ここ最近、マニア必須アイテムとも言えるHAZELL DEANベストアルバムがMUSIC CLUB DELUXEレーベル(EMI)よりリリースされました!
タイトルは『EVERGREEN−THE VERY BEST OF HAZELL DEAN』。 未発表音源は12インチバージョンを含めて全5曲。 そして今回もまた、お蔵入り作品から様々なシーンが読み取ることができた。
未発表となっていたのは、以下のとおり。
SAWオリジナル作品 ・Keeping It Together ・Call And Say HARDING & CURNOW作 ・Tell Me (You'll Wait For Me) 12インチバージョン ・Who's Leaving Who? (Alternative 12" Mix) ・Maybe (Alternative Extended Version)
このパートナーシップが約8年間というSAWとの繋がりを支えたと言える。 強烈なHI-ENERGYサウンドに聴き慣れた当時では、カップリング曲は非常にポップなサウンドで地味なイメージでしたが、改めてカップリング曲Can't Get You Out Of My Mindや、Love Ends Love Partsといった楽曲を聴き直してみると、純粋にHAZELLの歌声がマッチしているのが分かるとともに、SAW+HAZELLとのコンビネーションバランスがとれた数少ないレアワークだと言える。
Keeping It Togetherのサウンドイメージは、You're Too Good To Be TrueをヒントにSAWオリジナルとして作り変えられたようにも感じられますが、初期音色ならではのシンセによる哀愁が上手く引き立てられており、特に2分半からのインスト部分の伸びのあるシンセ音は何とも心地いい。
Call And Sayの方は、あのヒット曲「WHAM! / Everything She Wants」(84年)を意識したサウンドアレンジを基にSAW流に作られたイメージを感じさせる。
HARDING & CURNOW作によるTell Me (You'll Wait For Me)は、最終ワークとなった91年リリース Better Off Without Youのカップリング候補として用意されたが、最終的にAre You Man Enoughが採用された。 Tell Meは、HAZELLとの最終ワークともあって、あえてHI-ENERGYクラシックなサビメロを意識した作りとなっていますが、やはり90年代として考えるとかなり古いイメージであり、これは当然の選択だと言える。
また本アルバム解説の中に、以前当コミュ内で話が出たSheila Ferguson(THREE DEGREES)のお蔵入りトラックTell Him I CalledとAlways Doesn't Mean Foreverに関する情報が書かれており、改めてこれには驚かされた。
この記事を読んでこのCDの発売を知り検索して曲目を見たところ、Can't help the way that I feelという曲目が目に入り「これはSONIAのアルバムに収録されているものかな?」と思いつつの購入でしたが、まさにSONIAと同じだったので驚きました・・・しかも12ミックスまであったのでなおさらでした(チェリーポップ盤のソニアのライナーにも、この曲はソニア盤の12ミックスも存在していた記述もあり、どちらからも12は陽の目を見ることが無かったのだなと知りました)。
ALWAYS DOESN'T MEAN FOREVERの「マイ・アミ・ミックス」の謎も解けました(^_^;)。
なんにしても、WHATEVER I DOから少し時間はかかったもののWHO'S LEAVING WHOでチャートの4位を取ったこと、またストック・エイトケン・ウォーターマンのペンによるMAYBEでも15位を取ったことなど、ヘイゼルさんは記憶にも記録にも残ったシンガーであるということは、いちファンとしては喜ばしい限りです。
Can't help the way that I feelは、以前にも書きましたが
SONIAではアルバム収録曲らしい一方で、HAZELLバージョンでは
シングルらしいイメージに上手く切り替えられた音作りには
改めてSAWの才能幅を感じさせました。
HAZELLとの最終ワーク候補としていた形跡が凄く伝わってきます。