店内でゴキブリを追い払う音が響き渡る。すると、こともあろうにそのゴキブリは私の方に近づいてくる。わたしはさらにゴキブリを追い払おうとうちわを縦に持ってゴキブリを威嚇した。それを見ていた店主がティッシュを持って現れ、さすがに事態の収拾に乗り出した。何かぶつくさ言っているようである。「・・・・・取ってくれりゃーいいのになあ・・・・」。私は耳を疑った。ようやく店主の謝罪めいた言葉を聞けるかと思ったが、甘かった。彼はゴキブリを始末し、さらにほかにいるのではないかと考えたのか、私をテーブルの向かい側に移動させ、座布団をどかしてゴキブリ探索を始めた。
 
 不愉快だ。何でよりによってこんな店に入ったのか。探索が済んだ店主は厨房に戻り、つけ麺を完成させ運んできた。交わす言葉はもちろんない。私はどうせうまいはずもないだろうと思いながらはしに手をつけた。やはりうまくもなんともない。ただ腹が膨れたというだけのつけ麺。これのどこが自慢の一品なのか。さもありなん。それでも一応全部平らげて、会計へ。「1150円」。店主はいう。私は5000円札を手渡す。「あっ」とでも言いたげな案の定の店主の反応。釣りが用意できないらしい。私はそれには構わず、時計の目をやった。そのとき、「マスター涼しい席ある?」と言いながら客が入ってきた。こんな店にもなじみの客がいるらしい。店主は「いらっしゃいませ、ちょうどよかった5000円くずれる?」と客に問う。「ああ、あるよ」。そんなやり取りをして、店主は釣りを私によこした。どうせ私が帰る時も無言なのだろうと思いながら釣りを財布に入れ、出入り口の戸に手をかける。やはり店主は無言である。一見さんは苦手なラーメン屋のようだ。味で勝負ってわけでもないらしい。だったらラーメン屋なんかやるんじゃねと心で叫びながら戸を閉めた。勢いあまって戸は一度はしまったが反動で半開きの状態になった。どうでもよかった。
 
 この店が家から一番近いラーメン屋である。残念だ。極めて残念だ。残念が良ければこちらの店で売ってます。最後まで読んでくれた人ありがとう。

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