【スプリンターズＳ】不安一掃！フェニックス急ピッチ調整完了
スプリントＧＩ春秋制覇がかかるスズカフェニックスは、万全のラスト１ハロン１２秒７。文句なしの仕上がりだ（撮影・山田喜貴）
スプリントＧＩ完全制覇を狙う高松宮記念馬スズカフェニックスが、栗東坂路で完璧な動きを見せた。馬インフルエンザの影響で帰厩（９月８日）は遅れたが、その不利を感じさせない仕上がりだ。
◇
スプリンターズＳの出走予定馬へ
春のスプリント王から不安は消えた。高松宮記念を制したスズカフェニックスが万全デモ。９６年フラワーパーク、０１年トロットスターに続く、史上３頭目の同一年度スプリントＧＩ完全制覇へ、グンと視界は広がった。
「インフルエンザによる移動制限があり、予定より帰厩は２週間ほど遅れた。正直もう少し余裕を持って調整したかったけど、３週間しかない中では仕上がったと思う」
急ピッチの調整は覚悟の上。橋田調教師にＶへの自信を再認識させたのが最終追い切りだった。
悠然と坂路を駆け上がってきた。前半からほどよい気合乗りを見せ、鞍上をグイグイ引っ張って行く。フィニッシュまで力強いラップを刻んだタイムは４ハロン５１秒０−３７秒６。全体の時計は文句なし。そして、より光ったのがラスト１ハロン１２秒７の切れ味だ。
「自己ベスト（４ハロン５０秒１）をマークした先週よりも全体の時計は遅かったが、ラスト１ハロンは先週の１３秒０よりも速かった。動きは段々と良くなっている」と“合格”のジャッジだ。
勝算がなければ使う気はなかった。当初予定していたのは１０月７日のＧＩＩ毎日王冠。この秋は「中山より東京の方がレースがしやすいと思っていた」と、格より“勝てるレース”を選ぶつもりだった。確かに帰厩遅れを考えれば毎日王冠がベストかもしれないが、状態が整い、抜けたスプリント能力があれば直線の短い中山も突破できると、橋田師はＧＩ舞台を選択した。
「サマースプリントシリーズを見て傑出した馬がいないと思ったし、今なら中山でもこなせると思うからね。速い時計にも対応できるし、どんな馬場でもこなせるタイプ。坂も問題ないし態勢は整った」。初の芝６ハロン戦だった高松宮記念を強烈な末脚で制覇。再び“不死鳥”が舞った時、真のスプリント王の勲章を手に入れる。
（瀬戸聡）
★アストンマーチャン軽快な脚さばき
北九州記念６着以来のアストンマーチャンは坂路で単走強め。ラストまで軽快なフットワークで４ハロン５１秒２−３７秒０−１２秒７をマーク。持ち前のスピード感あふれる動きを見せた。「決して一杯にはやっていない。先週は中館騎手に乗ってもらっているし、何事もなく順調にきた」と石坂調教師は好仕上がりに胸を張る。レベルが高い３歳牝馬の代表格。「斤量（５３キロ）も軽いし、スプリント力は十分に通用する」と古馬にひと泡吹かせるつもりだ。
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スプリントＧＩ春秋制覇がかかるスズカフェニックスは、万全のラスト１ハロン１２秒７。文句なしの仕上がりだ（撮影・山田喜貴）
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春のスプリント王から不安は消えた。高松宮記念を制したスズカフェニックスが万全デモ。９６年フラワーパーク、０１年トロットスターに続く、史上３頭目の同一年度スプリントＧＩ完全制覇へ、グンと視界は広がった。
「インフルエンザによる移動制限があり、予定より帰厩は２週間ほど遅れた。正直もう少し余裕を持って調整したかったけど、３週間しかない中では仕上がったと思う」
急ピッチの調整は覚悟の上。橋田調教師にＶへの自信を再認識させたのが最終追い切りだった。
悠然と坂路を駆け上がってきた。前半からほどよい気合乗りを見せ、鞍上をグイグイ引っ張って行く。フィニッシュまで力強いラップを刻んだタイムは４ハロン５１秒０−３７秒６。全体の時計は文句なし。そして、より光ったのがラスト１ハロン１２秒７の切れ味だ。
「自己ベスト（４ハロン５０秒１）をマークした先週よりも全体の時計は遅かったが、ラスト１ハロンは先週の１３秒０よりも速かった。動きは段々と良くなっている」と“合格”のジャッジだ。
勝算がなければ使う気はなかった。当初予定していたのは１０月７日のＧＩＩ毎日王冠。この秋は「中山より東京の方がレースがしやすいと思っていた」と、格より“勝てるレース”を選ぶつもりだった。確かに帰厩遅れを考えれば毎日王冠がベストかもしれないが、状態が整い、抜けたスプリント能力があれば直線の短い中山も突破できると、橋田師はＧＩ舞台を選択した。
「サマースプリントシリーズを見て傑出した馬がいないと思ったし、今なら中山でもこなせると思うからね。速い時計にも対応できるし、どんな馬場でもこなせるタイプ。坂も問題ないし態勢は整った」。初の芝６ハロン戦だった高松宮記念を強烈な末脚で制覇。再び“不死鳥”が舞った時、真のスプリント王の勲章を手に入れる。
（瀬戸聡）
★アストンマーチャン軽快な脚さばき
北九州記念６着以来のアストンマーチャンは坂路で単走強め。ラストまで軽快なフットワークで４ハロン５１秒２−３７秒０−１２秒７をマーク。持ち前のスピード感あふれる動きを見せた。「決して一杯にはやっていない。先週は中館騎手に乗ってもらっているし、何事もなく順調にきた」と石坂調教師は好仕上がりに胸を張る。レベルが高い３歳牝馬の代表格。「斤量（５３キロ）も軽いし、スプリント力は十分に通用する」と古馬にひと泡吹かせるつもりだ。
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