グッドラック感動のお奨め映画コミュの「トワイライト～初恋～」

映画「トワイライト～初恋～」は、禁断の恋に落ちた人間とヴァンパイアのファンタジー・ロマンス。ティーンエイジャーの女性を中心に世界的ベストセラーとなったステファニー・メイヤーによるヤングアダルト小説シリーズを映画化。本作はその第１作。

　母親の再婚を機に雨の少ないアリゾナから米国一雨の多いワシントン州フォークスという小さな町に引っ越してきたベラ（クリステン・スチュワート）は、転校した高校でミステリアスな５人の男女と出会う。彼らは町医者のカーライルの養子として育てられていた。その中の一人エドワード（ロバート・パティンソン）に惹かれ始めていく。エドワード自身も周囲に染まらない彼女の魅力と匂いに惹きつけられていく。人間との恋はヴァンパイアとして犯してはならない禁断の恋だった。
　人間業とは思えないエドワードの不思議な力。ベラは知りたい一心でその謎を追っていく。やがて押さえきれないベラの想いは、彼とその家族がヴァンパイア一族であることを突き止めてしまうことになる。しかし、そんな恐ろしい事実に遭遇してもベラの恋はますます燃え上がっていく。しかし、エドワードはベラの想いを受け止められずにいた。何百年も今の年で生き続けるヴァンパイアにとって人間との恋は、相手人生そのものを家族から奪うことになるからだ。

　このような切なさは、今ではあり得ないT・クルーズとB・ピット共演の名作「インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア」（８５点）や「ベンジャミン・バトン　数奇な人生」（７９点）でも描かれていた。愛する人が年老いて死んでいくにも関わらず、自分は年を取らない切なさは恋が燃え上がれば燃え上がるほど違った意味でその恋を躊躇させる。血を吸って同じヴァンパイにしてしまえばいいことなのだが、それでは彼女の家族が悲しんでしまう。共に年を取っていく人生を奪うからだ。

　この辺りの展開が今までのヴァンパイア映画と一線を画している。世界的大ベストセラーになったことも納得できる。映画の中で父親格のライトが、エドワードが恋したベラを家族として扱い、彼女を家族全員で守ろうとする展開も他に類を見ない。動物だけ襲い、人間の血の誘惑に負けない意志を身につけたカーライル一族と人間の血を求める残忍な連中との壮絶な戦いが始まった…。

続編がすでに今年の秋、公開（11/28）が決まっている。大変楽しみな作品です。

グッドラック感動のお奨め度：（７２点）
１）オリジナルティーあふれるストーリーと意外な展開は説得力があり、
　　しかも様々な愛と哀愁・切なさが含まれている。（２０点満点－１７）

２）考え抜かれた自然なセリフ（脚本）に何度も胸を打つ（１０点満点－６）

３）今までにない主演者の演技とストーリー展開での登場人物の成長・変貌
　　・怒り・悲しみに胸を打つ（１０点満点－７）

４）助演者・脇役らに存在感があり、各シーンに溶け込み表情
　　・セリフを自分ものにしている（１０点満点－７）

５）動と静の音楽が各シーンの感動を増幅させて、メインテーマは心に残る（１０点満点－６）

６）撮影が新鮮で記憶に残るシーンが随所にある（１０点満点－７）

７）テンポのいい編集は心地よい緊張と緩和を生み、
　　感動のラストシーンへ導いていく（１０点満点－７）

８）違和感のない特殊効果は映画の質を落とさずリアリティーを感じる or
　　凝った美術・衣装・時代考証は違和感がなく自然で美しい（１０点満点－７）

９）総合点：この映画・ＤＶＤ・ビデオを見てもがっかりしない、満足度、お奨め度（１０点満点－８）