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PWL音楽論コミュのHAZELL DEAN BEST〜EVERGREEN〜

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ここ最近、マニア必須アイテムとも言えるHAZELL DEANベストアルバムがMUSIC CLUB DELUXEレーベル(EMI)よりリリースされました!

タイトルは『EVERGREEN−THE VERY BEST OF HAZELL DEAN』。
未発表音源は12インチバージョンを含めて全5曲。
そして今回もまた、お蔵入り作品から様々なシーンが読み取ることができた。

未発表となっていたのは、以下のとおり。

SAWオリジナル作品
・Keeping It Together
・Call And Say
HARDING & CURNOW作
・Tell Me (You'll Wait For Me)
12インチバージョン
・Who's Leaving Who? (Alternative 12" Mix)
・Maybe (Alternative Extended Version)

まずは12インチバージョンについて。
偶然にも最近Maybeに関する話をしたところですが、Alternative Extended Versionの存在によって、
オリジナル音源を基に2種類の12インチトラックパターンを用意していたことが判明した。

正規バージョンとの違い、手が加えられたのはたった2箇所のみでありました。

正規12インチでは前回説明したとおり、中間ギターソロを2部構成とした描き方で、トラック全体的にもブレイクダウンは無く、終始一定のノリをキープした流れ。
これに対し、Alternativeでは2コーラス後に一旦ブレイクダウンが入り、更に後半サビメロ部分(キーが一つ上がる)が3回繰り返しとなっていた。(正規では2回のみ)

SAWサウンドにおいて、2コーラス後のブレイクダウンはよくあるシーンですが、この場合、インパクトの強い楽曲であればあるほど効果的な技となる。(強烈だからこそ「一休み効果」が活きる)
しかしMaybeはじっくりと聴かせるメロウな楽曲タイプであり、ポップス本来の自然な流れをキープする方がベター。
また後半サビメロもきっちり2回で終わる流れの方が「ワンポイント効果」となり、何度聴いても飽きることがない。
Alternativeを聴くことで、改めてオリジナルのハイクオリティさが再確認されたと言える。

続いては、Who's Leaving Who? (Alternative 12" Mix)。

The Boys Are Back In Town Mix(セカンドミックス)を基本音源という、どちらかと言うと本来のPWL-MIXとしながらも、クラップ音をはじめとするド派手なビート感を抑え、メインリフであるギターフレーズを切り替えたバージョン。

このギターの刻みは、例えるならU2のようなUKカントリーロックテイストを取り入れたイメージで、また違った角度として楽しめるサウンドフィーチャーが上手く描かれており、これは恐らく、セカンド候補として用意されたリミックスバージョンだと考えられる。

こうした様々なコンセプトを想定したバージョンの描き方は実に見事であり、他プロデューサーとのセンスの違いを示している。

お蔵入りSAWオリジナル2作品については85年に制作されたもので、この時期から推測されるのはファーストアルバムHeart First向けに用意されたモノではなく、PROTOからEMIへ移籍したThey Say It's Gonna Rain、Stand Upといったシングルのカップリング候補として作られた楽曲であることが分かる。

では何故、SAWオリジナルソングがお蔵入りとなったのか?
これはSAW初期というタイミングもありますが、本アルバム解説にも出てくる「パートナーシップ」という言葉がサウンドワークにも表れている。
83年の大ヒットSearchin'以来、HAZELLのボーカル魅力は音楽プロデューサーも認める最大なる武器であり、彼女の歌声なしに大ヒットは生まれない。

このパートナーシップが約8年間というSAWとの繋がりを支えたと言える。
強烈なHI-ENERGYサウンドに聴き慣れた当時では、カップリング曲は非常にポップなサウンドで地味なイメージでしたが、改めてカップリング曲Can't Get You Out Of My Mindや、Love Ends Love Partsといった楽曲を聴き直してみると、純粋にHAZELLの歌声がマッチしているのが分かるとともに、SAW+HAZELLとのコンビネーションバランスがとれた数少ないレアワークだと言える。

Keeping It Togetherのサウンドイメージは、You're Too Good To Be TrueをヒントにSAWオリジナルとして作り変えられたようにも感じられますが、初期音色ならではのシンセによる哀愁が上手く引き立てられており、特に2分半からのインスト部分の伸びのあるシンセ音は何とも心地いい。

Call And Sayの方は、あのヒット曲「WHAM! / Everything She Wants」(84年)を意識したサウンドアレンジを基にSAW流に作られたイメージを感じさせる。

HARDING & CURNOW作によるTell Me (You'll Wait For Me)は、最終ワークとなった91年リリース
Better Off Without Youのカップリング候補として用意されたが、最終的にAre You Man Enoughが採用された。
Tell Meは、HAZELLとの最終ワークともあって、あえてHI-ENERGYクラシックなサビメロを意識した作りとなっていますが、やはり90年代として考えるとかなり古いイメージであり、これは当然の選択だと言える。

また本アルバム解説の中に、以前当コミュ内で話が出たSheila Ferguson(THREE DEGREES)のお蔵入りトラックTell Him I CalledとAlways Doesn't Mean Foreverに関する情報が書かれており、改めてこれには驚かされた。

CHERRY-POPからボーナストラックを含むHeart FirstやAlwaysのCDアルバムが次々と再リリース
されましたが、EVERGREENの中身にはちょっと敵わない..。

コメント(2)

遅くなりましたが、聴きまくっています!

この記事を読んでこのCDの発売を知り検索して曲目を見たところ、Can't help the way that I feelという曲目が目に入り「これはSONIAのアルバムに収録されているものかな?」と思いつつの購入でしたが、まさにSONIAと同じだったので驚きました・・・しかも12ミックスまであったのでなおさらでした(チェリーポップ盤のソニアのライナーにも、この曲はソニア盤の12ミックスも存在していた記述もあり、どちらからも12は陽の目を見ることが無かったのだなと知りました)。

ALWAYS DOESN'T MEAN FOREVERの「マイ・アミ・ミックス」の謎も解けました(^_^;)。

デモの2曲も最近オープンリールが発見されたそうですが、これらももしリリースされていたらどんな感じになっていたんだろう・・・などと思いを馳せつつ聴くのもまた楽しいものです。

やはりストック・エイトケン・ウォーターマンは、ヘイゼル・ディ−ンとのパートナーシップの中でハイエナジーサウンドにヘイゼルさんの強みを見出したのか、MAYBEのようなライトにも聴こえそうな楽曲にもベースはいわゆるオクターブ・ベースを貫いたのは非常に興味深いものがあります。

なんにしても、WHATEVER I DOから少し時間はかかったもののWHO'S LEAVING WHOでチャートの4位を取ったこと、またストック・エイトケン・ウォーターマンのペンによるMAYBEでも15位を取ったことなど、ヘイゼルさんは記憶にも記録にも残ったシンガーであるということは、いちファンとしては喜ばしい限りです。

怒涛のシングル中心の一枚目、そして12ミックス中心の2枚目と、それぞれに魅力のある内容で、こんなにもまさにEVERGREENな作品がリリースされて本当に良かったと思います。


余談ですが、イアン・カーナウとフィル・ハーディングがPWL B-TEAMと呼ばれて?いたのも面白かったです。シングルのB面ということでしょうけど、唸ってしまいました。
>もとちゃんさん

Can't help the way that I feelは、以前にも書きましたが
SONIAではアルバム収録曲らしい一方で、HAZELLバージョンでは
シングルらしいイメージに上手く切り替えられた音作りには
改めてSAWの才能幅を感じさせました。
HAZELLとの最終ワーク候補としていた形跡が凄く伝わってきます。

PWL B-TEAMについてですが、これは恐らくSAWに続く第二のプロデュースチーム
という意味だと思いますが、A-TEAMとの実力差はあまりにも大きすぎますね。

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