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現代物理学史 コミュの応用数学

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応用数学受講生へ


2009年度前期応用数学期末試験はノート持ち込みは不可です。

以下の演習問題の解答を授業のノートを見て理解したあとで、
各自で鉛筆を使って解答が自分で導けるようにしておけば
期末試験を受けるあなたの生活は楽になります。

中本正一朗


2009年度生物資源工学科応用数学演習

問題1:雨がほとんど降らない沖縄における降雨の確率分布はポアソン分布にな
ることを示せ。

問題2:1次元の酔歩過程を数学模型化する場合、コインをn回投げてコインの表
が r回出る確率B(n,r) を求めるベルヌーイ試行が用いられる。ベルヌーイ試行
で新しい変数

m=2r−n

を導入すると

B(n,m)= 2/(2πn)0.5 [1+m/n]^− ^(n+m)/2 [1−m/n]^− ^(n ^− ^m)/2 [1−
(m/n)2 ]^− ^0.5

と書かれることを授業で学んだ。

ここでm/nが微小量であることから高専の数学3で習った対数の概念と対数関数の
マクローリン展開公式をもちいると

B(n,m) = 2/(2πn)0.5 exp{−m2 /(2n)} =

= 2/(2πn)0.5 exp{−a2 /(4KΔt)}

と書かれることを示せ。

註:この確率B(n,m)はnが無限大に近づくとき、ゼロになる。つまり泥酔者はmに
対応するx軸上の地点x=aには絶対に到達できないことになる。

問題3: 上で求めた確率B(n,m)において指数の肩(power)にある分子の値m2 が
ほとんど変化せず一定値a2 とみなせるぐらいに微小な区間Δxが存在するなら
ば、泥酔者がx軸上の微少区間[a, a<x<a+ Δx]のいずれかに到達する確率は

B(n; a<x<a+Δx)= Δx/(4πKΔt)0.5 exp{−a2 /(4KΔt)}

と書かれることを示せ。

問題4:泥酔者がx軸上有限区間[a, b]のいづれかの地点に到達する確率が

B(n; a<x<a+b) =∫1/(4πKΔt)0.5 exp{−x2 /(4KΔt)} dx =

=∫1/(2πσ^2 )0.5 exp{−x2 /(2σ^2 )}dx

と書かれることを示せ。ただし積分の下限はa上限はbである。

ヒント:泥酔者の軌跡の分散σ^2 と泥酔車が歩行に費やした時間Δtの間にはアイ
ンシュタインの関係式σ^2 =2KΔtが去り立つことを知っているものとせよ。

コメント(5)

フーリエ解析応用問題

弦の自由振動の問題(Force-Free Vibrating String Problem )

両端が固定されている長さLの弦を考えよう。

時刻t=0でこの弦を上方に持ちあげて放したとしよう。すると弦を元の位置に戻
すような復元力が働き、弦は運動をはじめる。この弦の各部分にニュートンの運
動の第2法則を当てはめると微分方程式

(1) ∂^2 h(t,x) / ∂t2 = c2 ∂^2 h(t,x) / ∂x2

が導かれる。この時間変数tと空間変数xを独立変数とした偏微分方程式のことを
応用数学では弦の振動方程式と呼ぶ。ここで任意の時刻tにおける弦の変位をh
(t,x)と表現している。また弦の初期状態は

(2)    h(0,x)=f(x), ∂h(0,x) /∂t=g(x)

で与えられているとしよう。両端が固定されているから両端において弦の変位は

(3)     h(t,0)=h(t,L)=0

という境界条件を満足しなければならない。

まずBernoulliの真似をして変数分離法を用いて上の微分方程式を解こう。変数
分離法とは 

(4)    h(t,x)=T(t)X(x)

の形の解を探す方法である。(4)を(3)に代入すると

(5)    ∂^2 X(x) / ∂x2 ^  = λ/c2 X(x)

(6)    ∂^2 T(t) / ∂t2 =λT(t)

を得る。ここでλがなぜ定数でなければならないかを各自で考えよ。

ここで弦の両端が固定されている条件はX(0)T(t)=0, かつX(L)T(t)=0と書きかえ
られる。

しかし任意の時刻t>0においてこの2つの方程式が満足されなければならないから

(7)     X(0)=X(L)=0

を得る。なぜなら、すべての時刻tでT(t)=0ならば、h(t,x)=T(t)X(x)=0X(x)=0と
なるか弦は常に変位していない状態を表現する。これは勿論,解ではあるが、そ
んな解が存在することは当然であり、h(t,x)=0以外の解をさがすことがここで我
々に求められているのである。

さて(5)の解はλ>0の場合の解もλ=0の場合の解もまたh(t,x)=0となることを
示さなけれ

ばならないが、その論理の展開は読者にまかせよう。高専の数学3ですでに習っ
ているとおり

λ<0の場合には解が

(8)    X(x)=A・cos(i√λx/c)+B・sin(i√λx/c),

と表現される。ただし−λの平方根=√(−λ)=i√λと表現してある。

ここで境界条件(7)を適用すると

(9) 0=A, 0=Acos(i√λL/c )+Bsin(i√λL/c )

すなわち、B=0またはsin(iλ^2 L/c )=0を得る。もしB=0なら再び当たり前の階h
(t,x)=0を得る。

もしsin(i√λL/c )=0の場合はi√λL/c=nπとなるから解(8)の中の定数は

(10) λ=−(cπ/L)^2 , −(2cπ/L)^2 , −(3cπ/L)^2 ,……………., −
(ncπ/L)^2 ,

というn個の定数の存在が許される。つあmり、これらn個の定数に対応した解が
存在する。

これからはn個の定数に番号nをつけ、n個の定数に固有値という名前を付け、

(11) λn=−(ncπ/L)^2 と書くことにする。これらの固有値 λnに対応して解(8)は

(12) X(x)=sin(nπx/L), n=1,2,3,4,…………

と表現される。またこれらの固有値 λnに対応して(6)は

(13) ∂^2 Tn(t) / ∂t2 =λn^ ^。 Tn(t) =−(ncπ/L)^2 ^。 Tn(t)と書かれる。

この微分方程解は

(14) T(t)n= An・cos(ncπt/L))+Bn・sin(ncπt/L),

と書かれる。

((12) と(14)からこれらの固有値λnに対応して解(4)は

(15) h(t,x)n=[ An・cos(ncπt/L))+Bn・sin(ncπt/L),] sin(nπx/L)

とれる。

ここで各固有値nに対応する解h(t,x)nをn=1からn=∞まで足し合わせ

(16) h(t,x)=?[ An・cos(ncπt/L))+Bn・sin(ncπt/L)] sin(nπx/L)

を作るとh(t,x)もまた解である。

ここで我々は、初期条件h(0,x)=f(x)を(16)に適用すると

(17) f(x)= ?An・sin(nπx/L)

を得る。(17)は弦の初期変位を表す関数f(x)を無限フーリエ級数で表現した形
になっている。

(17)にフーリエ逆変換を適用すると

(18) An=2/L ∫f(x) sin(nπx/L)dx , n=1,2,3,4,……………..

を得る。ここで積分の下限は0で、上限はLである。

Bnを求めるためには(16)を時間で微分した

∂h(t,x)/∂t=?[−(ncπ/L)An・sin(ncπt/L)+ (ncπ/L)Bn・cos(ncπt/L),]
sin(nπx/L

に初期条件∂h(0,x) / ∂x=g(x)を適用すると(17) (18)と同様にして

(19)Bn=2/(ncπ)∫g(x) sin(nπx/L)dx , n=1,2,3,4,………..

を得る。(16)(18)(19)より自由振動する弦の解は

(19 ) h(t,x)=?[ An・cos(ncπt/L))+Bn・sin(ncπt/L),] sin(nπx/L

(20) An=2/L ∫f(x) sin(nπx/L)dx , n=1,2,3,4,……………..

(21) Bn=2/(ncπ)∫g(x) sin(nπx/L)dx , n=1,2,3,4,………..

で与えられる。この解をBernuoilliの解と名付けよう。

2009年度生物資源工学科応用数学演習
問題1:雨がほとんど降らない沖縄における降雨の確率分布はポアソン分布になる。これを証明するためにはまれにしか起こらないことを表す2項分布の概念を応用し、数学的帰納法で証明しなければならないが、数学的帰納法までたどり着く手前までやってみよ。
雨が降るか降らないかという2つの選択肢しか与えられていない問題、つまり敵か味方か?YesかNoか?を答えなければならないような2者択一の問題は数学ではBernoulli試行とよばれこのようなすべての事例(evernts)は2項分布
(1) B(n,r)=nCr・pr ・(1−p)n-rにより表現される。ここで雨が降る確率をpとしてある。
さて、雨がほとんど降らないということは数学式では
(2)p<<1と表現する。ここで雨がほとんど降らないという条件(2)を用いて2項分布(1)を書き換えることによりあなたが得た数学式が、沖縄における降雨の確率分布を表現するのである。では(2)を使って(1)を書き換えよう。まずr=0としてみよう。
B(n,0)=nC0・p0 ・(1−p)n-0=(1−p)n
条件(2)を使いたいが、観測回数nを無限におおきくしてもpが小さいことを表すためにnp=mなる有限値mを導入するとn→∞のとき
B(n,0)=(1−m/n)n →exp [-m]
と書かれることは授業ではB(n,0)の対数をマクローリン展開することにより証明したことを思い出そう。つまりn→∞とすると
log B(n,0)=log(1−m/n)n = n log(1−m/n)=
=n[(−m/n)−(−m/n)2/2+(−m/n)3/3−(−m/n)4/4+・・・+(−1)n-1 (m/n)n +・・・]
=(−m)−n(−m/n)2/2+n(−m/n)3/3−n(−m/n)4/4+・・・+n(−1)n-1 (m/n)n +・・・] →(−m)
に漸近するから、これは指数関数を使うとB(n,0)→exp [-m]
と表現されるのである。次にn=1のときは
B(n,1)=nC1・p1・(1−p)n-1 =n!/[1! (n-1)!] p・(1−p)n-1 =n p・(1−p)n-1 =
= np・(1−p)n-1・(1−p) /(1−p) = [np/(1-p)]・(1−p)n =
= [np/(1-p)]・B(n,0)=[m/(1−m/n)]・B(n,0)
とかかれる。ここでn→∞とするとB(n,1) → m・B(n,0)=m・exp [-m]を得る。
r=2とすると
B(n,2)=nC2・p2・(1−p)n-2 =n!/[2! (n-2)!] p2・(1−p)n-2 =
= [n(n-1)/2] p2・(1−p)n-2 /[ (1−p)2 /(1−p)2]=
= [n(n-1)/2] p2・(1−p)n /(1−p)2=
= [n(n-1)/2](m/n)2・B(n,0)/(1−m/n)2
ここでn→∞とするとB(n,2) →m2/2!・B(n,0)= m2/2!・exp [-m]
を得る。すると一般の場合に対してB(n,r) →m2/r!・B(n,0)= m2/r!・exp [-m]となることが予想される。厳密な証明が数学的帰納法を用いて行うが、それは読者にまかせよう。

問題2:1次元の酔歩過程を数学模型化する場合、コインをn回投げてコインの表が r回出る確率B(n,r) を求めるベルヌーイ試行が用いられる。ベルヌーイ試行で新しい変数 m=2r−nを導入すると
B(n,m)= 2/(2πn)0.5 [1+m/n]−(n+m)/2 [1−m/n]−(n−m)/2 [1−(m/n)2]−0.5
と書かれることを授業で学んだ。ここでm/nが微小量であることから高専の数学3で習った対数の概念と対数関数のマクローリン展開公式をもちいると
B(n,m)= 2/(2πn)0.5 [1+m/n]−(n+m+1)/2 [1−m/n]−(n−m+1)/2 =
= 2/(2πn)0.5・[1+m/n]−n(1+m/n)/2・[1−m/n]−n(1−m/n)/2・[1−(m/n)2](−1/2)
logB(n,m)=log2/(2πn)0.5−(n+m)/2・log[1+m/n]−(n−m)/2・log[1−m/n]
−log[1−(m/n)2](−1/2)
を得る。ここでマクローリン展開を行い、(n/m)2は(m/n)に比べて小さいから
logB(n,m)=log2/(2πn)0.5−n(1+m/n)/2・[m/n]−n(1−m/n)/2・[−m/n]=
= log2/(2πn)0.5−n(1+m/n)/2・[m/n]−n(1−m/n)/2・[−m/n]=
= log2/(2πn)0.5−m(1+m/n)/2+m(1−m/n)/2=
= log2/(2πn)0.5−m(m/n)/2+m(−m/n)/2=
= log2/(2πn)0.5−(m2/n)
とかかれる。すなわちlog B(n,r)−log2/(2πn)0.5=−(m2/n)
またはlog B(n,r)/[2/(2πn)0.5]=−(m2/n)
となる。これを指数関数で表現すると
B(n,r)= [2/(2πn)0.5] exp(−m2/n)
となる。ここでm=a/(2πKΔt )0.5 ,とn=Δt/τとしたのだから上式は
B(n,r)= [2/(2πn)0.5] exp{−a2/(4KΔt)}
とかかれる。これはn→∞とするとB(n,r)→0に収束する、つまり泥酔者が無限回の試行を行ったとき正確にrに対応する地点x=aに到着する確率はゼロであることを示している。
ここでexp{−a2/(4KΔt)}はガウス関数と呼ばれていることを覚えておこう。
問題3: 上で求めた確率B(n,m)において指数の肩(power)にある分子の値m2がほとんど変化せず一定値a2とみなせるぐらいに微小な区間Δxが存在するならば、泥酔者がx軸上の微少区間[a, a<x<a+ Δx]のいずれかに到達する確率は
B(n; a<x<a+Δx)= Δx/(4πKΔt)0.5 exp{−a2/(4KΔt)}
と書かれることを示せ。
問題4:泥酔者がx軸上有限区間[a, b]のいづれかの地点に到達する確率が
B(n; a<x<a+b) =∫1/(4πKΔt)0.5 exp{−x2/(4KΔt)} dx =
=∫1/(2πσ2)0.5 exp{−x2/(2σ2)}dx
と書かれることを示せ。ただし積分の下限はa上限はbである。
ヒント:泥酔者の軌跡の分散σ2と泥酔車が歩行に費やした時間Δtの間にはアインシュタインの関係式σ2=2KΔtが去り立つことを知っているものとせよ。
附録

問題1に関する注釈:B(n,r)を数学的帰納法で証明できると書いたが、r=2の時の証明と同様にしても証明できる。

問題2に関する注釈:授業で泥酔者の到着地点の座標X=aを2Kτの平方根のm倍としたことに注意しよう。
訂正

ポアソン分布では
一般の場合に対してB(n,r) →m^r/r!・B(n,0)= m^r/r!・exp [-m]となることが予想される


泥酔者の問題では
ここでm=a/(2πKτ )0.5

です。

τは泥酔者がコインを投げる時間間隔で、授業では本質的時間(intrinsic time scale)と説明した微小スケールの時間間隔です。

これに対してわれわれが観測する観測時間間隔を?tで表現しています。?tはわれわれの意志で自由に調整(操作)することができる時間間隔です。

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