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PWL音楽論コミュのリミックス・ワークの真相とリミキサーの気持ち

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今回もまた、核心に迫る「究極の音楽論」について語りたいと思います。
JEREMYさんサイトのなかでも、「SAWワーク」の真相を物語る重要な情報が隠されていました。
それは、「SEQUAL / TELL HIM I CALLED ('89 WATERMIX)」に関するバージョン情報である。

TELL HIM I CALLED ('89 WATERMIX)

[NOTE: Pete Waterman says that the '89 mixes were actually produced
by Harding/Curnow despite the SAW credit. However, the
original versions on Hit Factory 2 and the USA single,
WERE produced by SAW]

Written & Produced by Stock/Aitken/Waterman
Additional Production by Harding/Curnow

1. 12" Watermix 6.14 (Phil Harding/Ian Curnow)
2. Oboe Mix 5.05 (Phil Harding/Ian Curnow)
3. Dub 4.54 (Tony King)

この89年リミックス・バージョン「WATER−MIX」は、SAWは一切プロデュースに関与していないという、PETE WATERMAN直々の貴重なコメントである。

みなさんは、このコメントから何を感じますか?
88年にUSオンリーでリリースされた「オリジナル・バージョン」(THE MASTER−JAM)は、
SAWによるソングライト・プロデュース作品である。

当時では珍しい「ミディアム・クラブ・サウンド」の楽曲タイプであった為に、USをメインとしたセールス戦略となったのだと思いますが、この曲は翌年に「HARDING & CURNOW」によって
「GRAND−BEATバージョン」にアレンジ変更したリミックス・バージョンとしてUKリリースされたモノである。

しかし、結果はご存知のとおりヒットすることはなかった。
当時、私も正直、このバージョンを聴いた時には「違和感」を持ってはいたが、まさかこれがクレジット・ミスであるとは思わなかった。

SAWオリジナルについては、当時に関わったリミキサーが「リミックス作業」を行なった場合、
プロデュースは当然として「SAW」以外には考えられない。

しかし、多くのPWLファンは「SAWソング」のリミックス・バージョン(セカンド・ミックス)については、担当するリミキサーに一任しているというイメージを感じているようである。
私も、当時は同イメージを持った事もありました。

そこで、この「SEQUAL」に関する情報を整理してみたいと思う。
元々「SAWオリジナル」のリミックス・バージョンがリミキサーに一任されていたのなら、
PETEがわざわざこのようなコメントする必要があったのでしょうか?

言い換えれば、この情報によって普段の「SAWワーク」はリミックス・バージョンについても
「自ら監修している」と言っているのと同じことである。
だからこそ、「SEQUAL」については、あえて関与を否定したのです。

たった一言によって、「核心に迫る真実」を知るという事があるものなのです。

話は変わって、毎度ながら私の勝手な憶測による「リミキサー達の気持ち」について語りたいと思う。

この「TELL HIM I CALLED ('89 WATERMIX)」のメイン・ミックスを手掛けたのは、
「PHIL HARDING & IAN CURNOW」。(プロデュースを含む)

SAW作品においても、大部分の作品を担った「大御所リミキサー」である。
しかし、89年以降のPWL戦略として「本格的ダンス・ビート」を導入し、
「HIP−HOPブーム」に対抗したサウンド・スタイルに方向転換させた、
PETE WATERMANによって育て上げた「ニュー・リミキサー」が、あの「TONY KING」であった。

実力が最も見え易いところでは、この「SEQUAL」がそうである。
彼の得意分野である「GRAND−BEAT」については、PWLリミキサーのなかで「TONY」以外には不可能である。
「PHIL HARDING」でさえも、「89‘WATER−MIX」の場合、完璧な
「GRAND−BEAT」には成り切れず、どちらかと言うと
「PHIL従来型の70’RARE−GROOVE」といった音に止まったように、このクオリティについては「いまいち」というのが個人的な感想である。

その理由として、まず「テレフォン・コール」サンプルが全面に出過ぎていて、「耳障り」に近い。
楽曲内容から、このサンプルを使用したのは判るが、入力レベルをもっと下げるべきである。
そして何より、PHILの「GRAND−BEAT」に成り切れない音源が「不完全燃焼」となってしまったのは否定出来ない。

これに対し、「DUB−MIX」を担当したTONY KINGによるミックスは、DUBバージョンながら
「GOOD−RHYTHM」そのものだ。

恐らく、TONYご本人の気持ちとしては「俺にやらせてくれ!」という一言が聞こえてくるようである。
「HOUSEミュージック」や「R&Bクラブ」といったジャンルであれば、PHILの得意ジャンルと言ってもいいのだが、この「GRAND−BEAT」だけは、PWLでは「TONY KING」でなければならない。

これは、「ダンス・ミュージックの転換期」である「70年代DISCO」から、
「80年代後期HIP−HOP」への根本的な「リズムの進化」という、人が持つ
「リズム・センス」そのものが大きく変わったターニング・ポイントと言ってもよい。

もしも、TONY KINGによる「GRAND−BEAT REMIX」バージョンが実現していたら、
日本では「SYBIL」「COOL NOTES」に続く、幻の名盤となったに違いない。

個人的にも、非常に悔やまれる一枚と言っていい。

そして、もう一人のリミキサーは往年のPWLを支えた才能の持ち主「PHIL HARDING」について。

彼にとって、最も悔やまれたであろう「リミックス・ワーク」とは、
「PAUL LEKAKIS / Boom Boom (A Phil Harding Remix)」である。

このレコードをお持ちの方は気付いただろうか?
ミックス・タイトルは「A PHIL HARDING REMIX」ということだが、バージョンをよく聴いてみると、内容としてはオリジナル音源を崩さず、当時の彼がよく使った技術である「PWLクラップ」や
「激しいムチ音」をサンプルとして加えたレベルのリミックスであった。

PWLリミックス・ワークにおいて、プロダクション方針として、時には「オリジナル音源」を残しながらも、「PWL−REMIX」を主張するというスタイルの作品も多くある。

しかし、この「PAUL LEKAKIS」については純粋に「PWL−REMIX」として評価出来ない。

それは、手掛けた楽曲がPWLと同ジャンル(EURO−BEAT)専門分野である為に、
「オリジナル音源」を残すサウンドとしてしまった場合、結果として何の意味もないモノとなってしまうからである。

そんな彼の「心残り」と取れる音源が、B面収録である「A Phil Harding Dub Remix」に表れている。

ファンであれば、「DUB−MIX」もしっかりと聴きたいところである。
(しっかり聴く人は、ラッキーをモノにする。)

このバージョンは「DUB−MIX」と思いきや、よく聴いてみれば「フル・ボーカル」による
サウンドとしてはこちらが正に「PWL−REMIX」そのものである。

「DUB」である為「濃い音色」に仕上げられているようにも感じるが、PHIL HARDINGの
「ド派手な技術」とはむしろ、こちらのバージョンの方。

このように、表記されるバージョン・クレジットで全てを判断してはならない。
自分がじっくりと聴いた中で、気に入った音源が「EXTENDED」であり、「PWL−REMIX」となるのである。

メイン・ミックスについての方針は、「PETE WATERMAN」によるものなのかも知れないが、B面に収録されたPHIL自身の気持ちを代弁すれば、
「俺はやっぱりここまでやらなければPWLリミックスじゃない!」という声が聞こえてきそうな気がする。

このように、人が作るモノには時として「気持ち」が表れてしまうのである。

コメント(2)

PAUL LEKAKISでこれだけ語れるとは、凄いこだわりですねexclamation ×2
もちろん私も所持していますが、B面は聴いた事がなかったですあせあせ(飛び散る汗)
タンテが壊れているので、購入したら聴いてみますね電球
シュンさん>
コミュ参加頂き、ありがとうございます。
とりあえずはタンテ買うしかないですねえ。
まずはそれからでしょうか。

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