米国、南NJ州クリスチャン教会コミュの足のきかない男の癒し。

足のきかない男の癒し。
使徒の働き、3:1-10.

ペンテコステの聖霊降臨にとって、教会は誕生しました。それがエルサレム教会です。エルサレム教会は、その交わりにおいて優れていただけではなく、その伝道活動においてもめざましい働きをを見せていました。聖霊による奇跡的な出来事も多く起こりました。さらに、イエスはキリストであるということがはっきりと語られるようになりました。ユダヤ教との相違も明らかになって、教会は徐々に確立していきました。

エルサレムの教会は、「使徒たちによって、多くの不思議なわざと証の奇蹟が行われ」ていました（2:43）。しかし、ここで奇蹟が取り上げられているのは、この奇蹟を契機としてペテロの証言がなされ、続いてペテロとヨハネの留置、そして教会に対する迫害が始まっていく、課程を示しています。

この奇蹟が、ペテロとヨハネが祈りのために宮に上がった時に行われたのは、象徴的で、祈りの場で奇蹟が行われるが最も自然だからです。午前9時と12時と午後3時に祈るのが、当時のユダヤ人の習慣でした。使徒たちはこの習慣をそのまま踏襲していたようです。祈りの為に宮に来る人たちから施しを求めて、毎日「美しの門」という名の宮の門に運んで来てもらっていた「生まれつき足のきかない男」がいて、その男がペテロとヨハネによって癒されたのです。

ペテロはヨハネ良きサマリヤの話に登場する祭司やレビ人のように（ルカ10:30以下）、いろいろな口実のもとに見て見ぬふりをして通過することもできたでしょう。しかし、彼らはそうしなかった。二人はその男を見つめて、「私たちを見なさい。」と言った。愛による深い同情がそう言わせたので。彼らの同情は一時的なお情けを与えようとするものでなかった。

この男は「何かもらえると思って、二人に目を注いだ」ペテロは「金銀は私にない」（6）私にあるものを上げよう。ナザレのイエス、キリストの名によって、歩きなさい」。と言って、彼の右手を取って立たせた。するとたちまち、彼の足とくるぶしが強くなり、踊り上がってまっすぐに立ち、と記されています。（6-8）‘

愛は悩める者に関心を示す。愛は一時的なものでなく、根本的な解決を与えます。そして愛は相手が立てるように手を貸す。奇蹟を生んだのは愛であったのです。アメーン。