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正月早々京都に行って来ました。

二年前あるお方がある儀式でお召しになる衣装を染めているとフェイスブックなどにに書いてきましたが、その衣装をいよいよお召し頂ける事になり、お招き頂いて行って来ました。

【華道家元池坊新年初生け式】
その儀式に私が小石丸の布を古代茜染で染めた衣装を、池坊次期家元 池坊専好様が華道衣としてお召しになられたのです。

染め上げてから桐の箱の中で二年寝かせて、今回お仕立てをしてお召しになられたのです。

私は今までに信州中野に伝承されている無形文化財の三番叟の衣装復元や、お坊様の緋の衣、芭蕉布をウコンで染めた袈裟、また染ではないですが、やはり信州中野の地域に伝承されている無形文化財の舞の時に使う天岩戸の絵の復元など、後世に残る仕事を何回もさせて頂いて来ましたが、今回させて頂いた仕事も私の染色家としての誇り、勲章になる仕事でした。

私の仕事は何百年何千年をかけて先人が極めて来た技の伝承の仕事ですので、染めたものが今回の池坊お家元様やお寺様など、伝統を守り継承されているところに収まると、私の染めたものも後世に残して頂けるんです。
ですからその仕事をさせて頂く私らはそれだけの仕事をしなくてはいけないという事なんですね。

今回京都に行き、池坊次期家元 池坊専好様とお会いして懇談する事が出来ましたが、その時に私の仕事に対する思いをお話させて頂きましたが、伝統的な世界にいらっしゃるお方は私の話すことを全てご理解いただけました。

余談で失礼ですが、とても素敵なお方で、私も純子もすっかりファンになってしまいました。

秋田に居たまだ若い頃にある皇族様が私の仕事場を見学に来て頂いた事が有りましたが、やはり伝統的な世界にいらっしゃる皇族の方は工芸には詳しくて、同じように私の染色持論を話しても全て理解していただけました。

また数年前、皇太子殿下ご家族がお休みになる宿の依頼で、ホテルのロビーとお休みになるお部屋に私の作品を展示したことが有りましたが、その時にもロビーに展示した茜染更紗の着物を見た雅子妃殿下が思わず【わ〜】とお声を上がられたそうです。
ホテルの支配人が(皇族の方は一般大衆の前では絶対私的な声は出してはいけないことになっているのですが、こんなことは初めてで驚きましたよ)と後で話してくれた事もありました。
伝統的な本物がどんどん失われて行き、秒を争うようなこの時代に、私はまったく時代錯誤の仕事をして来ていますが、今回のような仕事をさせて頂き、それがもしかしたら後世の世に自分が染めたもの一点でも、今の世の中にあるような博物館に残っていたらというロマンを追い求めて、夢を見て、45年ひたすら一筋に古代染色と言う報われない仕事をしてきています。

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