舞台では、1990年に映画化もされた『ア・フュー・グッドメン』でトニー賞を獲得していますが、トムは、『アマデウス』の1年後に出演したラリー・クレイマーの演劇『The Normal Heart』が印象的だと語っています。この作品は、80年代を舞台にHIV・エイズ患者の苦しみを描いたもの。トムは、「『アマデウス』でボクに興味を持ったティーンの女性ファンや、舞台ファン、ゲイたち。タイプの異なるグループが、同じ空間に集い、同じものを見て、強烈な経験を受ける。すごくクールなことだって思ったね」とコメントしています。
実は、トムは同性愛者。知らない人も多いですが、別に隠してきたわけではありません。「『アマデウス』が大ヒットして、自分の私生活をオープンにする時がやってきたと思ったんだ。大々的にカミングアウトしたかったから。パーフェクトなタイミングはいつかなって、見計らっていた」と述べており、「オスカー授賞式には、当時交際していたパートナーと出席したんだ。でも、注目されるカミングアウト計画はポシャってしまって」と爆笑。「『The Normal Heart』でも、ラリーが発表会で"この役をゲイの役者に演じてもらうことは、とても意味がある"と発言したけど、記者たちは変に遠慮しちゃって、この時も取り上げてもらえなくて」と苦笑いしていますが、次第に「トムはゲイ」だと周囲に認知されたことに心地よさを感じていると明かしていました。