今年一発目は、昨年12月にリリースされた、DONNA SUMMERデジタルリマスター盤 アルバムAnother Place And Timeについて紹介したいと思います。 まずは今回初収録となった未発表バージョンについてですが、その前に本アルバムと各シングル曲の担当リミキサーを覚えておきたい。
アルバム全体を担うメインリミキサーはPETE HAMMONDで、シングルカットでは This Time I Know It’s For Realを担当。 続くI Don’t Wanna Get Hurt・Love’s About To Change My Heart2作品については PHIL HARDING、When Love Takes Over YouのシングルリミックスにDAVE FORDという、 この辺りから、シングルバージョンでリミキサーを切り替えるパターンも多く見られた。
これは80年代後期という、従来型であるポップサウンドからHOUSEテイストが流行し始めた為、 PETE WATERMANも様々なサウンドへの戦略を描いていた。 正に奇抜なサウンドバリエーションが楽しめるという意味ではいい年代でありました。
それでは、上記リミキサーを踏まえ、未発表バージョンについて考えてみたいと思う。
◆I Don’t Wanna Get Hurt (Pete Hammond Original 12" Mix) 個人的にも気になっていたオリジナルバージョンなのですが、残念なことにSAWサウンドの匂いが全く感じられない。 基本アレンジはアルバムバージョンなのですが、ブレイク部分に違和感がある。 これは恐らく、シングルカットが決まった時点からアルバムバージョンによるアレンジという構想はなかったと考えられる。
Pete Hammond Original 12" Mixというミックスタイトルではありますが、恐らく正式なバージョンというレベルではなく、89年というSAWにとって多忙な時期であることから、 アルバム音源を基に、PETE HAMMOND単独によるブレイクビートを切り貼りしたような、 試作的な12インチバージョンに過ぎないものだと考えられる。