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あっちゃんの小説コミュのたったひとつ

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「僕はね、星が来るって書いて星来(セイラ)っていうの。」
「素敵な名前だね。
 僕はチロマって呼ばれているよ。」
「ちっちゃくてふわふわのチロマ。
 かわいいね。」
「セイラくんは、どこかのお星様から来たの?」
「そうだよ。
 宇宙船で、お空を自由に飛べるんだから。」
「いいなぁ。
 僕も、お空を飛んでみたいな。」
「そしたらさ、お友達になろう。
 助手席に乗せてあげるよ。」
「うん、お友達になろう。」
「うれしいな。
 ふわふわのチロマとお友達。」
「僕もうれしいよ。」
「ねぇ、チロマ。
 僕たち、ずっとずっとお友達。」

小さな小鳥たちの楽しげなさえずりで、セイラはゆっくりと眠りから目覚めたよ。
冬の昼下がりのやわらかな光を浴びて、夢見心地な寝ぼけ眼をこすった。
温かいシーツに包まれながら、まだかすんだ瞳で窓の外を見つめる。
そこには透き通る大好きな青い空が広がっている。
地面のほうに目を向けると、アスファルトにできた氷のはった水たまり。
その上を、大きなランドセルを背負った子どもたちがジャンプして遊んでる。
まるで大人たちが作ったルールなんて、簡単にピョイって飛び越えていくよって言ってるみたいに。
重い難病を抱えたまだ幼い少年は、一人白いベッドの上でそんな風景を眺めていた。
「セイラくん。」
ドアをノックして、いつものやさしい看護師さんが入ってきた。
窓の外を眺めていたセイラは、看護師さんのほうをふり向いて微笑む。
「点滴をはずして、プレイルームに行こうね。」
若くて小柄な看護師さんは、そう言いながら温和な目でセイラを見つめた。
あどけなさでいっぱいの小さな顔には、たくさんの水分で潤んだ純真な瞳。
「痛かったら言ってね。」
そう言って看護師さんは、セイラの白くて細い腕に触れる。
伝わる温かさと鼓動は、何よりも生きている証なんだ。
「痛くないもん。」
セイラは少し強がってみせて、視線をまた窓の外に向けた。
「チロマだって注射の時、痛いって言わないもん。」
看護師さんはそれを聞いて微笑ましい気持ちになった。
セイラの入院している病院には、月に二回、飼い主さんが犬たちを連れてきてくれる日がある。
チロマはその中の一匹で、真っ白でふわふわの毛を持つ小さなトイ・プードル。
セイラとチロマは惹かれあうように、出逢った時から大の仲良しで大切な友達。
看護師さんはそのことをよく知ってる。
「はい、終わったよ。」
明るい声で看護師さんがそう言うと、セイラは何もなかったように小さくうなづいた。
気がつけば、いつもセイラは空を眺めている。
ベッドの横にある机の上には、スケッチブックといろんな色の色鉛筆。
セイラが夢中になって描いた、たくさんの空たち。
本当は普通の子どもみたいに、広い空の中で自由に遊びまわりたいんだろうな。
そう思うと看護師さんの胸はしめつけられる。
でもセイラはニコッと笑って元気な顔でこう言うんだ。
「お空にはね、たくさんのものがあるんだよ。」
頬を赤くした無邪気で純粋な笑顔をもって。
「太陽さんとかふかふかの雲さんとか三日月さんとか虹さんとか。」
本当に心からうれしそうに、そう言ってみせる。
看護師さんはその姿を見て、一つひとつの言葉に元気をわけてもらうようにうなづく。
そしてセイラは、そっと看護師さんに小さな声で耳打ちをした。
「あとね、流れ星さんも見たんだよ。」
セイラは胸いっぱいのよろこびを押し隠すような顔をしてつぶやく。
「でも、このことはみんなには内緒だよ。」
あどけなく微笑む瞳には、失くしちゃいけない大切なものがある気がした。
そうしてセイラはすっとその小さな手を差し出す。
看護師さんはやさしくその手をとり、セイラの部屋を後にする。
プレイルームまでの道を、セイラは看護師さんと手をつないでスキップするように歩く。
ふと思い出したように看護師さんは足を止めた。
「そう言えばセイラくん、ぐっすりとお昼寝してたね。」
チロマとはじめて出逢った時の夢だ。
セイラは看護師さんを見上げた。
「かわいい寝顔だったよ。」
そう言うとセイラはなぜか恥ずかしくなって、そっぽを向いた。
そして、そんなセイラを見て看護師さんは、クスッと笑うんだ。
プレイルームに着くと、もう数人の子どもたちが色んなおもちゃで遊んでいた。
みんなこの病院で出逢った友達。
「セイラ、一緒に遊ぼう。」
セイラは笑顔になって、プレイルームの中に入って無邪気に遊ぶ。
みんな重たい病気と闘っているのに、この時間だけはそんなこと忘れさせてくれる。
セイラはいつもの飛行機のおもちゃを取り出して、空を自由に飛びまわるようにして遊んだ。
「チロマを隣に乗せて、飛んでいます。」
そんなひとり言を言いながら、時を忘れてセイラはめいっぱいプレイルームの中を駆け回った。
夕刻になると、みんなはそれぞれの部屋に帰っていく。
セイラは、また看護師さんと手をつないでセイラの部屋へと歩いていく。
「明日は、チロマが遊びに来る日だね。」
看護師さんは、笑顔でセイラにそう言った。
セイラはうれしそうに大きくうなづく。
子どもたちは、明日って日が大好きなんだ。
セイラの部屋に戻ると、セイラのママが面会に来ていた。
セイラはママの姿を見ると、一目散に駆け寄って笑顔で抱きつく。
どんなにやさしい看護師さんも、本物のママには敵わない。
看護師さんは、セイラのママに会釈して、ドアをゆっくりと閉めた。
真っ白い病室がオレンジ色に染まる中で、セイラはおやつを食べながらママと話す。
「お空って、いろんな色を持っているんだよ。」
セイラのママは、やさしく微笑んで答える。
「見て。
 チロマみたいな雲さんだよ。」
真っ白でふかふかの雲が夕日に染められ漂っている。
親子二人でゆっくりと沈む夕焼けの空を見つめながら、たくさんの話をした。
夜空に星たちが輝こうとした時、セイラの部屋のドアがノックされた。
深い面持ちのセイラの担当医が、セイラのママを呼びにきたんだ。
セイラは少しの間、一人ぼっちで夜空を見つめた。
そして、流れ星をずっと待っていた。
セイラのママは、担当医に連れられて診察室に入った。
レントゲンを見ながら先生は重たい口を開いた。
手術をしても、もう完全に治ることがないことを。
セイラのママは涙が止まらずに、でもセイラと同じ、明日を信じて手術をお願いした。
セイラのママは、セイラの部屋の前で涙が止まるまで泣いた。
セイラは、ママの存在に気づいてドアを開けた。
「ママ…。
 泣いてるの?」
セイラのママは、ハンカチを瞳にあてて首をふった。
「一緒に流れ星さん見よう。」
セイラはやさしい声でそう言って、ママのそでを強く握った。
「僕は、どこかのお星様からやって来たんだよね。」
過酷な宿命を持たせてしまったことに、セイラのママは心の中でずっと謝り続けた。
「それだったら、僕は病気になんか負けないよ。」
セイラの水分の多い真っ直ぐな瞳。
冬の夜空に、たくさんの星が輝いている。
この世界で何よりも一番強いもの。
「僕、がんばるから。
 ママ、泣かないで…。」
セイラのママは、涙をこらえて強くうなづいた。
窓の外で三日月がおぼろげに光っている。
そして明日っていう日がやってきた。
チロマっていう大切な友達を連れて。
プレイルームには笑顔の子どもたちといろんな犬種の犬たちとその飼い主さんが集まった。
チロマのお母さんは、真っ白でふわふわのチロマを抱いて、セイラの隣に座った。
「こんにちは。」
チロマのお母さんはセイラに挨拶をする。
「こんにちは。」
セイラは少し照れながら返事をした。
そして小さな綿あめみたいなチロマを抱っこしたんだ。
「チロマ、あたたかい。」
そう言って微笑みながら、少し瞳を閉じる。
チロマは人間の言葉は話せないけど、セイラとなら心の中で話すことができるんだ。
チロマお母さんは、全てわかってくれてるみたいに、セイラとチロマを二人ぼっちにさせた。
セイラとチロマはプレイルームの窓から、青く広がる空をずっと見つめていた。
時々セイラは笑ったり、チロマがセイラの頬をなめたりする。
看護師さんとチロマのお母さんはその姿を見て、目を合わせて不思議そうに微笑む。
きっと、この世界でみつけた宝物の話をしているのかも知れない。
一緒に宇宙旅行をしているのかも知れない。
楽しい時間って、本当にあっという間に過ぎてしまう。
「手術、僕がんばるからね。」
セイラは強くやさしくチロマを抱きしめた。
そして一週間が経って、セイラの手術の日がやってきた。
セイラのもとにパパとママが駆けつけた。
不安そうに見つめるパパとママを見つめて、セイラは笑顔で動くベッドに寝転がった。
「大丈夫だから。」
そう言って、明るい顔で手術室に入っていった。
手術は深夜遅くまで続いた。
そして手術は無事成功し、全身麻酔で眠ったセイラが手術室から出てきた。
セイラのパパとママ、そして勤務が終わった看護師さんも一緒に、成功の報告を受けて胸を安堵させた。
その日の夜はセイラが目覚めるまで、セイラの部屋で看護師さんも残って、イスに腰掛けて待つことになった。
セイラがそっと全身麻酔の眠りから覚めた時、三人はお月様に照らされて、疲れ果てたまま眠っていた。
セイラはそんな三人の姿を見て、おかしくなってバレないようにシーツをかぶってクスクス笑った。
手術は成功したよ。
セイラがあんなにがんばったから。
でも現実はどこまでも過酷だった。
担当医が言ったように、完全に治ることはなかった。
手術を終えてから、日に日に目に見えるように、セイラの体調は悪くなっていった。
ベッドから起き上がることもできなくなって、プレイルームにセイラが来なくなった。

「僕はね、星が来るって書いて星来(セイラ)ていうの。」
「お友達になろう。」
「うれしいな。」

明日っていう日は、みんなに平等にやってくる。
今日はセイラがいつも楽しみにしていた、プレイルームにチロマたちが来てくれる日だった。
でも、そこにはセイラの姿はなかった。
セイラの部屋をノックして、暗い面持ちで看護師さんが入ってきた。
一人きりの部屋の中で、セイラは一生懸命、夢中になって寝そべった姿で今の空を描いていた。
「セイラくん…。」
その声で、セイラはやっと看護師さんに気づいた。
セイラはいつだって明るく元気な顔をする。
看護師さんはプレイルームに来れなくなったセイラを想って、寝ずに作ったチロマのぬいぐるみ作った。
それを背中に抱いて、セイラにプレゼントしに来たんだ。
セイラは看護師さんを見つめると、思いだしたように、ニコッと笑って言った。
「手術の日、眠ってる看護師さん。
 かわいい寝顔だったよ。」
そのあどけない笑顔を見て、看護師さんは思わず涙をこぼしそうになった。
「あっ。
 チロマ!!」
セイラは突然、とびきりの笑顔になって大きな声をだした。
看護師さんの後ろに、チロマを抱っこしたチロマのお母さん。
セイラのママが、今日だけはどうしてもと言って、担当医にチロマと会うことを特別にお願いしたんだ。
「チロマが会いに来てくれた。」
セイラはうれしくて、体に力を入れて起き上がろうとした。
「そのままでいいのよ。」
チロマのお母さんは、やさしいまなざしでセイラに言った。
そしてゆっくりとセイラの部屋に入っていき、セイラの隣にチロマを寝かせた。
セイラの小さくて白い手が、チロマのふわふわの毛をなでる。
チロマもセイラに身をゆだねた。
看護師さんとチロマのお母さんは目を合わせて、二人ぼっちにするために、そっと部屋を出た。
「ねぇ、チロマ。
 誰にも言わないでね。」
「なに?」
チロマはやさしく返事をする。
「なんかね。
みんな僕のことを大切にしてくれるの。」
「うん。」
セイラはチロマと心で話してる。
「チロマ…。」
セイラは、はじめて涙をこぼしたんだ。
チロマの前だけで。
「ずっとずっと友達だよ。」
チロマは本当にやさしい声で伝える。
そしてセイラの頬をつたう涙をペロペロとなめた。
「泣いたってコト、誰にも言わないでね。」
「うん、言わないよ。」
「チロマはいつもあたたかいね。」
チロマはうれしそうに微笑む。
「涙はね、空にのぼって雲になるの。」
そう言うチロマの言葉にセイラはうなづく。
「温度はね、風になるの。」
「僕、大きくなったら飛行機のパイロットになって、お空を自由に飛びたい。」
セイラの確かな瞳。
チロマは言う。
「夢って叶うからあるんだよ。」
「チロマ。
 チロマって本当にあたたかいね…。
 ずっとこうしていたい。」
「うん。
 僕はずっとそばにいるよ。」
涙を拭かなきゃ。
チロマが帰る時間…。
二人はどれだけ話しただろう。
一瞬かも知れないし、永遠かも知れない。
でも時間なんて関係ないよ。
セイラとチロマは、いつかの飛行機雲みたいに真っ直ぐ見つめ合った。
またねって、約束をかわして。

セイラは入院してからは、ずっと外に出れないでいた。
大好きな空がすぐそばにあるのに、触れることができなかったんだ。
ママとの面会が終わろうとしていたある日。
担当医の先生はセイラのママを呼んだ。
先生は、広がる空を純真に見つめるセイラの姿をいつも見ていたんだ。
外に出てもいいって…。
先生は真剣な目でママにそう告げた。

もう立つことも体を動かすこともできないセイラを、セイラのママは懸命に抱っこして、病院の屋上に出た。
冷たい冬の空気。
それに触れて、セイラは微笑んだ。
そして大好きな空の中で大きく深く深呼吸した。
ママの髪の毛に舞い降りたひとひらの雪。
「あっ。」
セイラは声を出した。
まるで神様からのプレゼントみたい。
瞳を潤すセイラの真っ直ぐな心と、そんなセイラを懸命に抱きしめるセイラのママ。
そんな二人の上に、大好きなお空から雪たちがふわりふわりと舞い降りてきた。
すべてを反射するセイラの瞳。
セイラは不思議そうに夜空を見上げた。
「見て。
 チロマみたいな雪だよ。
 真っ白くてふわふわ。」
セイラはあふれる想いを一生懸命言葉にする。
ママにはそれが痛いほど伝わるんだ。
セイラは、手のひらに舞い降りた雪を見つめる。
「なんか、宝石みたい…。」
鼻を赤くして。
「ママ。
 雪って本当に綺麗だね。」
でも、雪がどんどん水になっていくよ。
セイラの命も…。
セイラのママは必死に涙をこらえる。
だけど、セイラは笑ったんだ。
雪が水になっていく姿をやさしくつぶらな瞳で見つめて。
「なんか、早くチロマに会いたくなっちゃった。」
純粋で何の汚れもない真っ直ぐな心。
それが何よりも強いものなんだって。
セイラのママの瞳から大粒の涙があふれ出す。
セイラはママをやさしく見つめる。
「知ってるよ。
 涙は空にのぼって雲さんになるんだ。」
そしてニコッと微笑む。
「そしたら雲のチロマ、もっとふわふわになっちゃうね。」
セイラのママは、舞い散る雪の夜空の中で、ただ強く強く抱き締めたんだ。
「パパ。」
白い息を切らして、必死な顔でパパも駆けつけてくれた。
「セイラ、パパも来てくれたよ。」
セイラのママは、あふれる涙で、大切な子どもをずっと抱き続けた。
「セイラ…。」
返事をして。
あどけない顔で笑って。

またチロマに会うことを楽しみにして、セイラは静かに息をひきとった。

セイラのお別れ会。
みんなが涙をこぼした。
セイラの隣に大好きだった飛行機のおもちゃをそえて。
セイラが病院を出ようとしたその時。
「セイラくん。」
チロマを抱いて涙を浮かべたチロマのお母さんがかけつけてくれた。
チロマが来てくれたんだ。
チロマのお母さんは、瞳を閉じたセイラに駆け寄る。
「チロマ…?」
「そうだよ。」
「やっぱり会いにきてくれたんだ。」
「うん。」
セイラのママもチロマのお母さんも看護師さんも、セイラとチロマが話しているのをわかっている。
「セイラ、ごめんね、ごめんね。」
セイラのママは、そんな二人を見て涙をこぼす。
「ママ、悲しまないで。
 チロマ、そう伝えて。」
「うん。」
「僕は、ワァって言ってみんなを驚かすんだ。」
チロマは本当にやさしい目でセイラを見つめる。
ベッドを持った大きな男の看護師さんが言った。
「では…。」
セイラのママは、とっさに叫ぶように言った。
「待って下さい!
 まだセイラとチロマが話しているんです。」
「ねぇ、チロマ。
 僕はまだまだがんばれるよ。」
チロマはいつもみたいにセイラをなめる。
「もう、いっぱいがんばったんだよ。」
あたたかい温度でそう伝えた。
セイラはチロマを見つめる。
「ずっとずっと友達。」
「そうだよ。
 約束する。」
セイラは微笑んだ。
「今度は、風になった僕の温度で、みんなに素敵な花の香りを届けるね。」
「うん。」
チロマはやさしくうなづく。
「待っててね。」
「ずっと待ってる。」
そしてセイラは、ゆっくりと瞳を閉じたんだ。

セイラが生きた証。
セイラのママは、セイラの描いた空の絵を一枚一枚めくった。
全部の空の絵。
みんな楽しそうに笑っているんだ。
セイラの愛したもの。
太陽も雲も虹も月も星も。
みんなみんな笑ってる。
これがセイラの見つめた本当の世界なんだって。
つらいことも苦しいこともいっぱいあったのに。
何一つ不平を言わずに。
こんなにも幸せがいっぱいあるよって。
無邪気に笑ってた。
セイラには見えていたんだ。
感じていたんだ。
この世界の本当の美しさ。
かけがえのない大切なもの。
セイラのママは涙をぬぐって、スケッチブックを胸に抱いた。
いつか。
いつの日か。
セイラみたいに無邪気に笑えるように。

チロマの朝の散歩。
寒い冬の中で、チロマは足を止めた。
こんなに冷たい風の中で、やさしい花の香りを帯びたあたたかい風。
チロマは青い空を見上げたよ。
セイラはずっとずっとそばにいる。
チロマは笑顔になって、その風を夢中になって追いかけて遊んだ。
セイラは純真な心ひとつで夢を叶えたんだ。

大人たちが作ったルールなんて。
現実の過酷さなんて。
子どもたちは簡単にピョイって飛び越えていくんだから。

ほら。
セイラの愛した空が笑ってる。







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