・・・コミュの∞ＬＤ読書会８月＆９月指定図書∞

《長い前置き》
　
　３月から初めてちょっと振り返ってみると（トップページ参照）早いものでもう８月にならんとしている、そろそろ８月の本をと考えているのですが、皆様から温かいご意見を戴き、どんな本を選ぼうかと迷っておりましたところ、むねおさんから・小林信彦「夢の砦」・丸谷才一「たった一人の反乱」、つーさんから迷われているならという意味でしょうが『新潮文庫の100冊』はどうかとの提案もしていただきました。

選択肢が広がるのでいいかなとも思ったのですが、これですと特定の出版社に肩入れしているようですし、勝手に読んでともうけ止められるので、今回ははパスさせてください。

さてそこで時代小説大好き坪ちゃんから是非時代小説をとの書き込みの後にますみちゃんからもホラーか時代小説との提案があり，このジャンルは好き嫌いが激しく一口に時代小説というっても市井もの、戦国もの、武将もの、剣豪もの、股旅もの
等々・・・非常に幅広いのですが、そのなかでも最近文庫の新境地を開いたといわれる佐伯泰英氏(http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=14489864&comm_id=118999)のものなどは８年であっという間に１００冊で現在は発売総数１０００万部を遥かに越えているといわれてＬＤの周りでも初期のころから勧めていたせいでほとんどが全て読んでいる。そんな文庫書き下ろし時代小説のなかではお薦めの作家が色々と出てきているのですが、じつはほとんどがシリーズもので、どうしても何冊かになってしまいます。そこでお薦め作家と作品を載せますので、気が向いた方は読んでみてください。

そしてこの作家以外でも（勿論古典もありです）まだＴＶなどが無い時代、大衆小説が大いなる娯楽だったとき、新国劇や大衆演劇、あるいは活動写真華やかなころは、時代小説で中里介山、白井喬二、押川春浪、吉川英治、横溝正史、山岡荘八、司馬遼太郎、海野十三、林不忘、直木三十五、長谷川伸、佐々木味津三、子母澤寛、岡本綺堂、陣出達朗、山本周五郎、柴田錬三郎（まだまだ沢山おりますが、きりが無いのでこのへんにしておきます）等々が面白い娯楽小説、伝奇小説などで楽しませてくれた。
時代物に関することはどんどん書き込んでください。

　そんなわけですが今回紹介させていただくのは小杉健治、荒崎一海、鈴木英治の３名の作品です。

作品は

○小杉健治
三人佐平次捕物帳シリーズ　１～８
兄弟３人で一人の親分・・・その活躍は
北町奉行所の定町廻り同心伊原伊十郎が捕まえた美人局の三人組は、頭は切れるが悪人面の平助、身体が大きく、力だけは人並み以上の次助、役者もかなわぬ美貌の佐助。ひとりひとりを岡っ引きとして使うことは出来ないが、彼らをまとめてひとりにすれば……？　そこで伊十郎は彼らの罪を見逃す代わりに、三人でひとりの「佐平次」親分として江戸の町に売り込むことを決意する。岡っ引きの評判をあげることを第一の目的とした佐平次親分の活躍がここに始まる。シリーズが進むにつれて
３人の性格、特技がいかされどんどん面白くなる。

○荒崎一海
闇を斬るシリーズ　　１～８
直心影流の高森真九郎の闇との闘い
とにかく闘いのシーンが凄いのでちゃんばら好きにはたまらなく、なおかつミステリ仕立てなのでよく出来ている。

○鈴木英治
無言殺剣シリーズ　１～７
凄まじいまでの剣の達人音無黙兵衛とやくざもの伊之助、初美
ひとつのまだみえぬ目的の為の旅。様々な刺客が襲い掛かる。

口入屋用心棒シリーズ１～８
駿州沼里から妻を探しに江戸にやってきた湯瀬直之進の江戸での活躍

荒崎一海を除いては様々な作品を出しております。

　ちなみにこんな事もＬＤが日記で取り上げた日もありました。
これは時代小説だけのことを日記に載せた日なのです。

◎時代物１冊という作家
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=473090001&owner_id=997213
◎大衆小説の面白さ、勝新そして役所広司
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=461218657&owner_id=997213
◎刀にまつわるお奨め本・いっしん虎徹他刀の事
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=450568824&owner_id=997213
◎『斬られ権佐』・春の目覚め
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=432322751&owner_id=997213
◎お薦め本『捨てられた江戸娘』
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=426160475&owner_id=997213
◎６２歳で南町奉行・根岸肥前守鎮衛(やすもり）のこと
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=414162818&owner_id=997213
◎佐伯作品新作２冊
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=407697978&owner_id=997213
◎志水辰夫が時代小説に挑戦
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=377421404&owner_id=997213

コメント(81)

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[44] mixiユーザー 08月01日 10:35

アリサさん

「斬られ権左」＋春の目覚め読まれたんですね。

＞そしてして何年もたち・・・・・お蘭も三十になり所帯をもち、あさみも当然五十をこえ、弟の弥須は仕立て屋のあともつがずに行方不明、お蘭は権佐の言いつけを守り　あさみのそばにいる・・・そこには権佐はいない・・・・

ホントこれが蛇足なんですよ。

ただ・闇に包まれた・・・で終わっていたのならあんなくだらない事を書かなくても良かったんですけどね。

それはそうとして　荒崎一海を最初読んだときびっくりしました。時代小説で凄いのは物凄くたくさん読んでおりいまさらちゃんばら（あえてちゃんばらといいます）というか斬り合いのシーンの凄いのも結構ありますし、実際に剣道をやられていたり、居合いの高段者の方も剣豪小説なども書かれておりますが、美味しいエッセンスがこれだけ盛り込まれている時代小説も無いのではと思い凄い作家が出てきたものだと感心したものです。そんなわけで取り上げてみました。

[45] mixiユーザー 08月01日 10:46

坪ちゃん

今夜という事にしましょう。
坪ちゃんの書き込み楽しみです。

[46] mixiユーザー 08月01日 12:11

そういえば最近書いてないから忘れていたけど荒崎一海の新作について書いたことがあったんで載せてみます。

☆闇を斬るシリーズが終わって残念だったあなたへ
◎高森真九郎　再び・・・・

新シリーズ定町廻り捕物帖　徳間書店荒崎一海/著
　2007年3月　 680円

　
北町奉行所同心の桜井琢馬が主人公となる、連作短編小説である。

http://ameblo.jp/librarydetective/

残念ながらこの後はまだ出てないんですよね。

[50] mixiユーザー 08月09日 08:58

鈴木栄治「無言殺剣－大名討ち」、「３人佐平治捕物帳－怨霊」
読了しました。
闇を斬るシリーズでもそうですが、
シリーズ物になる作品はどれも主人公が魅力的ですね。

私的には”闇～の真九郎”と”三人～の平助”が好みですが、
素性の知れない無言殺剣の音無黙兵衛の
背景と今後の展開が気になって、２冊目を購入しました。

＞つ～さん
アマゾンのユーズド商品早速利用させていただきました。
文庫より単行本利用にお徳感を感じました！
ありがとうございます(^o^)

ところで、真九郎役の俳優さんの件ですが、
妻夫木聡君ではいかがでしょう・・・

[51] mixiユーザー 08月14日 23:30

鈴木英治『口入屋用心棒ー逃げ水の坂』読了しました。

残るは『無言殺剣』シリーズです。

今のところ、つーの中では『闇を斬る』が頭ひとつ出ています。
２巻以降も順次入手して行きたいところなんですが、2冊目がなかなか見つかりません。
ん～どうしよう。
5.6巻を先に買っちゃいました。

真九郎役の俳優さん…
いろいろ頭の中で当てはめてみました結果、私的には玉木宏くんが素敵かも。

読まれてる方、いかが思われますか？

[53] mixiユーザー 08月16日 02:17

ymorimori さん

戸部新十郎のもＬＤは読んでおりますがもっと古いところで子母澤寛の父子鷹というのがあり、是は勝海舟とその父勝小吉、本当の名を左衛門太郎惟寅。そして、隠居してからは夢酔と名乗った人物のことを書いたものがあります。そして、勝小吉の実兄・男谷彦四郎、その養子・男谷精一郎のことにも触れております。男谷精一郎は後に古今の剣士といわれる男谷下総守信友のことであり。勝海舟とは系図上従兄弟になる。勝海舟はこの人物に剣術を学び、さらには島田虎之助にも学んでいる。とまぁこのようなことも書いてあります。

■ 男谷精一郎 ( おだにせいいちろう ) 1798～1864(寛政10～元治元) / 【剣客】幕末の剣豪は、意外にも勝海舟の従兄弟。
　江戸後期の旗本・剣客。信友とも。直新影流を学び、江戸本所に道場を持った。幕府へ講武策を建白、国防機関となる講武所が設置されると、頭取役、剣術師範を命じられた。64年男谷は没し、その2年後講武所も廃止された。後世、剣聖と呼ばれる。ちなみに、男谷家は、精一郎の祖父・平蔵の息子の一人が旗本勝家の養子に入り、勝小吉となった。つまり勝海舟とは従兄弟同志になる。

後は池波正太郎や津本陽、山田風太郎などが書いているが
ほとんど強くなってからの話ばかりですね。

[55] mixiユーザー 08月16日 09:05

ますみちゃん

がんがん読んでくれているんだ、時代小説も歴史もののような重さを感じるのでなく娯楽性の強い小説はやはり映像化を考えてしまうのですね。想像するだけで楽しそうで良かったです。

[56] mixiユーザー 08月16日 09:12

つーさん

ＬＤもそうです。トピの冒頭でも書いたり以前日記でも書きましたが、最近の文庫書き下ろしの作品の中では闇を斬るシリーズが図抜けております。細かな描写、特にちゃんばら（あえて立会いといわない）のシーンの凄さと時代ミステリとなっている謎の数々、町の描写、魅力的な主人公・・・・どの部分をとっても今ぴか一の佐伯泰英に引けをとりません、何が足りないかというと作品数の少なさです。もう少し書いてくれると嬉しいのですが、鈴木英治や佐伯泰英の凄さは量にもあるのかもしれませんね、いずれにしても時代小説ははまるとたまりません。

[57] mixiユーザー 08月28日 01:20

ＬＤさま、みなさま、こんにちは

なかなか読書会についていけないテンポの遅いわたしですが
ＬＤさまのご紹介がきっかけではまった
「闇を斬る」ファンなので語らせてください～！
剣を交える迫力ある場面の魅力と共に
登場人物それぞれ、真九郎に差し向けられる刺客一人一人にも
悲しく誇り高いさむらいとしてのドラマがあるところも秀逸です。
人の心を弄びその命を使って陰謀を企てる「闇」に迫っていく
捜査のプロセスにもぐいぐい引き込まれてしまいますね。

クールな文章も好きですしハードボイルドな魅力があると思います。
表紙の雰囲気がまさに中身を語ってる！

つーさん、ますみちゃんへ
わたしの脳内では「柳生十兵衛七番勝負」「〃最後の闘い」の
柳生家に仕える伊賀者、大二郎に真九郎をやってもらいました。
名前を知らなかったので今調べてきました。
高野八誠さんという役者さんです。
（なんと、ウルトラマン且つ仮面ライダー．．．知らなかった）

[58] mixiユーザー 08月28日 09:04

また、このパターンと苛立ちながらもやめられず無言殺剣シリーズも４巻を終わり、上州まで来てしまいました。
こうなったら、懐は痛いけど黙兵衛正体見るまで続ける覚悟です（笑）
そしてミーハ－な私は今度は黙兵衛役は…とまた妄想を続けて
おります。

まだまだ読んでいない大御所も多いので、合間に藤沢周平「蝉しぐれ」を読みました。細やかな描写も多く運命に翻弄される、文四郎とふくの最後の逢瀬には涙…でした。

次回の課題図書まで、時代小説街道走って行こうかと思っています。

[59] mixiユーザー 08月28日 11:41

８月は時代小説のシリーズものをとりあげたのでのめりこんでくれた方もいたようなので９月はお休みして８月の継続としました。時代小説の分野はは裾野も広く、面白いのはたくさんありますが、あまり広げすぎると時代小説専門になりそうなので
１０月はちょっと毛色を変えてみました。
というわけなので来月もどんどん書き込んでくださいね。

[60] mixiユーザー 08月28日 20:56

ようやく、『無言殺剣大名討ち』読了しました。
同じ作者の『口入屋用心棒～』より好きな感じです。
私はクールな主人公が好きなのでしょうか…？

今回の課題図書の中で、まずは
『闇を斬る』そして『無言殺剣』と読んでいこうと思います。

そして『闇を斬る刺客変幻』読了です。
うー、続きが手元にないのが悔しいです！

なるさま
＞高野八誠さんという役者さんです。
＞（なんと、ウルトラマン且つ仮面ライダー．．．知らなかった）

ウルトラマンで仮面ライダー、濃い系なのかなぁと思って調べてみたら、甘い系でした。
この真九郎さまも素敵です。

完全に妄想女子ですなぁ。（自分に失笑）

[62] mixiユーザー 08月31日 16:28

つーさん

喜んでもらえてよかった。

[63] mixiユーザー 08月31日 16:32

坪ちゃん

まだまだ時代物の面白いのはたくさんありますので、時々時代物もまたやりましょう。

闇を斬るシリーズ　は絶対楽しめると確信してました。

鈴木英治のは実は無言殺剣シリーズがお薦めで同じ作者なのに
こんな違うのを書いてるという意味での紹介でしたがのんびりとした現代劇っぽいのも好きな方もいるかと思いまして紹介した次第です。

あらためて書き込み有難うございました。

[68] mixiユーザー 09月07日 17:36

　「男子は五体をつよくして、そじき（粗食）をして、
武芸骨をおり、一芸は諸人にぬきん出・・・」

勝小吉の師匠は平山行蔵”号「子龍」　この師匠にしてこの弟子あり。

天保9年、37歳の春に隠居。麟太郎へ家督を譲る。

天保14年、鶯谷に庵を結ぶ。『平子龍先生遺事』と『夢酔独言』を書く。『夢酔独言』は子孫に自分のようにはなるなと伝える目的で記したもので、「けして俺のまねをするな」と書いている。

嘉永3年、49歳で死去。

『平子龍先生遺事』
小吉が若い頃に付き合いがあった、平山行蔵という御家人のことを書いた本。

[72] mixiユーザー 09月20日 01:21

38,39の風見鶏さまＬＤさまのコメントから気にかかっていた２冊を読むことができました。

●『捨てられた江戸娘』眞海恭子（東洋出版）
ユルスナールの『東方奇譚』に源氏のその後を描いた作品が
あったかと思うのですが、ちょっとそれを思い出しました。
翻訳された時代物を読んでいるような気分で読み始めましたが
すぐに作者の世界に巻き込まれてしまいました。
「渡し」は特に美的でロマンチック．．．
ちょっと哲学的な感じもしますし独特の雰囲気だと思いました。

●『しずり雪』安住洋子（小学館）
『闇を斬る』を読み返した後に読んだせいでちょっと似てるような気がしてしまいました。
妻の心情を軸に綴られている点が対極的ですが
登場人物が皆清々しくその心情が細やかに優しく丁寧に
伝わってきて出会えてじんわりうれしくなる作品でした。
続編が読みたくなります。
『夜半の綺羅星』も読みたいですしあれば他の作品も．．．と
思って検索したら著者のＨＰがありました。
http://azumi-yoko.com/
城沼の写真が見せていただけます。

素敵な本をご紹介いただきありがとうございました。

[73] mixiユーザー 09月20日 03:01

むねおさん

短編というものはおおむねそんなものです。
そして行間というものがあるんでしょう。
ところで日記に書いた終わり方はいかがでしょうか？

[74] mixiユーザー 09月20日 03:02

ymorimori さん

読了されたら、又感想なり、何か書いてください。
楽しみにしております。

[75] mixiユーザー 09月20日 03:05

なるさん

読んでくれたんですね。
ちょっと不思議な感じのする文体でしたね。
まるで異国の人が軽く書いたような・・・・

しずり雪に関してはやはり読後感は良かったでしょう。
そして続編は絶対読みたいですよね。

[77] mixiユーザー 09月21日 02:33

『闇を斬る』シリーズ、読了しました。

正直なところ、シリーズの前半と後半で印象が違います。
シリーズ中盤まではとっても面白かったのに、特に最終巻は読んでて楽しくなかった、ドキドキワクワクしなかったです。
“結局どうなるのか”が知りたくて読んでました。
あらすじとチャンバラシーンの実況を読んでる感じ、かなあ。
キャラクターの魅力的な部分があまり書き込まれていないと思いました。
人物の心情描写が少ない、後半は特に悪役たちの登場シーン減りましたよね。
謎解きも主人公達の会話の中、というか頭の中でのみされていて、クライマックスもなんか盛り上がりに欠けたような…
エピソードはてんこもりなのに。
わたしが、チャンバラシーンにワクワクしない女だからでしょうか。
立ち会いシーン以外も、もう少し丁寧に書いてあったらいいのにと思いました。
きっと男性は違う感想なんでしょうね。
でも中盤までは本当に面白かったです。
あと、急いで一気に読みすぎたかな。

次は『無言殺剣』シリーズなんですが、10月の課題図書も入手したので、そちらも気になります。

[78] mixiユーザー 09月21日 08:47

＞つーさん
急いで「一気に読みすぎたかな」というコメントに同感です。
「無言殺剣」シリーズ、先を知りたくて6巻「獣散る刻」まで
たどり着きましたが、最初のワクワク感が薄れてしまったい、
ちょっと無理な展開もあり、少し疲れました。
それでも続きは読みたいと思っています。

「闇を斬る」シリーズは２巻で挫折しそうです。
コアなちゃんばらシーンからちょっと離れたい心境かな。

現在司馬遼太郎の「歴史を紀行する」に着手してます。

ところで、江戸時代のお手軽な地図が載っている
お薦めの本とかありますでしょうか？
最近やっと霊岸島の位置がわかった私のような初心者むけの物が
よいのですが～廉価で～

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