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ガウリナコミュ。スレイヤーズ!コミュのお題投稿トピ(ハロウィン)

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決まりごと:投稿する際の決まりごとは「自由に投稿トピv」に準じます

始めは期間限定運用とさせてください
**********
初回のお題:ハロウィン(時期も丁度良いですので☆)
期間   :〜今月末(2008/10/31)位迄
**********

お題も募集中です!
初回期間中は「雑談トピv」にてお願いします


良かったら是非是非気軽にご参加下さいませ!

コメント(68)

6
覚悟をきめて、リナの手をとり、引き止める。
ぴくりと震えたリナに、できるだけ優しい声で、話しかけた。
「リナ、その…ごめん…」謝ると、向こうをむいたままのリナは、ぽそりと、
「……も、いいよ…」
…あれ?
高い声でもないし、がっかりって声の感じでもない。
…怒ってないのか?
顔を見ようと、前に回ろうとすると、リナは慌てたように顔をそむけて、オレの手を振り払って、また歩きはじめる。
ぽつんと残されたオレは、慌ててまた追いかけた。
でも…なんだ今の?
怒ってるような反応じゃないぞ。
ちらっと見えた耳は、さっきよりもっとまっ赤になってた。
怒ってないんなら……なんで赤く……あ、わかった。
半分あきれたような気分で、オレはリナのつむじを見下ろした。
こいつ、照れ臭いんだ。自分が勘違いで、ちょっと期待してたもんだから。
いや、忘れてたオレが悪いんだが。
そういえば、ぎりぎりまで誕生日のことを言わなかったのだって、たぶん、照れ臭くて言えなかったのだろう。
こいつ、そういう、可愛がられたりとか、心配されたりとか、ありがとうって言われたりとか、そういうのに、やたら照れたりするからなぁ。
7
なんだか、むくむくと、元気が出てきた。
目の前で揺れる栗色の頭が、可愛くってしょうがない。
ぎゅうーってしたいぞ。
すんごく、今、ぎゅぅぅーーって抱きしめてやりたいぞっ!
でもそれやったら、ますますまっ赤っかなリナに、炭にされるから、やらないぞっ!!くそぅっ!!
ちょっぴりヘコみながら、手が出る前に、保護者魂のほうを呼んでくる。
えーと、それよりも、それよりも…プレゼントだよ!
どうしよう???
なんかほら、花とか、アクセサリーとか、ええと、服とか、あと食べ物とか、リナが喜ぶもの、買わないと。
けど、町に今から戻ったら、夜になっちまう。
オレ一人ならもうちょっと速いけど…だめだ、ここにリナ置いて行っても、意味がない。
んじゃ、先の村で?
んー…着いても、夕方だな…店開いてるかな。
村にいいものがあるかどうかも分からんし。
さっきの町にはいっぱいあったのに。もっと早く訊けば良かった。
夕めしおごるとか?
うぅ、村に名物があればいいけど、わかんねぇ…
考え込むオレを、リナが赤い顔のまま、こっそり横目で見ている。
やっぱり、楽しみにしてるのかな。
それじゃ、明日とか言わず、ちゃんと今日、祝ってやらなきゃな。
8
急に立ち止まって、リナの目をまっすぐに見る。
つられて止まったリナは、こっそり見ていたのがバレたと思ったのか、あわてて進もうとした。
そのマントのすそをひょいとつかむ。
むっとした顔で振りむいたリナは、ひざまずくオレにぎょっとして、呪文を途切れさせた。
手の中のマントに、ゆっくりと口付ける。
顔をあげると、ちょっと心配になるくらい赤い顔のリナ。
吹き出しそうになるのをこらえて、声をかける。
「…リナ」
「なっ、ばっ、あんっ…」
「…悪かった。プレゼント用意してなくて…でもオレ、リナの誕生日、祝いたい」
できるだけまじめに、真剣に言うと、怒っていたリナはきょとんとして、力を抜いた。
「お前が喜ぶもの、用意したかったけど…今オレがお前に捧げられるのは、これしかない」
言って、剣を鞘のまま、胸の前に抱える。
「オレの剣も、オレの体も、すべて、リナを守るためにある。
ずっとそう思ってきたけど、今日、この言葉を贈りたい」
9
低い位置から見上げるリナは、暖かい日差しに照らされてきらきらして、ひんやりした風が髪やマントを揺らしている。
真剣に見つめながら、オレはかなりどきどきしていた。
受けてくれるかなー…
と、黙りこんでいたリナが、ゆっくりと微笑んだ。
固まってたオレの気持ちが、つられてほぐれていく。
しかしリナは、その顔をにいっとゆがめ、
「あったり前でしょっ!あんたはあたしの、便利なアイテム1号なんだからっ!
自覚がでたのは大変結構!」
元気に言って、また上機嫌で歩きだした。
………………
あれぇええぇぇえ!?
ちょ、待てお前、オレ今、結構プロポーズっぽいこと言ったんだぞ!?
それで、照れてくれりゃまだいいのに、なんだそれ!?
えぇぇえぇえ…
がっかりしてても、リナの声が続く。
「とは言っても、魔力剣なしじゃ、魔族には通じないしなー。
さ、次の剣さがし、はりきって行くわよっ!」
あわてて追いかけると、くすくすと楽しそうに笑う声。
…ま、いいか。機嫌も直ったみたいだし。
オレの剣を受けてくれなかったけど、離れもしない。それでいい。今は。
けど、きっと、いつかは。
…でもいきなりプロポーズはまずかったな、やっぱり。

-fin-
リナの誕生日話絞り出してみました〜。気に入って頂けると幸いです☆



『う〜寒い、寒い!!』
あたしの足元を色づいた葉っぱが転がっていく。
『そんな寒いかなぁ』
ガウリイは、いつもと変わらぬ様子で歩いている。
あたしなんて、マントに包まってるというのに!!

『早く暖かいところに行きましょ!!』
あたしは、寒さのあまり駆け出した。
あぁ、もう、ちょっとでもあったまれぃ!!



『えー!?空いてる部屋が一つ〜!?』
小さな村にあった唯一の宿屋は、見かけとは違ってなかなか繁盛していた様だ。
『うちの宿は露天風呂がございまして…』
『ろ、ろてんぶろ…』
ごきゅっと、あたしは喉を鳴らした。
この冷え切った体に、なんと甘美な響き……。
『オレはいいぞ』
ガウリイはそう言うが、う〜…でも部屋一つって…。
『う〜…お願いします』
あたしは、寒さに負けた。
☆続き2☆


『はぁ〜あったかぁい』
宿にそなえついているベッドに腰をおろした。
幸いベッドは二つあった。
荷物を下ろして、マントを脱いで…。
『あたし露天風呂入ってくるわ!ガウリイはどうする?』
『オレ…ちょっと村を見てくる』
『へ?』
予想外の意見だった。てっきりガウリイも行くと思ったのに。
ガウリイは、そう言い残すと、そそくさと部屋を出ていった。



『あったまるぅ〜…』
今の時間が穴場なのか。露天風呂はあたしの貸し切り状態だった。
『それにしても、ガウリイどこに行ったんだろ』
何かそんな事を思ったら、色々気になってきたぞ…。
あたし達はつい一ヶ月程前、ゼフィーリアへ行った。
ゼフィーリアでは、家の父ちゃんと何だかガウリイが顔見知りで(最初は忘れてたけど)意気投合して、二人で川へ釣りに行ったりとかそんくらいだったな…。
あたしも、料理作って五人で一緒に食べたり……。
ん?あたしとガウリイの関係って、そういえばなんなんだ!?
そんな事考えたら急に頭に血が上りはじめて、顔を手でぱたぱた扇いだ。
『ちょっとのぼせただけよっ!!』

あたしは、ざばっとお風呂から出た。
☆続き3☆


お風呂から上がって、部屋へ戻ってみても、ガウリイはまだ帰ってなかった。
一人でごはんに行ってもいいのだが、何となく待ってみる事にした。
それにしてもガウリイどこ行ったんだろ?
あれ…てか、今日ってあたしの……。

ばたんっ!!

盛大にドアが開いてガウリイが息を切らせて帰って来た。
あれ…手に持ってるのは…?
『リナ、食事行くの待っててくれたのか?』
ガウリイが何だか優しい微笑みを向けるので照れてしまう。
『なんとなく。たまたまよ!』
思わず顔が赤いのがばれないように、そっぽ向いてしまう。
『リナ…これ…』
ガウリイがおずおずと差し出したのは…。

花束。

『誕生日おめでとう』
照れ臭そうに言うガウリイを見てたら、また更に赤くなってしまった!
『え?何で…知ってたの…?』
『この間…ゼフィーリアでお前さんの親父さんに聞いてな』
く…くらげが、あたしの誕生日一回聞いただけで覚えてくれたなんて……かなり嬉しいじゃないか。

『花は、やっぱ当日じゃなきゃな』
あたしに花束を渡すとガウリイはポケットをがさごそしはじめる。
『これは…少し前に大きな町で買ったんだが…』
小さな包まれた箱が出て来た。
『これ…も?』
あたしの問いにガウリイは、照れ臭そうに微笑んでうなずく。
受け取って開くと…小さな赤い石がついた指輪。
『結婚してくれ…とまでは、今は言えないけど、オレはお前さんの事をすごく大切に想ってるんだ。だから、ずっとオレの側にいてほしい…』
思わず放心状態になる、あたし。
『ばかね…こちらこそよ』
素直な気持ちがつい口から零れる。
その言葉にはっと我に返ってガウリイから思い切り目を背ける。
ガウリイは…というと。
嬉しそうな太陽みたいな笑顔。
そして、右手でそっとあたしの頬に触れると、少し前屈みになって、顔を近付けて…。
優しくあたしの口にキスをした。
あたしは、もう頭が真っ白だった……。
『お〜い、リナ〜…大丈夫か?』
『あっ!!あん…!!あんた!!いきなり!』
うまく喋れないあたしを見て、ガウリイは優しく微笑んだ。
そして、頭をぽんぽんしながら…。
『悪かったよ…今度は聞いてからするな?』
『!!!』
反撃の言葉も出ずにきっと睨むだけになってしまった、あたし…。
でも、何か嬉しいから今日は吹っ飛ばさないでやろう。
『メシ…食いに行こうぜ』
『そうねっ』
あたしは、気を取り直して立ち上がった。
『あ…』
ガウリイがぽつりと呟いた。
『なぁ、リナ…』
『え?』
振り向くあたし。ガウリイは耳元に近づいた。
『今日、一緒のベッドで寝ないか?』
『!!!!』
次の瞬間はよく覚えていないが、ガウリイが床に突っ伏していた。
どうやらあたしのコークスクリューパンチが炸裂していたようだ。
はぁぁ、もう!調子に乗るんじゃないっ!!



おしまい




読んで頂き、ありがとうございました☆
かなり雑な仕上がりで、
さらにお題にバリバリ沿ってないのは申し訳ないのですが・・・

お題「リナの誕生日」です!

しょこやんさんに、この絵を挿絵にして、お題にストーリーを依頼したら!
なんと心やさしいしょこやんさんはお引き受けくださいました!
なので、後日、この食事バトルがなぜ誕生日かわかる予定・・・
とはいえ、かなりのこじつけなので・・・
恥ずかしながら、お題トピ38の六花様のステキなイラストにお話をつけさせていただきました。
イメージ、壊してたら、ごめんなさーい!
では、どぞw




 そこは普段の俺ならば、近づくこともない、かなり大きな町だった。
 ここに寄った理由はただ一つ。
 小さな村のしけた宿屋で誕生日を迎えたくないとダダをこねた女のせいだ。
 言わなくともその女が誰かは解ると思うが。
 何故、この女、そしてその他二名と行動を共にしているのかは、今現在問題ではない。一匹狼である筈の俺に、ただ一人、命令口調で話すこの女に逆らえない俺の不甲斐無さすらも問題ではないが。
 何はともあれ、そういうわけで。
 俺は渋々この町に留まることになったのだ。



変わらない関係、変わった関係



「いくらしたんだ?ここの宿」
 俺は目の前で装備を解いている男に聞いてみる。
 いつも選ぶ宿と違って、部屋もかなり豪勢な高級な所だ。
 金を払ったのはリナだが、全く出さないっていうのも心苦しい。
 人に借りを作るのは嫌なのだ。
「ああ、そうだな。いつものとこの三倍強ってとこか」
 ヤツは事も無げに言って、ベッドに腰を下ろし、ブーツを脱いだ。
「さ…三倍だと?」
 高い。
 高いとは思っていたが、そんなに……
 うーん、払えないことはないが、かなり懐が痛くなるなぁ。
「気にするなよ。あいつ、ちゃんと自分のせいだって解ってるから出すと言ったんだし。甘えてしまえばいいさ。普段、世話になってる礼だって言ってたしな」
 腕組みして金の算段をしていた俺に、彼は苦笑交じりで言った。
「は、あの女でもそんな事考えるんだな」
 口ではそう言いながらも、俺は知っている。
 あの娘が、意外に律儀で、仲間思いであることを。
 長身の、男から見ても美しいと形容をつけたくなる剣士は、あはははと豪快に笑って、立ち上がった。
「風呂、行ってくる。夕食までには戻るよ、リナと約束してるから」
「約束?」
「ああ、誕生日の祝いに食事、おごらされるんだ」
 おごらされると言いながら、その口調は些かも嫌そうではない。
 ここの食堂もかなりの高額だったと思うが、リナはきっと遠慮なんかしないだろう。
「旦那、よくそんな金があるな」
「へそくり、しっかりしてるからな」
 器用なウィンクが飛んでくる。
 俺が女なら、一発で惚れてしまいそうな、洗練された動き。
 罪な男だ、全く。
 彼はじゃっと軽く手をあげて、部屋を出ていった。何故か、自分の荷物も全部持って。信用されてないのか?
 少し、気分が悪くなったが、あの男の事だから、きっと他意はないのだろう。
 しかし、尻にしっかり敷かれてるくせに、へそくりだと?どうやって作ってんだか。
 まあ、いいコンビなんだろう、あの二人は。
 彼らと知り合ったのはもうずいぶんと前のことになる。
 あの魔王との戦いの後も、何度か偶然に出会い、また一緒に旅をする機会を得た。
 あの時、俺が淡い想いを抱いた少女と共ににいた男は、それから何度出会っても、しっかりと彼女の傍を離れずにいる。
「だが、関係はあまり変わってないようだな」
 保護者。
 それが、あの男の立場だった。
 では、今もそのままなのか?
 ヤツの気持ちが保護者なんかではないという事は、同じ男として、否、同じ女を好きになった男として、解っているつもりだ。
「意外に初なんだな、旦那も」
 思わず笑みが漏れる。
 大の男が小さな少女に振り回されて。
 いや、もうそろそろ少女という年でもなくなったか。
 さてと。
 俺も立ち上がる。
 滅多に寄ることもない、大きな町だ。
 ここの払いはリナに任せて、折角だから、旅に必要な物資を整えよう。
 俺は豪華な部屋を後にした。





続くw
続きw



 夕食の時間になって、やっと宿に戻ることができた。
 久しぶりにあれやこれやと買い物をするうちに、かなり時間を浪費してしまったようだ。
 部屋に荷物を放り出す。
 片付けは食事の後でもいいだろう。
 そう判断して、すぐに踵を返し、食堂へと向かう。
 中からは賑やかな声が響いていた。
 そう、よく知っている二人の声……
 俺は大きく溜息をつく。
 相変わらず………
「って、うっさーいっ!あんたが奢るって言ったんでしょうがっ!全部あたしのもんなのよぉっ!」
「何言ってんだよっ!金払うのはオレなんだから、少しくらいよこせっ!」
「あ、あたしのお魚さーんっ!」
「あ、このっその鶏肉はオレが目をつけたヤツなのにっ!」
「あああああ、カルボナーラはあたしのでしょうがっ!そうくるなら、こっちだって、えいっ!」
「なんだと、それならこっちは、こうだっ!」
「きゃぁぁぁっ!なんてことをっ!」
「油断大敵ってねっ!って、何すんだっ!このっ!」
「ほれっ!油断大敵ってのはこういうことよっ!」
「うぎゃぁぁぁっ!こうなったら、こうだっ!」
「おにょれっ!ていっ!」
 俺は大きく溜息をついてから、意を決して扉を開く。
 そこには、紛れもないいつもの食事風景が広がっていた。
 食堂の親父にジト目を向けられ、周りの客達の注目を集めている二人から、距離のある場所へ席を取ろうと食堂を見渡す。
 少し奥の席で、黒髪の少女が手を振っていた。
 俺はそちらに足を向け、彼女の前に座った。
「最初はいつになく大人しかったんですよ。それが、ガウリイさんが一つくれって言って。それがリナさんの逆鱗に触れたみたいなんです。で、いつもの状態に」
 笑顔に少しの縦線を刻んで、少女はそう言うと目の前の香茶を一口含んだ。
「まあ、予定通りってとこだろうな」
「そうですね」
 俺も彼らに目をやり嘆息する。
 注文を取りにきたウェイトレスに軽い食事を頼んで、目の前のバトルを暫し見入る。
「アメリア。お前は食べたのか?」
 同じように、彼らを見ていた彼女は、にっこりと微笑んだ。
 誰が見ても、無邪気で可愛いと思うであろう笑顔で。
「はい。ここのお料理、とっても美味しかったですよ」
 ただ、俺には少し眩しすぎる。
「そうか」
 さっきのウェイトレスが、俺に麦酒を運んできた。
 それをぐっと煽る。
 ああ、地酒なのだろうか、美味い。
「おっちゃーんっ!Aセット、追加で三人前〜っ!」
 元気な声が店に響いた。
「をいっ!まだ食う気かっ!」
「ふふん、当たり前でしょ?あんたが払うんだから、もちろん、まだまだ食べるわよーっだ!」
「鬼っ!悪魔っ!」
「知ったことかーっ!あ、おっちゃん、Cセットも三人前ねー」
「リナっ!」
「何よ、どうせ、あんたも食べるんでしょ?」
「くそ、こうなったら、親父っ!焼酎、瓶ごと持ってきてくれっ!」
「ありゃ、飲みに走る気?」
「たまには良いだろ」
「だね」
 全く、喧嘩してるのか、いちゃついてるのか解らないヤツラだな。
 そうこうするうちに、俺の食事も出てきた。
 アメリアはニコニコと彼らの食事風景を見ている。
 店の中は、あいつらのお陰でものの見事に煩かったが、俺はいつになく楽しい気持ちで食事をすることができた。
 向かいに腰をかけているアメリアとの他愛ない会話。
 少し離れた場所での連れの喧騒。
 一人旅の時の食事は実に味気ない。
 寧ろ、食べなくてもいいと思うことすらある。
「で?リナはいくつになったんだ」
 ふと思い出して聞いてみる。
 初めてあった時は確か、15とか言ってたな。
「19歳ですよ。あたしより一つ上なんです」
 19。
 本当にもう少女とは言えんな。
 そう改めて見てみると、確かに彼女は変わった。
 すごく綺麗になった。
 手足はほっそりとして、すんなり伸びて。
 肌は青い静脈が透けて見えるほどに白い。
 栗色の髪は艶を帯びて長く、時折伏せられる瞼は、長い睫が彩っている。
 そうか、色っぽくなったのか。
「黙ってると、美男美女のカップルなんですけどね」
 苦笑交じりで言ったアメリアもたぶん、俺と似たりよったりのことを考えていたようだ。
「確かに」
 同意して笑いあう。
 目立つ事を極力避けてきた筈の俺が、あれだけ目立つ連中と一緒にいる。
 理由は簡単だ。
 好きなのだ。
 この仲間が。
 俺にとって、最早唯一と言っていい、心落ち着ける場所。
 いつも一緒でなくていい。
 ただ、心の奥底で、仲間だと言える人間が少なくとも三人はいる。
 それだけで、俺は強くなれた。
「あの状態じゃあ、ステキなロマンスなんて、全くないんでしょうね。あ〜あ、久しぶりに会ったから、きっとリナとガウリイさんはもうラブラブになっちゃってるんだろうって期待してたのにぃ」
 独り言のように呟くアメリア。
「ラブラブっと言えんこともないんじゃないか?」
「そうですか?」
 不満そうに小首を傾げる。
「そのうち、なるようになる。他人が口を挟むことじゃない」
「それはそうですけど……」
 女の子らしく、甘い恋語りを期待している彼女を可愛いとは思う。
 だが、それを他人に期待するのはお門違いだ。
 自分で探すほかはない。
 世界で、ただ一人の人間を。
 目の前で暴れているあの二人は、見つけた出したのだ、お互いを。
 どう進めていくのかも、本人達次第なのだ。


あ、まだ続く……(泣)


「はぁ、お腹いっぱーい」
 どうやら、テーブルの上のものを粗方片付けて、リナは大きく伸びをした。
 ぽっこり腹が出てるのが、若い女の子らしくなくて、可笑しい。
「ん〜、オレはもうちょっと食べたりない感じだなぁ」
 彼女の向かいに座っている男は微妙な笑みを浮かべながらそう言った。
「あんた、まだ食べる気?どんな胃袋してんのよっ!」
「お前にだけは言われたくないな」
「どういう意味よっ!」
 剣呑に眉を顰めるリナ。
 不穏な空気を察してか、ガウリイはがたりと立ち上がる。
 おや、いつにない表情の彼に思わず見入る。
 その雰囲気は、なんか寒気がする程色っぽいんだが……
「というわけで、部屋戻るぞ、リナ」
「はい?」
 きょとんとしてる彼女を、ひょいっと肩に担いだ。
 虚をつかれて、なすがままの彼女を抱えたまま、こっちに向かって大きく手を振る。
「アメリア、ゼルガディスっ!今夜、オレ達、もう一つ部屋借りてるから、そっちの部屋は自由に使ってくれ。じゃお休み」
 はぁ?
 アメリアと二人、目が点になった。
「ちょっ!こらっ!ガウリイっ!二人と一緒の時はダメって言ったじゃないのっ!」
 いきなり、ガウリイの上で暴れだすリナ。
 それを全く意に介してないガウリイは、宥めるように彼女を抱きなおす。
「誕生日くらいいいだろ?二人とも気にしないよな」
 さっき、部屋で見たのと同じようなウィンクが飛んできた。
 思わず、こくこくと頷くしかない。
「やーっ!助けてぇっ!ゼルっ!アメリアーーーっ!」
「暴れるなって、サービスするから」
「いらんわぁぁぁっ!そんなもんっ!きゃぁぁぁぁぁっ!」
 悲鳴が徐々に小さくなって、二人の姿は扉の向こうに消えていった。
 暫し放心。
 食堂は、さっきまでの喧騒が嘘のように静まりかえっている。
 アメリアと顔を見合わせた。
 彼女の顔にもショックの文字が見えている。
「あははははははははははっ!」
 思わず、力いっぱい笑っていた。
 目立つとか、もう気にしてる余裕もない。
 ったく、あいつらはっ!
 こんなに心から笑ったのは、いつ以来の事だろう。
「ゼルガディスさんっ!みんな見てますよぉ?」
 嗜めるように言う彼女の肩も震えている。
「……でも……でも、あはははははは」
 我慢しきれなくなったように彼女も笑いだした。
 二人で、腹が痛くなるまで、笑った。
 ああ、もう本当に。
 あの二人ときたら。
 心配など、無用の長物だったのは明白だ。
 俺は本当にこいつらが好きだ。
 好きで堪らない。
 願わくば、彼らの幸せが、永遠に続くように。
 他の客達が席を立っても、俺とアメリアのバカ笑いは、店の中に響き続けていた。

 


お粗末様でございましたーw
やっぱり、長い(泣)
「ああ、そうだ。リナ。」
「なに?」
「…これ。」

『……え?』



何気ない日常の中の、ちょっと特別な日。そんなシチュエーションだと思っていただければ♪

携帯からしか投稿出来ないので、縦置きでゴメンナサイ…(__;)
12月にいつの間にかなりました。
で、クリスマス……アリものネタをせっかくなので、ぺたりw



「ねぇ、母さん?どうして父さんと結婚する気になったの?」
「はい?」
 思いがけない質問は、あたしの手の中で、眠りにつきかけていた娘から発せられた。
 思わず硬直。
 ついで、顔から火を噴く。
 ダメ……ダメなのよ……その手の質問は……
「ねぇ、どうして?母さん」
「えっとね……それはね……あああうううう〜……」
 ダメだ……このままでは母としての威厳がぁぁぁぁぁ!
「父さんが格好良かったからさ」
 答えたのは、あたしでは無い。
 後ろからこっそり様子を覗きにきたクラゲの返事。
「だよなっ!ガウリイってば、中身はクラゲだけど、外見はラナに似て、すっごく格好いいからなぁ……母さんは、雌鳥なんだ」
 抗議しようとしたあたしより先に、ベッドの中の息子が元気良く肯定する。
「ラウディ……雌鳥じゃなくて、面食いって言うのよ?」
「はっはっは、ラナは物知りだなぁ」
「それに、父さんがあたしに似てるんじゃなくて、あたしが父さんに似てるのよ?ラウディだって、母さんにそっくりじゃない」
「そうだ。俺は母さんに似てるぞっっ!だから可愛いんだっ!」
「はっはっは、そうだな。ラウディは可愛いぞっ!」
 男二人は全く同じような笑い声をあげ始めた。親子とは言え、こんなににてるってのも問題あるかも……
 ともあれ、このまま、さっきの困った質問が済し崩しで流れる事を祈りながら、あたしは、ラナの頬にキスを送る。
「さ、もう寝なさいね。寒いから肩を出さないで」
 そして、ラウディの頬にも。
「俺には?リナ」
「あんたには、これ」

すぱこんっ!

 ガウリイの頬には、必殺のスリッパを入れて、灯りを消した。
 もちろん、それを見ていた子供達も、殴られたガウリイ本人さえ、そよ風が吹いた程も気にしてない。
「お休み、二人とも。良い夢を」
『お休みなさい。母さん、父さん』
 挨拶を交わし、扉を閉めようとすると、
「母さん。今度、ちゃんと話してね。父さんと結婚した理由」
 ラナの小さな声を聞いて、あたしはまたあたふたと取り乱し、それを見越したガウリイは、小さく笑い、代わりに返事を返した。
「ああ、今度な。お休み」
 閉められた扉の前で、深呼吸。
 まだ、動悸がおさまらない。
「相変わらずだな。お前は」
「だってぇ………恥ずかしいものは……恥ずかしいの」
 ガウリイは苦笑を浮かべて、あたしを抱き締める。
 いつものように、優しく。
「まぁ、こうしても攻撃呪文が飛んでこなくなっただけ、成長しては居るんだよな」
「バカ」
 ひょいっと抱えられ、自然に手は彼の首へ。
 何時の間にか慣れてしまったけど、確かに初めは暴れてたわねぇ。
 きっと、あたしも若かったのよ……うん。
「何、一人でニヤニヤしてんだよ、気持ち悪い」
「別に。ね、台所に連れてってね。まだ片づけが残ってるんだから」
「ダメ。今日はもう、その気だから」
 気軽に言ったあたしに、返ってきたのは、とんでもない答え。
「こらっ!あたしはその気ないのよっ!それに、片づけして、明日の仕込みもしておかないとなんないのっっ!」
 ジタバタ暴れてみる。
 もちろん、効果なし。
「ダ〜メ。お前がいけないんだぞ?挑発するから」
「挑発なんかしてないでしょうっっっっ!!」
「問答無用」
「それはあたしの専売特許よぉっっっ!」
「ほらほら、静かにしないと、あの子達が起きちまうだろ?」
「誰が騒がせてんのよっ!」
「さあな」
「くらげぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!」
 あたしが寝室に拉致されるまで、何秒とかからなかった。



続くぅw
続き〜(笑)



 ガウリイは、脱力しているあたしの身体に、まだ手を這わせている。
 押し退けるのも億劫で、為すがままのあたし。
「俺も聞きたいな……いつから俺の事を好きで居てくれたのか」
「…………自分は教えてくれないくせに………」
「ええ、教えてくれよぉっ!リナ?リナってばぁ……リーナぁ…」
 だ、大の男がじたばたする姿ってのは………
「子供かっっ!あんたはっ!」
「良いじゃないかぁ…………」
 もう、信じらんない。
 この男は、こういう時だけ、我が儘大王なんだから……
「………あんたはね……あたしのサンタだからよ」
「え?」
 あたしの答えに、目を丸くしてきょとんと動きを止める。
 思わず、吹き出した。
「ちゃんと、言ったからね。んじゃ、お休み」
 布団を被って、寝たふり。
 彼は、あたしの肩を背中から抱き締めて、軽く揺すっている。
「なぁ、リナぁ……それじゃ解んないぞ……俺、クラゲなんだから」
「って、自分で言うなっっっ!」

すぱこぉぉぉぉぉぉんっっっ!


「……痛い……」
 涙目で、殴られた額をさすっている。
 しかし、反対の手は、あたしの身体からはなれない。
「そりゃそうでしょうよ。痛く叩いたんだから。もう寝るわ。その話はまた今度」
「………ずるい……」
 文句を言いながらも、それ以上、彼は追求して来なかった。
 そうね。
 確かに、あんたには解らないでしょう。
 きっと、世界中の誰にも解らないかも知んない。
 だけど……あんたは、あたしのサンタなんだよ?
 あたしにとって、とても大切なものをプレゼントしてくれる大事なサンタさん。
 あたしが欲しい時、欲しいモノを……いつも……いつでも……
 それは、他の誰にも出来ない特別な事。
 特別なモノ。
 忘れないでね。
 世界中の誰でもない、あんたしかくれないモノ。
 それを飾りも何もないままに、プレゼントしてくれた。
 ううん、プレゼントし続けてくれてる。
 だから、あたし……あんたと結婚したんだよ?
「いつかね……いつか、ちゃんと話してあげる。あんたにも解るように……」
 すっかり眠ってしまった彼の鼻先を、指でぴんと弾いて、あたしも目を閉じる。
 窓の外からは、しんしんと雪の降り積もる音がしていた。
 外は寒いだろう。
 だけど、ほら……
 ここは暖かい。
 ね?
 たとえば、この温もり……
 たとえば、隣の子供部屋で眠る二人の宝物。
 たとえば、きっと明日、起きた瞬間にくれる筈のメリークリスマスの言葉。
 あたしが欲しいと願うモノは、すべて、貴方の手でもたらされる。
 だから、貴方があたしのサンタクロースなんだよ。
 神様、感謝します。
 あたしとガウリイを逢わせてくださった事。
 それが、最高のプレゼントです。
 あたしの想いに応えるようにガウリイは、しっかりとあたしを抱え直して、もっと深い眠りの国の住人になる。
 その後を遅れないように、あたしもしっかりついて行く。
 今までも、これからも……



お粗末。
うーん、いや、そのごめん(爆)
 
へたっぴなりに、サンタリナを描いてみました
ガウリイが入ってなくてごめんなさい…
また雑ゆえお目汚し大変申し訳ないです
 宿の一室の窓の外には、ちかちかと輝く魔法の灯りが見える。
 規則正しく街並みに沿って並ぶその灯りの飾りは、曇った窓越しに見るとより一層幻想的に見えることだろう。
 街にはそれ以外にも様々な飾り付けがされているようで、とても煌びやかだ。
「なあ、リナ。なんで街中こんなに飾りつけられてるんだ?」
 不意に、窓辺に立って外を眺めていたガウリイがこちらに声をかけてきて、仕方なくあたしは読んでいた魔道書から顔を上げた。
 もしかしなくても、今朝聞いた話をもう忘れたとか言うんじゃないでしょうね。
「…宿の女将さんが今日は“聖誕祭”だって教えてくれたのは覚えてる?」
「………おう」
 問いかけに返された答えには大分間があって、ついついあたしはジト目を向けてしまった。
 絶対覚えてなかったと思う。
「…まあいいわ。
 なんでもここいらの街では、遥か昔に街を救った英雄だか聖人だかが語り継がれてるらしいんだけど
 どうやらその英雄だか聖人だかがこの世に生まれてくれた事を感謝して祝う為の祭りを聖誕祭とよんでるらしいわ」
 今日行った魔道士協会で聞いた話を聞かせながらちろりと見ると、早速ガウリイの顔がぼんやりし始めているのがわかる。
 ちょっと長い話をするとすぐに眠くなるのはいつものガウリイなら当たり前の事なんだけど、自分から話を振っておいてもしも船を漕いだりしてごらんなさい。
 問答無用で魔法を食らわせてやるんだから。
「で、感謝の気持ちや祝う気持ちを灯りに込めて街を飾るんですって。
 だから街中があんなに煌びやかなのよ。………聞いてる?ガウリイ」
「お、おう!ちゃんと聞いてるぞ!」
 ふむ、どうやら聞いてたみたいね。感心感心。
 話し終えるとガウリイがまた窓の外に視線を戻したのを確認して、あたしは再び魔道書を開く。
 今日協会から借りてきたこの魔道書はなかなか興味深い内容だったので、早く先を読みたいのだ。
「おい、リナ!」
「もーっ、今度はなによ!」
 しかしそうは問屋が卸してくれないようで、あたしは開いたばかりの魔道書を再び閉じるはめになった。
 抗議するように睨みをきかせてみても、ガウリイにはなんの効果もないらしい。
「雪が降ってきたぞ」
 それどころかまるで初雪を喜ぶ子供のような顔で教えてくれた。
「へえ…聖誕祭に雪だなんて、ロマンチックじゃないの」
「綺麗だぞ?リナもこっち来て見ろよ」
 ほんわかとしたどこか可愛げすら感じる笑顔で誘われても、あたしは正直な所気乗りがしない。
「やーよ。窓辺になんて寄ったら余計寒いじゃない!」
「…お前さん、そんだけ着込んでてまだ寒いのか?」
「お、乙女は体が冷えやすいのよっ!」
 思いっきり呆れてますと顔に書いてあるガウリイに返した反論も、あまり意味はなかったようで。
「ワケが分からんぞ、お前さん」
 わかっちゃいたけどね。
「大丈夫だって、暖炉に火も入ってるし窓辺もそんなに寒くないから」
 微笑んで言いながら手を差し伸べられると、妙な気恥ずかしさがある。
 でもまあそこまで頑なに拒否する程の事でもないし、渋々あたしは座っていたベッドから立ち上がった。
 それにしても、自業自得な部分が大きいとはいえ、この歩きにくさは尋常じゃない気がする。
 今日は何枚着たか数えてないけど、多分両手近くは着てるはず。
 かなり着膨れてる状態だから足元は見えないし体は重いしで、まっすぐ歩くのもままならない。
 いっそ窓の方からあたしに近付いてきてくれたらいいのにとか思ってしまう。
 一生懸命歩きながら、ある意味この状態に至った諸悪の根元と言っても過言じゃないガウリイを仰ぎ見てみれば。
「…なに笑ってんのよガウリイ」
 めちゃくちゃ顔を綻ばせてあたしを見ているガウリイと目が合った。
 なんなのよっ。あたしは見せ物じゃないってーのっ!
「いや、なんでもないぞ?」
 取り繕うように言いながら近付いてきたガウリイは、あたしの両脇から手を差し込んで突然抱き上げるとそのまま窓辺まで運んでくれた。
 おかげで楽なのはいいんだけど、妙に気恥ずかしい上に、はぐらかされた気もしないでもない。
 そんな事を考えていたら、いつの間にか窓際に下ろされ背後から抱きしめられていた。
 着膨れていたせいか、直接腕の感触なんかを感じられなかったからすぐには気づかなかった。
 いつもなら暴れる所だけど、重ね着していると腕も重くてそれも億劫になる。
 抵抗しないのをいいことにガウリイが髪にすり寄るような気配がしたけど、嫌な感じはしなかった。
「な?雪、綺麗だろ?」
「…まぁね、確かに綺麗だわ」
 寒い外と暖かな室内の気温差で薄く結露し曇った窓の外では、キラキラと輝く灯りと共に雪がふわふわ舞い降りている。
 その様は幻想的で綺麗で、こんな雰囲気ならいいかな…と、今度はあたしから口を開いた。
「ねえ、ガウリイ」
「ん…?」
 低く心地よい響きの小さな返事を近くで聞きながら見上げたら、間近に嬉しそうに微笑むガウリイの顔があって。
 綺麗だな、ガウリイは。
 無意識にそんな事を思ってしまった次の瞬間にはもう、恥ずかしさから頬に熱が集うのがわかった。
 それでも、気にしていない風を何とか装う。
「…聖誕祭は、贈り物をする習慣もあるらしいわよ。…知ってた?」
「…おう。もちろん」
 ガウリイの澄んだ空色の瞳と目があった。
 さっきまでとは違ってはっきりと頷くガウリイが何だか嬉しくて、僅かに目を細める。
 躊躇いのない肯定が、もしかして2人して同じ事を考えていたのかも…なんて思えてしまって、少しくすぐったい。
「…そう、奇遇ね」
 しれっと言ってから、今日こっそりと買っておいたプレゼントを入れたポケットを探る。
 今までの感謝とか、あたしの想いとか、なかなか口に出来ないものを詰め込むつもりで用意したプレゼントだ。
 …が、しかし!
 着膨れているのが徒になったのか、上手くポケットから取り出せない。
 ああもう、何たる失態っ。あたしともあろうものがこんなミスを…っ。
 …みゅぁっ。
 い、今、ガウリイが髪にちゅっとした気がするのはあたしの思い過ごし?
 気のせいよね、うん、気のせい!
 なんて思っていたら、今度は耳元にガウリイの吐息が触れる。
 ひゃあぁぁ…っ…何か、めちゃくちゃ恥ずかしい事をされてる気がしてきたんですけどっ!
 内心で一人あわあわしているあたしに、優しいガウリイの声が届く。
「リナに、渡したいものが有るんだ」
 そっと囁かれた言葉と柔らかな微笑みが不思議な甘さを含んでいるような気がして、何かの予感があたしの胸を駆け抜けていった。



end



‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

何とかクリスマス期間中(笑)に投下しにこれました…。
ギリギリだ…;
お題トピ、見事にとまってますね(笑)
いや、自分も全くやってなかったので、ホント申し訳ないなあとw
んで、実は1月分のお題は一応書いてまして、ずいぶん前に日記にはあげてたんですが、あまりに時期はずれだと思って、こちらには投稿してませんでした。
でも、クリスマス以来とまってるみたいなので、一応投下していこうかと思います。
最近、投稿少ないので、良いかななんて……あ、すみません、場違い?^^;
まあ、寂しいので、あげておきます。
4月も半ばですが、一月のお題、『正月』ですw
恋知らず 1



 夜中に目が覚めた。
 一瞬、どこで寝ているのか解らなかったが、すぐに正常な感覚が戻ってくる。いつものようにリナは、一人で寝るには広すぎる十畳の自室の真ん中に敷かれた床の中にいた。
 枕をはずしてうつ伏せになりながら、リナは苦笑する。
 内容は覚えていないが、イヤな夢を見たのだ。
 ひどく気持ちがざわついて、冬至まで幾ばくもないこの時期だというのに、じっとりと汗をかいていた。
 そろそろ夜が明けるらしい。縁側を隔てた雨戸の隙間から零れた光が障子をほんのりと白く浮かび上がらせている。
 このまま、起きてしまおう。
 まだまどろんでいたい欲求を断ち切って、リナは布団の上に半身を起こし、衣桁の着物に手を伸ばした。
 今日こそ、仕上げてしまいたい。
 小間物問屋の老舗伊の屋へは気心の知れた飾り職が意匠を凝らした簪をおさめにくる。伊の屋の簪と言えば、贅を尽くした一品ばかりで、自分好みの簪を注文する客達にも想像以上に良い品を出すと評判の店である。リナの曽祖父の時代から贅沢品ばかりの高級な店として名を馳せていた。しかし、リナは裕福な人ばかりを相手にするやり方が気に入らなかった。お金のない町人の女の子達にも、いや江戸中の女の髪を伊の屋の簪で飾りたかったのである。
 リナが鶴の簪を考え出したのは、父と母、そして姉を亡くした大火の年の翌年だった。
 天涯孤独となったリナの肩に店の全てが圧し掛かり、潰れそうになった時、常々不満に思っていた事を幼馴染の一言で思い出したのだった。そこで一考を案じる。
 即ち、安価で見栄えのする簪を大量に作る事。
 リナは懲りすぎず、それでいて女の子の誰もが憧れる綺麗で可愛い意匠を考え、なるべく銀を使わないようにして、値段を下げて販売したのだ。
 鶴の簪は飛ぶように売れた。
 作ったリナ本人さえ驚く程に。
 傾きかけていた伊の屋はまた息を吹き返す事ができたのだ。
 その時から毎年、正月になると、伊の屋ではこの安価な簪を売るようになった。
 新しい年の初めに、町娘達の頭も新しい簪で飾ってもらいたい。
 そんな思いで初めてから、来年で五年になろうとしている。
 だが、角を曲がると伊の屋の簪を挿した娘に当たるとまで言われたリナの簪は、何故か今年全く売れなかったのだ。
 今年の意匠は夕霧。
 銀鎖を長く、細くしてしゃらしゃらと美しく揺れるようにたっぷりと飾ったリナの自信作であったのだが、全く売れぬ所か、その為に他の簪の売れ行きまで落ちてしまっていた。
 リナは帯を結んだ手をこめかみにあてた。
 何としても新年の簪は売らなくてはならない。
 彼女の小さな肩には、この伊の屋で働く十数人の使用人や飾り職人、そしてその家族達の生活がかかっているのだ。
 価格を抑えた上で、凝った意匠を考え出さなければならない。
 リナは痛む頭を抱えたまま、必死で考えをめぐらしていた。





 木枯らしが吹きすぎる。
 小雪がちらほらと舞い落ちて、リナの着物の袖に吸い込まれるようにして消えていく。
 気晴らしにと尾張町の呉服屋に出かけ、簪を散らした小紋を染めてくれと頼んだ帰り道であった。
 思わず足を止め、ゆらゆらと舞い落ちる雪を振り仰ぐ。
 今は小さな粒がひらひらと落ちて、大地に消えるだけだが、その内に辺りを真っ白に埋め尽くすであろう。
 雪……
 ふと、リナの脳裏に電撃が走る。
 雪、使えないだろうか?
 雪をかぶった枝……そう、松がいい。
 松葉に雪。
 意匠はしごく細かくて、銀に映えるだろう。
 矢も立てもたまらず、リナは走りだした。
 息を切らして店までの道をひた走り、裏口まで行くのももどかしく、店の中へ飛び込んだ。
「危ないっ!」
 大きな男の影が見えたが、勢いがつきすぎて止まれない。
 激突を覚悟して固く目を閉じたリナは、まるで男の腕の中に飛び込むように抱きとめられていた。
「ったく、お前は相変わらずそそっかしいな」
 侘びと礼を言おうと上げた顔の先に、馴染んだ笑顔を見て、苦笑する。
「珍しいね、ゼル。アメリアへの贈り物?」
 まるで名残を惜しむようにリナの身体を抱いていた手を離して、男、ゼルガディスは小さく首を横に振った。
「いや、新しい簪はどうかと様子を見によったんだ」
 幼馴染にまで心配されているのは、それだけ今年の簪の評判が悪かったのだ。
 リナは唇を噛み締める。
「ここじゃ何だから、あがってよ」
 呉服屋の三男で、米問屋の大店、正褸屋に婿入りしているゼルガディスは、寺子屋時代からの馴染みで、読み書き、そろばん、何でもリナと互角に張り合う、好敵手のような関係だった。
「いや、そうもしてられない。使いのついでによっただけなんだ。今度ゆっくりまた話そう」
「あら、相変わらず忙しいのね」
 幼い頃、同じ手跡指南に通っていた。
 男の子には習字、算術の他四書五経から文選まで、女の子には女大学や女庭訓往来の他に裁縫や茶の湯を教え、教科に違いはあったのだが、そこでのリナは裁縫よりも本を読みたがり、男の子達に混じって論語を諳んじてみせたりしていた。
 それがなまじ他の男の子達よりも優秀だったのが、ゼルガディスには気に入らなかったらしい。どんな教科でも、リナに負けじと敵意をむき出し、またリナの方も女と侮るなとムキになって競争するように勉強していたものである。
 そのゼルガディスが婿入りした米問屋である正婁屋で、三年程前、米に小さな小さな字を書いたお守りが売り出され、大流行した。
 米粒の中に二人の名前を書くと恋が成就するという呪いで、女の子達の間で爆発的な人気を得たのである。
 床に零れた米をかき集めて量り売りするだけではつまらないだろう?
 お前の簪の発想をまねてみたんだ。
 その時、ゼルガディスはそう言って笑ってみせた。
 今、彼は義父から大変な信頼を得て、問屋を切り盛りし、正婁屋は彼が婿に入ってから、商いの幅は倍になったと巷で言われる程だったのだ。
「すまんな。顔だけでも見られて良かった」
 眩しそうに目を細めてリナを見るゼルガディスの表情に、落ち着かないモノを感じてリナは下を向いた。
「ところで、ガウリイとは会うか?」
 やはり同じ手跡指南に通っていた。
 七つも年上で、他の子達からは一目おかれた、指南所の主のような男の子だったが、何故かリナには逆らわず、何でも言うことを聞く子分のような存在で。薬師問屋の次男坊だった。
 三つ年上のゼルガディスとガウリイとリナは、いつも一緒に勉強していたのである。
「新大阪町に引っ越してからは会ってないわ」
「いい若旦那になったぜ」
「そうなの?」
「知らないのか?川向こうの木綿問屋だ。おっといけない、そろそろ行くよ。またな」
 リナは小さく頷いて、また来てねと声をかけながら、男を見送った。
 そうか、とうとうガウリイも婿入りしたのか。
 一抹の風がリナの心の中を吹き抜けていった。








 二晩も寝ずに練り上げた松葉に雪の意匠だったが、番頭も飾り職もいい顔をしなかった。
 番頭は、松葉なんかじゃ色気がないと言い、飾り職は松葉の細かい細工をさせてもらえるのは嬉しいが、それならもっと値の張る簪を作ってみたいというのだ。
 リナはいくつかの図案を描いた紙を丸めて屑篭へ放り込んだ。
 頭はよくても所詮女の考えることだから、と番頭はリナが聞いているとは思わずに零しているのを聞いてしまって、リナの機嫌は最悪だった。
 売れなければ意味もない。売れない時に頭を冷やして、客の好みを考え直すという算段が出来ないんだよ、女には。
 番頭の言葉が耳について離れない。
 全く、誰のお陰で手間賃を増やせたのか。薮入りの小遣いを多く出せたのだって、リナの考えたこの簪が売れたためじゃないか。
 心の中で、リナは毒づくのをやめられなかった。
 ふぅっと大きく溜息をついて、外を見る。
 先日会った幼馴染の顔が思い出された。
 ゼルガディスに会いに行ってみようか。
 順風満帆に見える彼も、妻の親とは折り合いが芳しくないと聞く。
 思い通りの商売をする事が出来ないという意味では、リナの気持ちを解ってくれるのは、彼だけのような気がしてきたのだ。
 リナはぬるくなった茶を飲んで、店を出た。
 通りを西へ真っ直ぐに進むと、程なく目指す店の暖簾が目に入った。
 他に比するものとてない大きな店構えは、威圧感を伴ってリナを拒んでいるように見える。
 板塀の木戸が開けっ放しになって、荷車が立てかけてあった。
 荷の点検で忙しいかも知れない。
 そう思い、店の前で逡巡する。
「リナ?」
 真後ろからかけられた声に飛び上がる程驚いて振り返る。
 大きな男が少し屈みこむようにして、リナの顔を覗き込んでいた。
「やっぱり、リナだ。久しぶりだな。お前もゼルガディスに会いにきたのか?」
 端正な顔ににっこりと笑みを浮かべているのは、幼馴染のガウリイであった。
「びっくりした。本当に久しぶりね」
「ああ、引っ越して以来だから、3年くらいか?元気だったか?」
「うん、そっちこそどうしてたの?」
「ああ、色々あって、結構忙しかったんだ。実は、ゼルガディスと会った後、お前のとこにも寄るつもりだったんだぜ?」
「あは、そうだったんだ。もうすっかり忘れられてるのかと思ってたわ」
 相変わらずの長身に、娘なら誰もが惚れてしまいそうな美しい顔。
 優しい物言いとおっとりとした態度。
 変わってない。
 リナは何故か、古巣に帰ったような安堵感を覚えていた。
「しかし、驚いたよなあ、リナがまだ独りでいるなんて」
 不意に胸のどこかで微かな痛みを覚えて、リナは眉を顰めた。
 そうだ。
 ガウリイももう所帯を持ったとゼルガディスが言っていなかっただろうか。
「確か、許婚がいたと思ったんだが」
 リナは自嘲気味に苦笑した。
「それがね、その人にはもういい人がいてね……」
 大事な娘をくれてやるのにどういう事だと父が怒り、結局破談になった。
 16の時である。
 その後もいくつかの縁談はきたのだが、どれも帯に短し襷に流しでまとまらず、そのうちにあの大火で家族を失い、それからのリナはただ一生懸命に生きる為に戦っていた。だから、今まで浮いた話の一つもなく、気付けば20歳を超えて、世間でいう嫁き遅れになっていたのだ。
 商売が軌道に乗ると縁談は減り、かわりに言い寄ってくる男は増えたが、最初から遊びと解っている色恋沙汰につきあってやる程、彼女は暇ではなかったのである。
「今は……仕事が楽しいの」
「そうか……リナらしいな」
 ガウリイはもう一度、男のくせに花が綻ぶような笑顔を見せた。
「をい、何してんだ、そんなとこで」
 振り向けばゼルガディスが怒ったような顔をして、彼らを見つめて立っている。しかし、その目は笑っていた。
「酒の準備をして待ってたんだぞ?ほら、立ち話してないで、二人ともあがれよ」
「あたしもいいの?」
「当たり前だろ?」
 リナとガウリイは顔を見合わせてくすりと笑い、連れ立って店の中へと入っていった。






 七つの鐘がなったのはつい先刻だったと思っていたが、外はすっかり薄暗くなっていた。ようやくまとまった松葉に雪の意匠を半紙に描いていたリナは、少しでも明るいところへ行こうと敷居際まで机を引きずっていき、障子を開けた。
 丁度その時、女中頭がやってきて、ゼルガディスが来ていると告げた。
 もう少しで描きあがる所で玄関まで行くのも億劫なので、ここに通してくれと頼み、また半紙に向かう。
 程なく女中に案内されてゼルガディスが姿を現した。
「すまん、仕事中だったか」
「いいの、もうすぐ終わるから、ちょっと待って」
 リナは顔をあげず、手も止めぬまま、声だけで答える。
 ゼルガディスは大人しく廊下に腰を下ろした。
「今度売り出す簪か」
 机の上の半紙を覗き込まれて、影が落ち、リナは少しだけ顔をあげた。
「そうよ、どう?」
「……簪の柄は俺じゃ解らないが、いいんじゃないのか?」
 最後の筆を入れ、リナはゆっくりと伸びをする。
「ああ、疲れた」
「お疲れ様……」
 歯切れの悪い物言いに驚いてゼルガディスの顔を見上げる。
 ガウリイ程ではないが、美男と名高いゼルガディスの顔は、目の縁にくまがあり、とても疲れた顔をしているようにリナは思った。
「どうしたの?」
 幼馴染を気遣う言葉に、彼は小さく溜息をついた。
「……リナ、飯、食いにいかないか?」
 いつにない誘いに戸惑いながら、リナは承諾して立ち上がる。
 一体、何があったと言うのだろう。
 きっと食事の席でその答えを聞くことが出来るだろう。
 着替えをするからと先に出てもらい、リナは急いで部屋を元通りに片付け、支度にかかった。







 リナが割烹の暖簾をくぐると女将は二階を指差した。
 ゼルガディスは風が冷たいというのに、窓を開け放ち、独り、手酌で酒を呷っていた。
 すぐに女将は料理を運んでくるとごゆっくりと言い置いて襖を閉める。
 八畳の居間には二人だけが残された。
「飲めるんだろ?」
「少しなら」
 ゼルガディスは窓を閉めると銚子を持って、リナの横に座る。
 彼女の杯をなみなみと満たし、自分は手酌でもう一度杯を呷る。
「ゼルってお酒強かったのね」
「婿に入ってからな」
 言ってる間も止まらずに杯は満たされ、満たされた端から消えていく。
「今年、ゼロスは簪を買っていかなかったんだろ」
 唐突に話をふられて少し面食らう。
 しかし、リナは静かに頷いた。
 ゼロスというのは、娘浄瑠璃の役者で、やはり幼馴染の一人である。
「やっぱり、安物はダメなのかな」
 番頭や飾り職達の嘲りが耳にまた蘇る。
「去年も、一昨年も、その前も買っていったじゃないか。安物だと解って買いに来ていた筈だ」
 そうだ、その通りなのだ。
 リナは何だか悲しくなった。
「ゼロスが買わなかった理由、ゼルには解るの?」
 簪は女の髪に飾るものだ。
 だから、女が作った方が良い物が出来ると頑張ってきたリナであったが、店の中では相談できる相手もおらず、つい気の置けない幼馴染に縋りたくなっていた。
「ああ」
 返事を期待などしていなかったリナは、思わずゼルガディスの顔を見つめる。
 そんな彼女を見て、ゼルガディスは小さく笑った。
「ゼロスは銀鎖を揺らして浄瑠璃を語る。だが、あそこまで鎖が長いと客の目はそっちにいってしまう」
 ここで一度言葉を切り、杯を傾けた。
「普通の娘達だってそうさ。綺麗な簪で飾りたいし、好きな男にも見てもらいたい。だけど、本当に見てもらいたいのは綺麗な自分であって、簪じゃあ、ないんじゃないのか?」
 リナは息を呑んだ。
 そうだ、ゼルガディスの言ってる事はその通りなのだ。
 いつの間にか美しい簪を作る事に神経を注いで、簪が持つ本来の役割をすっかり失念してしまっていたのだ。
 リナは顔を赤くして、男を真っ直ぐに見つめた。
「松葉は?さっきの松葉はどうなの?」
「あれは大丈夫。売れるよ」
 目の前の男に太鼓判を押され、リナはそっと胸をなでおろした。
 目を閉じて、ゆっくりと息を吐く。
 幼馴染とは何とありがたいものだろう。
 心の底から、彼女はそう思っていた。
 が、目を開くとゼルガディスの視線がじっとこちらに注がれている事に気付いた。
 いやな予感がして、彼女は立ち上がろうとする。
 しかし、袂を捕まれ、リナはわけなく、ゼルガディスの腕の中に引き寄せられていた。
「何すんのよっ!」
 襟首から頬に擦り寄ってくる唇を避けようと、リナはもがいた。
「あんたにはアメリアがいるでしょう?っ!」
 女房の名を聞いた途端、男は意外にあっさりとその手を離す。
 立ち上がり、乱れた髪を撫で付けて、帰ろうとしたリナの後ろで、男は大きな溜息をついた。
「幼馴染を好きになって、何が悪い。お前が先に許婚なんかこさえたんじゃないか……なのに」
 吐き捨てるような声を聞いてもリナは振り向かず、そのまま部屋を後にした。





 赤い色のまま落ちたもみじの葉もすっかり茶色く縮れ、庭を汚している。
 その上に降り積もる雪はまるで、大地の汚れを嘆くかのように、容赦がない。
 リナは小半刻近くも縁側に蹲って、庭を見つめていた。
 先刻、お茶を持ってきた女中はリナが簪の意匠を考えていると思って、邪魔をしないよう、そっと敷居際に茶と菓子を置いていった。
 あれから毎日のようにゼルガディスが店に来る。
 リナはなんやかやと理由をつけて顔を合わせないようにして5日が過ぎた。
 そして、今日、彼は来なかった。
 会ってもやらないのだから、来なくなって当然と思う反面、所詮はその程度の気持ちなのかと、妙な憤りが胸をよぎる。
 所在無く立ち上がり、菓子と茶を持って部屋に戻ったが、手をつける気もおきずに、そっと隅に押しやって、机に頬杖をついた。
 机の上には松葉に雪の意匠が描かれた半紙。
 出来栄えは良いと思う。
 番頭や飾り職も良い返事をやっと返してくれた。
 なのに、心は沈んだまま。
 ゼルガディスは何を考えてあんな行動に出たのか。
 ガウリイの奥方とはどんな人なんだろう。
 もしも、これがゼルガディスではなく、ガウリイだったら。
 そうしたら、女房がいようが、構わないと思ったのではないだろうか。
 それが、酷く身勝手な、恐ろしい考えに思えて、リナは背筋が寒くなった。
 しかし、実際にガウリイがそんな事をするとは思えなかった。
 もちろん、ゼルガディスもそんな男だとは思ってはいなかったのだが、ガウリイは絶対に家庭を壊すような男ではない気がするのだ。
「あたし……ゼルの事を考えてるつもりで、ガウリイのことばっかり……」
 想いが口をついて出る。
 苦笑するしかない。
 どちらも人の亭主なのだから。
 不義密通が死罪であることは承知しているし、そんな大それた事をやってのける勇気もリナにはない。
 ただ、こうして想っているだけ。
 子供の時から変わらず、ずっとガウリイだけをリナは見つめてきたのだ。
 許婚の事を知られた時は死にたいと想ったくらいに。
 自分の思いに沈んでいたリナは、女中に声をかけられ、とびあがった。
 リナの反応を不思議そうに見ながら、彼女は店に客が来ていると告げて、忙しそうに奥へと消えていった。
 誰だろうとリナは重い腰をあげ、店への廊下を歩いていく。
 庭は、すっかり真っ白になって、落ち葉を覆い隠してしまっていた。
 リナはそんな庭を見ながら、自分の心の中の暗い部分にも、雪が積もってくれればいいと思った。




 着物をぱたぱたと叩いて、店先に下りる。
 西日が入り口から眩しく、大きな人影は真っ黒にしか見えない。
 目を細めて、誰か確かめようとしているリナの方へ、ゆっくりと振り返った男。
「リナ。忙しい時にすまない」
 先程まで考えていた人の声にリナはぴくりと身体を振るわせた。
「ガウリイ。どうしたの?突然」
 そうは言っても用件はわかっている。
 ゼルガディスとガウリイは懇意の中だ。
 たぶん、彼に頼まれて……
 リナは気付かれないように小さく溜息をついた。
「ちょっと出られないか?」
 やっぱり。
 酷く気分が落ち込んだ。
 きっと仲直りの算段をたてにきたのだ。
 昔もよく衝突していたゼルガディスとリナの中を取り持ってきたのはガウリイだった。
 年上だからなのか、それが性分なのか、いつも穏やかに一歩距離をおいて二人を宥める。
 だが、今回のこれは。
 事情を聞いたのだろうか?
 その上で来たのだとしたら。
「忙しいか?出直した方がいいなら、出直すが」
 リナは小さく首を振って、奥に声をかけ、先にたって店を出た。
 後ろから大きな男が付き従ってくる。
 極力彼の顔を見ないように、リナは早足で歩きだす。
 いつまで、自分は彼にとって、妹なんだろうか。
 いつまで、保護されるべき、年下の小娘なんだろうか。
 まだ、何を言われたわけでもないのに、涙が出そうで唇を噛み締め、リナは黙々と歩を進める。
 ガウリイもまた、そんなリナの様子に戸惑うこともなく、ただ黙って歩いていた。
 程なく、行き着けの鰻屋が見えてくる。
 急にガウリイはリナの腕を引っ張った。
「オレ、腹が減ってるんだ。ここにしようぜ」
 彼女の返事も待たず、腕をとったままずんずんと進む。
 店は時間が中途半端なせいか、客はほかに誰もいなかった。
 小さく仕切られた座敷に通され、向かいあって座る。
 ガウリイは慣れた様子で、あれこれと注文し、リナは黙って座っていた。
 注文の品が届くまで、二人は何一つ語らなかった。


 まるで、一対の置物のように相対したまま、座り込んでいる。
 まず、お銚子が2本つけられ、ガウリイがリナの杯に無言のまま、酒を満たした。
 慌てて止めようとしたリナに、軽く片目を閉じて見せる。
「ちょっとくらいつきあえよ」
 軽い調子に乗せられて、リナは酒に口をつけた。
 二人して幾度か酌み交わすうちに、少しだけリナの心は落ち着いてくる。
「もう解ってると思うが、ゼルのことだ」
 二人して鰻を平らげ、また新しい銚子を頼んで、ガウリイはやっと重い口を開いた。
「リナ、お前、ゼルに惚れてるのか?」
 単刀直入な言葉に、リナは俯く。
 どう返事を返せばいいかもわからない。
 幼馴染としてのゼルガディスは好きだが、男としての彼に興味はないのだ。
 リナが本当に愛しているのは、十年も前から目の前の男だけなのだから。
 その本人に、ほかの男のことを聞かれるなど、リナにとっては拷問にも近い仕打ちだった。
 しかし、彼は彼女の沈黙を肯定と受け取ったのか、話を続ける。
「本当に惚れてるんなら、手を貸す」
 落ち着いた口調で、彼は言った。
 それは死刑宣告にも近い言葉だった。
「ばかなこと……ゼルガディスとは何でもないわ。あの人にはアメリアがいるじゃない」
「本当にそれでいいのか?ゼルは本気だぞ」
 もう我慢の限界に達して、リナはくいっと猪口の中の酒を飲み干すとガウリイを睨み付けた。
「あのね。いくら嫁き遅れだからって、人の亭主を盗むほど、あたしは落ちぶれちゃいないの。バカにしないでくれる?」
 手酌でぐいっと酒を注ぐとまた一気に呷った。
 もう、どうとでもなれという気持ちになっていたのだ。
 その様子を見て、ガウリイは大きく溜息を吐いた。
「なあ、自棄酒飲む前に、聞いてくれよ」
 言いながらも、彼はまた新しい酒を注文する。
「お前に許婚が出来たって知った夜、オレ達もこうやって朝まで深酒したんだぜ」
 のんびりした口調で語りだしたガウリイの台詞を酔いの回り始めたリナは全て理解することが出来なかった。
 きょとんと彼の方を見つめる彼女に、ガウリイは苦笑を投げかけた。
「知ってるか?ゼルガディスが正婁屋への婿入りを決めたのは、その次の日の朝だったんだ」
 リナはごくりと口の中の酒を飲み下した。
「それって……どういう意味……」
 今度は幾分柔らかくガウリイは笑った。
「ゼルは、アメリアに悪いと思ったが、お前を忘れるにはそれしかないと思ったんだそうだ」
 リナは言葉が出なかった。
 ゼルガディスがそんな風に自分を見ていたなんて、本当に先日知ったばかりだ。
 まさかそんな昔からだったなんて、寝耳に水とはこの事だろう。
「オレだって、ショックだったんだ。暫く眠れないくらいにな」
 耳に心地よい低い声が頭の中を掠めていく。
 くらくらする頭の中で、ガウリイの言葉を聞き取ろうとするけれど、リナにはもう思考能力が微塵も残っていなかった。
「許婚なんて……父さんが勝手に決めて、勝手に破談にしただけなのに……」
 あの時のことなど、思い出したくもない、と口の中でもぞもぞと文句を言いながら、また酒を呷る。
 それにあたしにはほかに好きな人がいるんだから、とまた口の中で呟いた。
 ガウリイの視線がピタリとリナを見つめて止まった。
 しかし、酔っている彼女は気がつかずに、猪口の中身を空にしていく。
 その手をやんわりと大きな手が止めた。
「もうやめておけ」
 優しい声に諭されても、リナは飲みたかった。
 今頃、そんな告白をされたって嬉しくもなかったのだ。
 手を振り払い、手酌でくいっとまた呷る。
 バカにするのもいい加減にして欲しいものだ。
 正月がくれば、リナは22歳になる。
 嫁に行かなかった娘ではなく、嫁に行けなかった娘と呼ばれるだろう。
 なのに、十年以上も前から惚れていた男は、別の男の言い訳をしている。
 彼の中では、自分はいつまでも、妹のような、守らなければならない、保護しなければならない小娘のままで。
「子供扱いしてばっかりの、とうへんぼくぅ……」
 ろれつまでまわらなくなってきていた。
 ぐるぐると回り始めた視界の中で、微かな苦笑が近づいてくる。
 ふわりと暖かなものに包まれて、リナは意識を失った。
「ったく、しょうがないヤツだなあ」
 ガウリイはぐったりとした彼女を腕に抱きとめて、そっと畳の上に寝かせる。
 額にかかった後れ毛を指で払い、その寝顔を暫く見つめていた。
 







 リナは夢を見ていた。
 大好きな男の背中に向かって、大声で叫んでいる自分の。
 どんなに一生懸命呼びかけても、男は振り向かない。
 大きなたくましい背中はどんどん遠ざかっていく。
 リナは必死にその後を追いかけた。
「待ってガウリイっ!行かないでっ!」
 男の向こうに誰かの影が見える。
 小さな、女のようだった。
 男はその姿を見つけると嬉しそうに足を速める。
 リナは泣き出したい気持ちで、それを見つめ足を止めた。
「……待って……あんたが好きなの……ガウリイがすきなのに……」
 告白は男に届かない。
 小さくなっていく影はゆっくりと寄り添い、二つ並んで遠ざかっていく。
 次第に闇が辺りを埋め尽くし、リナはがくりとその場にひざをついた。
 顔を両手で覆って泣いていると、急に足元が崩れ落ち、リナは奈落へと落ちていった。
 脂汗が流れている。
 目を覚ました時、自分がどこにいるのか解らなかった。
 ああ、またかと思い、ゆっくりと目を開ける。
 悪夢の余韻と、酒のせいで混濁している意識。
 暗い部屋の中で、行灯の光が和紙に遮られて淡い光を放っている。
 ぼんやりとした頭でも、ここが自分の部屋でないことがわかった。
「まだ夜更けだ。もう少し寝てろ」
 誰かの手が頬を滑っていった。
 確か、ガウリイと飲んでいて……リナははっきりしない頭を振った。
 少し痛むこめかみをさすり、帯が苦しくてみぞおちを撫でる。
「苦しいのか……緩めるぞ」
 胸の下辺りをきゅっとひっぱられ、腰を持ち上げられて、くるくると戒めが解き放たれる。
 ふぅっと楽になった息を吐き出し、目を閉じた。
 そうか、ガウリイと一緒にいるんだ。
 もう一度瞼を開くと思いのほか間近にガウリイの顔があって、どきりと心臓が鳴った。
 不意に、自分が着物をはだけられ、襦袢一枚の状態で、その上に覆いかぶさるように彼がいる事に気付く。
 リナは少し慌てて、彼の胸に手をつっぱり、押しのけようともがいた。
 だが、大きな身体はびくともしない。
 抗議の視線を向けると、その顔には苦笑いが浮かんでいる。
「……すまん、リナ。許してくれよ」
 小さくそう呟いた唇がゆっくりと降りてきた。
 一瞬逃げようとした頬を抑えられる。
 冷たい唇の感触と、男の匂いに、酩酊感が戻ってきたような錯覚に陥る。
 口付けを交わすのは初めてだった。
 無論、床を交わしたことなどない。
 本能的な恐ろしさに身をすくませながらも、リナは何も言わずに身体の力を抜いた。
 解っていたから。
 女房がいたとしても、相手がガウリイだったなら。
 そう思ったのは、つい今しがたのことではなかったろうか。
 たった一度でもいい。
 そう思ったこともあったのだ。
 だから、今まで、他の男に目もくれず、恋知らずの娘と呼ばれながら、生きてきたのだ。
 それきり、二人は何の言葉も交わさずに、抱き合った。
 まるで、今までの溝を埋めるかのように。
 ぴったりと寄り添って。
 知らす知らずのうちに、リナの瞳から大粒の涙が落ちて、枕に吸い込まれて消えていった。




10



 リナは自室から、また雪を見つめてぼーっとしていた。
 何をしても身が入らない。
 師走の忙しい時期だというのに、何一つ満足にこなせず、挙句、全てを放り出して、ただ、縁側に座っている。
 女中達に大掃除の邪魔にされながら、ぼやぼやとしているにも関わらず、店の者達は何も言わなかった。
 気遣われていると知って、リナは苦笑した。
 朝帰りなど、初めてのことだった。
 その日から、何も手付かずの様子を見れば、誰の目にも何かがあったのは明らかだ。
 ただ、根堀り葉堀り聞いてこないでくれることをありがたく思い、リナは自室にこもったまま、十日が過ぎようとしていた。
 その間、ガウリイはちょくちょく顔を見せたが、リナは気恥ずかしくて、相手をするのもそこそこに、すぐに隠れることしか出来ない。
 あの日、酔いがさめて、自分のしでかしたことに蒼白になって、隣で寝ていたガウリイに気付かれないよう、出合茶屋を逃げるように後にした。
 最初の三日間は、ガウリイと顔をあわせずにすむように逃げ回り、ついに切れたガウリイに辻で待ち伏せされて、もうさけないと約束させられた。
 それでも、師走は忙しいから、年明けにしてくれと先日言い放ってきたばかりである。
 ふぅっと大きな溜息をついて、また舞い落ちる雪に目をやる。
 所詮は女房のいる男なのだ。深入りするわけにはいかない。
 そう思うと不意に目頭が熱くなってくる。
 ぱたりっと床に額をつけて、目を閉じた。
 どうして、こんな事になったのか。
 あの時、ちゃんと拒むべきだったのだ。
 後悔したところで始まらない、否、リナは後悔などしてはいないのだ。
 浅ましい自分に嫌気が差して、心底心に雪を降らせたかった。
 真っ白に埋め尽くして、何も感じないくらいに冷たくなってしまえれば、楽になれるだろう。
 そんな思いに囚われていた。
11


「ほんっとうに忙しそうだな」
 リナは心臓が止まるかと思う程吃驚して顔をあげた。
 その先でガウリイが柱にもたれたまま、意地悪そうな笑みを浮かべてリナを見つめている。
「ガ…ガウリイっ!ってか、あんた、顔どうしたの?」
 そこに居る事自体にも驚いたが、その顔にさらに驚いてリナは叫んでいた。
 綺麗な瞳の周りに青いあざがくっきりと浮かんだ顔に、手をあて、にやりともう一度笑う。
「ゼルに殴られてきた」
「はい?」
「リナを嫁にもらうって言ったら、この通りさ」
 ゆっくりとリナの横に座ると、ガウリイは彼女に向き直った。
「よ…嫁って……あんた、所帯持ちだったんじゃないの?」
「はぁ?オレはずーっと独り者だぜ?」
「だって、木綿問屋の若旦那になったって」
 目を丸くするリナを見て、今度は大きな笑い声を立てた。
「そうか、お前、オレが婿に入って、木綿問屋になったって思ったのか」
「だって、普通そうじゃない」
 バカにされたような気がして、リナはぷぅっと膨れる。
 だが、内心はガウリイは独り者だとわかって、嘘のように気が晴れていた。
「実はさ、ゼルと一緒で、お前はもう嫁に行ったとばかり思ったものだから……」
「あたしが嫁にいくと、どうしてあんたが木綿問屋の若旦那になるのよ」
 まるで、風が吹けば桶屋が儲かると言った感じの話に、リナは不機嫌な声を出した。
「説明するとだな、親父さんにいつかお前を嫁にくれっていう為に、ずーっと金を貯めてたんだ」
 ガウリイはゆっくりひざを進めるとリナの手を取った。
「だけど、許婚の話で、その金はもう必要なくなったって思ってさ、丁度売り出されてた株を買ったんだよ、木綿問屋の」
 そっと握ったリナの手をさすりながら、ガウリイは言葉を繋ぐ。
「他の女と添うつもりは全くなかったから、この年まで独りってわけだ。だけど、良かったよ。ゼルみたいに早まらなくてさ」
 リナは何だか恥ずかしくなってきて、ぱっと手を彼の手の中から引き抜いて、ぷいっと横を向いた。
「それからは、ゼルと同じで、お前を忘れるためにただ働いて……」
「いつから?」
 横を向いていたリナの視線がもう一度ガウリイを捕らえる。
「何が」
「いつから、あたしを好きだったの?」
「初めて会った時からだ」
 生真面目に答える男に、リナは噴出した。
「なんだよ、何が可笑しいんだ?」
 だって、最初から両思いだったんじゃないか、と思ってリナは笑いが止まらなくなった。
 何を遠回りしてきたのだろう。
「あんた、10歳だったあたしが好きだったっていうの?」
 大きく頷く彼に半ば呆れて、リナは笑いを収める。
「だから、この前、酔って寝てるときの寝言で、オレを好きだって言ってくれて嬉しかったんだ」
 寝言?
 あの夢っ!
 リナは思い至って、顔から火が出る思いがした。
「えっと……えっと、あの…夢の……ええええええっ!?」
 知らない間になんてことをっ!
 結果的に良い方に転んだから良かったものの、そうじゃなかったら……
 蒼白になったリナを見て、今度はガウリイが大笑いを始めた。
 ひとしきり、青くなったり、赤くなったりするリナを見ながら笑っていたガウリイは、急に居住まいを正した。
 その只ならぬ雰囲気に呑まれて、リナはガウリイの顔を見上げる。
 彼はもう一度、彼女の手を取って、にっこりと微笑んだ。
「というわけで、年明けに夫婦になろう。いいだろ?」
 これ以上ないくらいに赤い顔をしたまま、リナは大きく頷いた。
 年が明けるまで、後七日しかない。
 忙しくなる。
 嬉しい気持ちと恥ずかしさと、そして、新年を待ち望む気持ちで、リナの心はいっぱいになっていた。





 その年の元日は前日まで降り続いた雪もやみ、小春日和のいい天気になった。
 店の者達だけのこじんまりした祝言が俄かに用意されたとは思えない周到さで滞りなく行われた。
 母の形見の花嫁衣裳をきた娘は、一生のうちで一番美しい笑顔を隣に並ぶ男に向ける。
 男は眩しそうにその姿を見つめ、そっと彼女の手を取る。
 真っ白に積もった雪が、太陽の光に照らされて、キラキラと輝いていた。 


ぐは、時期はずれの上に、バカみたいに長くてごめんなさいーっ!
失礼いたしました。
もう半年以上も、このトピ動いてなかったんですね…。

いつもの投稿トピとどちらに投稿しようか迷ったのですけど、せっかくのクリスマスですし、こちらのトピ利用させていただきますね。


めりくり!と言う事でサンタ服な二人を。
リナさんがミニスカニーソで絶対領域なのは私の趣味です。←
本来なら「雪降っててこんな寒いのに、そんな格好出来るかああぁあ!!」って怒鳴られそうですが(苦笑)。
あら、1年振りなのに連続投稿な感じに。なにゆえ(苦笑)。

描き上げたのはギリギリ25日中だったのですが、投稿は間に合いませんで…orz
Happy merry X'mas!!

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