ログインしてさらにmixiを楽しもう

コメントを投稿して情報交換!
更新通知を受け取って、最新情報をゲット!

今の時代を考えるコミュの危険はそこにある「中年に必要な危機予測の能力」

  • mixiチェック
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
危険はそこにある「中年に必要な危機予測の能力」

「四十を過ぎていても、最近は幼稚な人たちがひどく増えた。昔の燻し銀のような中年の完成とは無縁の人たちである。」

と、始まる曽野綾子さんのエッセイ『中年以後』の中の一説、「危機はそこにある」である。副題に、「現実を信じず、悪いことを予測する」ともあった。
 中年に必要な能力に、危機管理があると曽野さんは語る。本文から、危機とは一般に三つの種類に分けられる。
第一は、自然災害
 洪水や干ばつ、火山の噴火、地震、崖崩れ、不測の伝染病の発生など。
第二は、国防的災害
 戦争の勃発、地域紛争の顕在化、難民の流入、テロの頻発など。
第三は、社会構造的災害
 世界的にまた国内的にさまざまな理由から、食料や燃料の不足、などを来す場合とか。
若いときは、突然の出来事に混乱していればよかったが、中年以後は責任を回避するわけにはいかな。刻々と変化する状況に応じ、生命、財産、食料等々の保全を、私的にも、公的(地域的)にも努めなければならない。

曽野さんの作家的な表現で書かれた危機に対する考え方は、とても参考になります。以下、本文より転載します。

(本文より)
・・。私たちは、誰もが、書かれなかった小説を生きている。作家はその何万分の一かを書くだけである。中年になれば、書かれなかった部分もよく見えるようになる。危機管理というのは、そのうちの極端な部分を極端に表現したものだ。危機までに至らなくても、私たちは運命の挫折か緩やかな方向転換かを余儀なくされる。その可能性を常に考えるのが中年の使命なのだ。それをしなかったからバブルが弾けた時、皆、どうしていいかわからないような目に合うことになった。
 会社はずっと景気がよくて、昇給もほぼ今まで通り行われるだろう、などどいうこととは現世では稀にしかないのである。人は誰でも皆、思いがけない生涯を送る。いい意味においても、悪い意味においても、である。(中略)

 危機管理についていささかでも考えない人は、多分、大人になっても子供なのだろう、と思う。(中略)
女房が先に死ぬかもしれないのに、炊事一つできない男などというのは、まさに未成
熟な中年の典型ということになる。

>人は誰でも皆、思いがけない生涯を送る。

今年、私は50才になりました。
少年時代、青年時代、中年と色々な出来事、出会いがあり、今に至っています。
第一次オイルショック、第二次オイルショック、バブル景気、失われた10年、そして今に至る社会状況の中で、試行錯誤しながら生きて来たように思います。

>炊事一つできない男などというのは、まさに未成熟な中年の典型

人間、最後は一人で生きていく覚悟があるかもありますが、時間的な流れではなく、瞬間的な大変化に対応できる、気構え(覚悟)を心に持ち、状況を受け入れる勇気と行動が、危機には必要なことかもしれません。

*参考資料:曽野綾子著「中年以後」より

コメント(0)

mixiユーザー
ログインしてコメントしよう!

今の時代を考える 更新情報

今の時代を考えるのメンバーはこんなコミュニティにも参加しています

星印の数は、共通して参加しているメンバーが多いほど増えます。

人気コミュニティランキング