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リリック・テノールコミュのクラウスに師事した新人(?)テノール

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皆様

1月8日に神奈川県民ホールで、ベルガモ・ドニゼッティ劇場の「ルチーア」を観ました。

エドガルドを歌ったアントーニオ・ガンディアというスペイン・バレンスィア出身のテノーレ・リリコが大いに気に入った。声の強さこそそれほどでもないが、マスケラにしっかりと音が集まっている為に声が引き締まっている。それ故に、細目ではあるがスピント性も加味された芯のあるリリコの声が3階席にまでも飛んできて、何とも心地よかった。
当初予定されていたファビオ・サルトーリ(聴いたことがないので比較は出来ない)が病気の為にその代役で来日したテノールだそうだが、私個人に取ってはこのテノールで大満足だった。
と言うのも、そもそも私の描くエドガルド役のイメージは、あのロメーオにも通ずる「薄幸な青年像」というものなので、それに適した声質としては、「若々しい美声」に加えて悲劇性を感じさせる「翳り」も含まれていて欲しいと常々思っている。それに照らしたとき、今回聴いたガンディアの声には「悲痛な響き」が程よくこもった凛々しさがあって、この役に最適だと感じた。後でパンフレットを読んで大いに納得したことだが、何とガンディアはマドリッドのレイナ・ソフィア音楽院で、かのアルフレード・クラウスに師事していたそうである。むべなるかな。
以下の引例は少々不穏当かも知れないが、この役をパヴァロッティが歌うと、彼のネモリーノには最適な開放的かつ楽天的な美声が、皮肉なことに悲劇性の表出という点においてはマイナスに働いて、エドガルドの悲痛さが軽くなってしまう不満が残るのである。

Nobby。

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