グッドラック感動のお奨め映画コミュの「ラブストーリー」（2003韓国映画）

　名作ラブストーリーを紹介します。私のお薦め３大ラブストーリーの中の一編です。その名もズバリ「ラブストーリー」（2003韓国映画）です。とにかくストーリー展開が抜きんでています。アカデミーの作品・脚本・脚色・主演女優・助演女優賞を獲得した「恋におちたシェイクスピア」の展開に匹敵します。時を越えて親子２世代のそれぞれの甘く切ない純愛を、韓国の至宝（私だけがそう呼んでいます）ソン・イェジンが母とその娘の二役を演じます。監督・脚本は恋愛物なら最強のクァク・ジョヨン（「僕の彼女はサイボーグ」「最強☆彼女」「僕の彼女を紹介します」「猟奇的な彼女」）。共演は「マラソン」のチョ・スンウ。

　大学に通う娘が、母の日記と恋文を偶然見つけたところから物語が始まります。恋文は父が出したものでしたが、古ぼけた一枚の写真が日記からこぼれ落ちます。そこには図書館の窓枠に腰掛けた見知らぬ若い男性が写っていました。その写真がゆっくり大写しにされて行くと、ストーリーまでがその時代に移り変わっていきます。それは母の学生時代でした。日記と恋文を読みながら母の美しくも切ない初恋を観客と共に娘も辿っていきます。こんな展開が今までにあったでしょうか？　やがてその運命が自らの恋の行方にも重なっていくのです……。

　撮影を担当したイ・ジュンギュ（「私の頭の中の消しゴム」）の映像がまた素晴らしい。、一昔前の長閑な田園風景の美しさが心に残ります。特にホタルのシーンが絶品です。（あのシーンを見て私は、どうしても野性のホタルが見たくて穴場を捜し見に行きました）ノスタルジックとはこの映画の代名詞のように思います。忌まわしい戦争シーンも重要な役目が与えられており、抒情溢れる演出は同じアジア人の我々の心に切ない初恋を思い出させてくれるに違いありません。恋愛物がお好きな方、必見のラブストーリーです。