米国、南NJ州クリスチャン教会コミュの荒野に主の道を備えよ。

荒野に主の道を備えよ。
マルコ1:1-8。

新約聖書の初めの四つの福音書は、それぞれに特色をもって、イエス、キリストのご生涯について記しています。それは、イエスによって私たちにもたされた、福音を伝えるために書かれたもので、聖書はイエスのご生涯とその教えの全体を、福音と呼んでいるのです。私たちを罪と死の力から解放して、神のご支配のもとに生かすために、彼がこの世においでになったことは、私たちすべての人間にとって本当のよい知らせです。

イエス、キリストがおいでになったことは、約２千年前に起こった偶然のできごとではなく、それ以前から長いあいだイスラエルの人々が神のお約束として待ち望んで来たことです。神のご計画によって、あらかじめ定められていたことなのです。旧約聖書はそのことを私たちに教えています。旧約聖書をぬきにして、私たちは新約聖書を正しく理解できません。

福音書は、イエス、キリストについて述べるのに先立って、イザヤ書に預言されている＜荒野に主の道を備える声＞（イザヤ40:3）として現れた、バプテスマのヨハネについて述べています。神はヨハネをつかわして、あらかじめ周到な準備をおさせになりました。ヨハネはイエスの親戚にあたる、祭司の家に生まれました。（ルカ1.5）長い間エルサレムと死海のあいだに広がる荒野で、ラクダの毛ごろもを身にまとい、皮の帯をしめ、イナゴと野蜜とを食べて厳しい禁欲的な生活を送っていました。

しかしイエスが活動をお始めになる時が近ずいたことを知った彼は、人々にイエスをお迎えする心の用意をさせるために、厳しい言葉で罪の悔い改めをうながし、ヨルダン川のほとりでバブテスマ（洗礼）を授けました。ユダヤ人以外の異邦人がユダヤ教に改宗する時には、洗礼を受けなければなりませんでしたが、ヨハネはイエス、キリストをお迎えするために、ユダヤ人を含めてすべての人が悔い改めて、洗礼を受けなければならないと教えたのです。

昔の預言者たちのように厳しい、ヨハネの言葉に心をうたれて人々は、続々と彼のもとに集まり、洗礼をうけました。ヨハネは神に許されなければ生きることのできない、私たちの罪にけがれた心を鋭く指摘し、イエスを心の中に喜んでお迎えする用意をさせたのです。私たちも、イエス、キリストを生活の中にお迎えすることができますように、心の準備を整えたいと思います。アメーン。