しかし今回のN氏や査読者は高校程度の基礎数学さえ無視して、まるで異なる2種類(人為起源と自然起源の)異なる水源から引いてきた水道の蛇口から注がれる水桶(底に小さい穴があいた水桶)に水をためる過程と全くおなじように考えていると私はおもいます。一つの蛇口は数年ごとに流水量が変化し、もう一つの蛇口からは過去100年間に人為的に流入量を増加させているというのが彼らが思いついた過去100年間の大気温度の観測時系列 a*t + sin ( b*t - c ) ーーー(1) の模型なのです。ここで彼らは t は産業革命の時代から現在までの時間だとしています。
ここでN氏だけでなく、ほとんどの気象学者や海洋学者がa b c も定数だと自分勝手に思いこんで、自分を騙しているのです。河宮未知生氏が気象学会誌「天気」で前者を人為起源の二酸化炭素による温度上昇とよび、後者を自然の変動とよび、前者と後者を全く起源のことなるものとして、過去100年間の気温観測データに上の式(1)を当てはめているのです。彼は何をしたのか?