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現代史家・秦 郁彦コミュの南京事件論争史

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秦先生が執筆した『南京事件』(中公新書)の増補版が昨年出版され、その中に「南京事件論争史」と題された章が追加されており、これが面白く、是非お読み頂きたい。南京事件の概要を知るにも最適のものでありますので、南京事件の勉強を始められる方も、最初にお読み頂ければよろしいかと思います。昔は、わたくしも南京事件の勉強でもしようかと思いましたが、完全に挫折しております。

写真は例の『南京戦史』(偕行社)、板倉由明『本当はこうだった南京事件』(日本図書刊行会)、秦郁彦『南京事件』(中公新書)。

コメント(2)

>なーるさん

秦先生の『南京事件』(中公新書)は衝撃的でした。出版当時(80年代)は左翼史観の残滓が強く、南京事件は「南京大虐殺」として約30万人の<民間人>が虐殺されたとの一般的イメージが世間に流布されていたように記憶しております。

上記著書は、南京で何が起こったかを実証主義的視点から綿密に分析した労作であり、学生当時、左翼学生との歴史議論にフラストレーションを感じていた私にとって力強い援軍を得たように感じた次第です。

財団法人偕行社での『南京戦史』連載も、今となっては南京論争にとって決定的な出来事だったと思います。連載当時は中学3年生でしたので、当然、私はリアルタイムで読んではおりません(当時は本多勝一の一連の著作を批判的に乱読しておりました)。
後年、偕行社『南京戦史』(証言による南京戦史)を読んで感銘を受けたのは、南京での不法殺害の「事実」に対し、加登川幸太郎先生を始めとする偕行社関係者が目を逸らさなかったことでしょうか。その知的誠実さに対して、私は今でも加登川幸太郎先生、板倉由明先生を尊敬しております。


本題に戻りますが、『南京事件』増補版の「南京事件論争史」は、一連の論争を肌身で知るものにとって、大変愉快に読ませる内容でありました。
史実派を自称する学派(原剛先生の表現)はこの20年で凋落の一途を辿りました。この事は近現代史研究に於いて誠に喜ばしい限りです。但し、一方で近年の歴史修正主義の台頭には懸念を感じます。

将来の「南京事件論争史」がどういった推移を辿るのか、大変楽しみではあります。
南京事件論争史とは直接関係はないのですが・・・・・


日中歴史共同研究の日本側メンバーである、庄司潤一郎防衛省防衛研究所戦史部上席研究官兼第1戦史研究室長の論文『「日中歴史共同研究」の展望』が、防衛研究所ニュース2008年12月号(通算127号)に載っております。

上記論文は防研HPから閲覧可能ですのでご紹介いたします。
http://www.nids.go.jp/dissemination/briefing/2008/pdf/briefing1218.pdf

庄司潤一郎先生から直接お話を聞く機会があったのですが、我が国の左右両派から批判されている「日中歴史共同研究」は、政治的困難を伴いつつも、日中戦争や南京事件に関して冷静かつ紳士的な議論が日中両国の研究者間で交わされたようです。
今後の両国の歴史対話に関する課題・展望等について、上記論文は的確に論述しているのと考えます。ご興味のある方は、是非ご一読頂きたく。

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