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SFデータボックスコミュのスパイキャッチャーJ3へのレクイエム

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俳優、川津祐介さんが先の2月26日、亡くなられた。享年、86歳。
人それぞれだろうけど、ぼくにとって川津祐介さんといえば、「スパイキャッ
チャーJ3」なのだ。
 人知れず平和のために闘う秘密組織「チューリップ」の日本支部のトップエ
ージェント、J3役に川津祐介。その上司、支部長J1に丹波哲郎、補佐役で
あるJ2に江原真二郎という配役であった。
 手元にある都筑道夫さんの「暗殺教程」(集英社文庫 1981第6刷)の
筆者ご自身の解説によると、「J3」はジェイムズ・ボンドを意識してつくら
れたTV番組とのことで、そうなるとかのボンド・カーに対抗すべく、主人公
の愛車が空飛ぶスポーツカーとなったのは必然だったかもしれない。
「J3」の制作にかかわることとなった都筑道夫さんだが、当初主人公の愛車
としてエアクッションつきの水陸両用車を考えていたとのこと。が、結局子ど
もの視聴者を意識してかどうか、かのコルベット・スティングレイは天高く舞
い上がることになってしまった・・・。
そう、あのエアカー!当時のぼくにとって、あのクルマは主人公「J3」壇俊
介の愛車である以上に、無二の相棒みたいな存在であった気がする。
 悪人たちをやっつけてまわる無敵のコンビに、ある時危機が迫る回があっ
た。主人公の必勝パターンをくずすべく、悪人側がエアカーの装置を故障させ
てしまったのだ。
「どうした、やれたんだろうな?」
「はい、ヤツのクルマのエア装置をいじっておきました!」
悪人のボスの問いに、ドヤ顔で自慢げに答える子分。
 主人公が駆るスティングレイが橋にさしかかった時、前方より敵が運転する
大型車(ダンプカーか何かだったと思う。でないと絵にならないからネ)が特
攻してくる。むろん、空中へ逃れようとする主人公であるが、悪人たちの工作
により作動しない。が、流石は諦めを知らない主人公の壇俊介、かろうじて浮
揚させることに成功する。なんと橋の欄干に片側のタイヤをのせるという離れ
業でもって窮地を脱するのである!
 わるだくみがポシャったシーンに喜んだぼくだった。が、当時、無邪気で善
良な子どもだったぼくは、こんな風にも思っていた。
「爆弾しかけとけば、良かったのに・・・」
無邪気で善良な子どもがそんな悪辣なことを考えつくかどうかはおいといて、
J3、壇俊介が彼の相棒たるエアカー共々、当時のぼくにとってヒーローだっ
たことは間違いはない。
ウルトラマン。スーパーマン。遊星仮面。はたまた、
「タイムトンネル」のダグ・フィリップス、トニー・ニューマン
「インベーダー」のディヴィッド・ヴィンセント
「電撃スパイ作戦」クレイグ・スターリング、シャロン・マクレディ、リチャ
ード・バレット・・・。
J3、壇俊介は彼らと同等のヒーローであった。そんな時期が存在したことは
確かである。
   
  川津祐介さまのご冥福をお祈りいたします。

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