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モスキートエンジンコミュの不可解な夜の雨宿り 〜第11話〜 水色クラゲの回 その?

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その頃。。

水色クラゲは旅の途中でした。

遠く離れた故郷を旅立った事を後悔はしていません。
が、やっぱり恋しくなる時があります。。

そんな時はあの不思議なビルで音楽を聴いていくことにしていました。

沖の真ん中の島の岬に立つ、不可解なビル。。。

そこにクラゲは立ち寄って音楽を聴いて帰るのです。

今日もクラゲはどうにも故郷が恋しくなったので
そのビルに入っていきました。

そして出演者を見てクラゲは驚きました。

「どうりで胸騒ぎがするわけだぜ。。今日はモスキートエンジン企画じゃあねぇですかい。
あっしにとってはたまらねぇ1日となりそうでござんすねぇ。。」


そしてクラゲは慌てて会場へむかったのでした。。。


クラゲが階段を降りると物販席の隣にあるドングリ交換所で
坊やと黒むぐらがドングリを交換していました。

「これは、むぐらの兄さん、お久しぶりにござんす。。
ヘドロのクラゲにござんすよ。。
早速なんでござんすがもうモスキートエンジンは終わったんでござんすかい??」

「あんれま、クラゲ君でねか、久しゅうだのう。。元気だんべか??
うんにゃ、まだモスキは始まってネェだ。。次だ、次。今転換中だもんでオラ、この
坊様と一緒にドングリを交換しているだ。今が引き際かもしれんが。。」

「そうですかい。焦りやしたぜ。。そういや兄さん、このお子がもしかして男爵の言っていた
「紙飛行機の少年」ですかい??こりゃまた、ずいぶんとお仲良しなようで。。
お初にお目にかかります。略儀ながら失礼させていただきます。
あっしはヘドロのクラゲってぇケチな旅烏にござんす。
ヘドロ海から来たんでそう呼ばれておりやす。
無宿渡世のあっしでござんす。また会う事もねぇでしょうがずいぶんとお達者でいておくんなさい。。
それでは。。
ではムグラの兄さん、あっしゃあ一足先に会場入りしておりやすぜ。」

「うんにゃ。」

坊やはクラゲの至極丁寧な口上にびっくりしました。
どう返事を返していいのかわからなくなりました。
ムグラはそしらぬ顔でどんぐりとうまい棒を交換していました。

坊やはとりあえず「こんばんわ。」と
挨拶をして、気になりながらもムグラの次にドングリとうまい棒を交換しました。

クラゲはサッと身を翻すとそそくさと会場入りしました。
礼儀正しく、颯爽としていてなんとも格好の良いクラゲでした。

坊やはいいました。

「もぐらさん。あのクラゲさんってあつ・・」

「むぐらだぁな。。」

「むぐらさん。あのクラゲさんってとても熱いね。。
あのクラゲさんでも心に曇りがあるの??」

むぐらはキョトンとしていました。
なんだべぇ??曇り??
心に曇りってなんだべぇ??
坊やがいっていることがわからない、と
顔に書いてありました。

坊やはにっこり笑っていいました。

「行こう、黒むぐらさん!急がないとモスキートエンジン始まっちゃうよ!!」

黒むぐらはハッとしたように大慌てで会場に戻りました。
そして別れ際にムグラは坊やにいいました。
それも小さな手で坊やの足をギュッと握って言いました。

「んだらな、坊様、元気でな、オラ、トンネルの近くに戻っからな。
元気でな、坊様、時折、オラのことも思い出してくんろ!!
坊様と会えて、ここに来たのが坊様で、本当に嬉しかっただ!!
トンネルの少年とこれからもずっと仲良くしてあげてくんろ!!
お願ぇだに。坊様、あぁ坊様。。
まんず、まんず、ありがてぇこっだに。ありがてぇ坊様だ。。
ありがとう!ありがとう!
しからばな、さようなら!!
時折、オラの事、時折でえぇだに、思い出してくんろ!!」

「えっ??ムグラさん??」

黒むぐらはまるでこれが今生の別れでもあるかのようにボロボロ泣いて
坊やに手を振り、別れの言葉を述べ、そして人ごみの中に消えていきました。。

どうしたんだろう、、むぐらさん。。

坊やは不思議な想いでいっぱいでしたがとりあえずハンプティさんの
ところに戻りました。

「ハンプティさん。。さっき黒ムグラさんが僕にもう会えないかのような
言い方でサヨナラっていっていたんだけれど。。。」

「まったくのところ。。気の早い奴だわい。。しかしながら、わからんでもないな。。
まぁ、坊主、気にするな!!モスキートエンジンが終わったら改めて挨拶をしにいけば
わかることだ!!これは本当の言葉だぞ!!」

坊やは不承不承ながら、あとで挨拶にいこうと思いました。
そしてうまい棒を食べながら周りを見渡すと前列にプカプカ浮かんでいる
ヘドロのクラゲさんを見つけました。

「あっ、浮かんでいる!!ライトが当たって。。綺麗だなぁ。。クラゲさん。。」

「まったくのところ、奴は勇気あるクラゲじゃよ。。ワシも一目置いているクラゲだわな。まったくのところ。。
<水色クラゲ>という世にも珍しいクラゲになれた勇士だわな。。」

「ハンプティさん、あのクラゲさんはヘドロのクラゲさんじゃないの??」

「そりゃーはるか昔の名前はそうだわな。まったくのところ、今は「水色クラゲ」という名前のほうが
有名だわな。奴もワシもタイプは違うが英雄児じゃな。まったくだぞーーい!!」

「へぇ。。」

あの凛々しい感じからクラゲさんが英雄と呼ばれているのもわかる気がしました。
でもあのクラゲさんでも心に曇りがあるのでしょうか。。
坊やにはとてもそういうふうには見えませんでした。

「 ねぇ、ハンプティさん。。クラゲさんも心に曇りを持っているの??」

「う〜ん。。曇りというか。。まぁ曇りなんじゃろうて。。聞きたいか、坊主、クラゲの話。。」

「うん!!」

坊やはいつしかここの住人の話を聞くのが楽しみになっていました。

*********************

コメント(2)

これ読んで、水色クラゲを聞いてほしいな、、と思い。。。

今、まさしく聞きながら読みました(笑)

続きはどこでっかー?

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