米国、南NJ州クリスチャン教会コミュのイエス、キリストに結ばれて

イエス、キリストに結ばれて
ローマ16:1-27.

ローマの信徒への手紙を終えるにあたって、無用の誤解を避けるためにこの手紙を書き送る目的を明らかにしたパウロは、16章において、ローマの教会にいる数多くの友人、知人の名をあげて、ひとりびとりに挨拶を送っています。

ここにあげられている26人のなかには、ユダヤ人もギリシャ人もいれば奴隷も自由人も、男も女もいます。プリスカとアキラ夫妻のほかは、具体的にどういう人か分かりません。パウロも彼らの身分、職業、地位などに一切ふれていません。

彼らは後世に名を残すような有名人ではなく、私たちと同じ普通の人たちです。初代教会は普通の人たちの集まりでした。名をあげられている人々はみな、パウロにとって忘れることのできない人々であり、苦労を共にし、命がけで彼を助けた良い協力者であり、同労者でした。（4節）

パウロがここで＜イエス、キリストに結ばれて＞(3節)とか＜主に結ばれている＞という言葉を繰り返しているのは、それは主によって結ばれた交わりです。(2,8,13節)信徒の交わりは、キリストによって結ばれた教会の交わりであり、礼拝を共にし、祈りを共にする交わりです。

キリストの福音を当時の世界に宣べ伝え、キリスト教の基礎を築いたパウロの働きのかげには、キリストによって彼と結ばれた、数多くの無名の人々の協力があったことを忘れることはできません。

才能資質に恵まれていても、人間は自分ひとりでは生きられないように、信仰生活も、伝道の働きも、奉仕の業も、教会の交わりの中で祈りを共にし助け合い、協力することなしには実を結ぶことはできません。

歴史を通して、神は人々にいろいろな形でご自分の栄光を現わしてこられました。神はその栄光を最初にエデンの園において現わされました。続いてモーセに、そして幕屋の中に、神殿の中に、それからイエスを通して現わされ、今は教会を通して現わしておられます。

世の光であられるキリストは、神のご性質の輝かしい現われです。イエス、キリストのゆえに、私たちは神がどのようなお方であるのかについて無知ではなくなりました。＜イエス、キリストは神の栄光の輝きである＞と聖書は教えています。アーメン。