米国、南NJ州クリスチャン教会コミュの秘められた神のご計画。

秘められた神の計画。
ローマ11:36.

ローマ書の9章から-11章までに、福音を受け入れなかったユダヤ人の問題について論じてきたパウロは、 11節においてもう一度、しつこく＜では、尋ねよう。ユダヤ人がつまずいたとは、倒れてしまったということなのか。決してそうではない＞と自問自答を繰り返しています。

同胞のユダヤ人がキリストにつまずいたことに対する心の痛みと共にどこまでも忍耐強く救いの手を彼らに差し伸べておられる神の恵みと憐れみに対する、信頼がこれらの言葉の中に含まれています。私たちの救いは秘められた神のご計画のなかにあるのです。

ユダヤ人がキリストにつまずいた結果、キリストの福音が、一民族の枠をこえて異邦人に宣べ伝えられ、今まで救いには無縁と思われていた彼らが、ユダヤ人よりも先に救いに入れられるようになったことは、異邦人の使徒として召されたパウロ自身の歴史的事実です。

それは自分たちだけが神の民であると自負していたユダヤ人には考えられないことでしたが、私たちはこの事実の背後に、人間の思いをはるかにこえた神の秘められたご計画が働いていたことを認めずにはおられません。

異邦人に福音が伝えられたのは、神の民であることを自負していたユダヤ人に、軽蔑していた異邦人のほうが先に救われるのを見て、先を越された悔しさに自分たちも負けずに救いにあずかりたいという気持ちを起させるためであったとパウロは言っています。

それゆえ異邦人に福音を宣べ伝えることを使命としているパウロは、異邦人だけでなく、同胞のユダヤ人をも何とかして救いに導きたいと切に願っています（14節）。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アメーン。