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グッドラック感動のお奨め映画コミュの「ジェネラル・ルージュの凱旋」

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 現役医師の作家・海堂尊氏のベストセラー小説を脚色して窓際女性医師・田口とキレモノ役人・白鳥の活躍を描いた「チーム・バチスタの栄光」の続編がこの「ジェネラル・ルージュの凱旋」です。原作シリーズ第3作目を映画化。前作から引き続き、監督は中村義洋。今回は脚本にも参加しており、生きているセリフが随所に見られます。

 ぴかぴか(新しい)中村義洋監督作品の「アヒルと鴨のコインロッカー」を以前紹介しましたが、小品ながらとても良くできています。お奨めです。(88点)

 脚本は斉藤ひろし(「秘密」「黄泉がえり」「252 生存者あり」「バチスタの栄光」)、出演は竹内結子(田口公子)、阿部寛(白鳥圭輔)、堺雅人(速水晃一センター長)、羽田美智子(花房美和看護師長)。

 不定愁訴外来医師・田口は、バチスタ事件を解決したことで東城大学付属病院の倫理委員会の委員長に任命されてしまう。そんな彼女のもとに一通の告発文書が届く。その内容は、“救命救急の速水晃一センター長は医療メーカーと癒着しており、花房看護師長は共犯だ”という衝撃的なものだった。

 速水は“ジェネラル・ルージュ”の異名を持ち、優秀だが冷徹非情な性格、救急患者を各階に強引に送り込むやり方に院内の各医長から憎まれていた。そんな時、告発された医療メーカーの支店長が院内で自殺する事件が起こる。バチスタ事件を解決した田口はまたも院長から院内を探る密命を受けてしまう。さらには骨折で運び込まれてきた厚生労働省のキレモノ役人・白鳥と再会し、彼にも同じ告発文書が届いていたことを知る。こうして2人は再び組みたくもないコンビを組み、事件解決に着手しますが…。

 病院経営を改善していく為に手薄になっていく現場スタッフ。救急でもないのにまるでタクシーを呼ぶように救急車を呼ぶ人がいる。インドネシアのような東南アジアの人の手を借りて、激務の現場に人材補充を試みる。激務に耐えかねて、より救急性の少ない歯医者や耳鼻科に走る医師の卵達。休みや夜中の緊急呼び出しが多い産科、小児科をさけた進路希望傾向が治まらない。救急車のたらい回しによる死亡が多発する現状。

 こんなニュースが毎日、日本の何処かの新聞に載るような現状で働く医療現場スタッフにとって、この映画はきっと勇気を貰える映画だろう。夢多き幼い人達がこの映画を観てどんな印象を受けるのか。かつて私は黒澤監督の「赤ひげ」を見て医師という仕事に憧れたものです。ラスト、医療現場で運び込まれる大勢の人達を必死に救おうとするスタッフの言動を見ながら、涙が止まらなかった。

 こんなに長い間止まらなかったことはかつてない。人生の後半を過ぎ多くの映画を観てきましたが、昨年の暮れに見た「感染列島」といい、この「ジェネラル・ルージュの凱旋」も予想を越える大きな感動が映画館を出ても途切れることはありませんでした。

 前作の「チーム・バチスタの栄光」は映画としてサスペンス色が強すぎた為に、原作者の海堂尊氏(現役の医師)の訴えたい医療現場の問題が薄れた感があるようです。(原作を読んでもないのに不謹慎かも知れませんが。)しかし、この作品は病院での医療ーメーカー社員の自殺の原因を探るうちに、現在の日本の医療現場の問題が次々に浮き彫りなってきます。この辺りの展開は前作と似ていますが、本作の脚本メッセージには前作を遥かに凌ぐ熱くて強いものを感じます。医師の誇りや使命感も黒澤監督の「赤ひげ」の如く、ジェネラル・ルージュと呼ばれる医師に強烈に描かれています。前作を越える大ヒットになるのは間違いないでしょう。


電球カチンコグッドラック感動のお奨め映画度:92点  (「チーム・栄光のバチスタ」:65点)

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