竹輪句会コミュの第49回句会　披講

●2010年6月16日（水曜）
●参加者：
亮、タザワ、カヅオ、キヨシ、早子、至文、中島、あすた、モト、浩平、とも
●当季雑詠５句

●写真：喉仏、鳴神、トマト

５点句
雷雨来て女優しばらく無口かな　　　　　キヨシ
夏風邪の喉仏には小人いて　　　　　　　キヨシ
トマト熟れ皮のやさしくなりにけり　　　亮

４点句
野球部に二人足りなき青嵐　　　　　　　タザワ
ででむしの肉震へをり豪雨来る　　　　　亮
蟇鳴けり薄め過ぎたる嗽薬　　　　　　　亮

３点句
饐飯をいただくままや辻地蔵　　　　　　あすた
鳴神や作業靴らは働きぬ　　　　　　　　タザワ
銀蝿やバンコクデリージンバブエ　　　　とも
脳味噌の腐りはじめる梅雨入（ついり）かな　モト

２点句
ソーセージ巻くおにぎりや夏兆す　　　　あすた
大虚子のやうな夕立に打たれけり　　　　至文
屋上に懸垂すれば雨季日本　　　　　　　至文
梅雨寒し媾（まぐわ）ふといふ探りかた　中島
錆香る懐中時計梅雨に入る　　　　　　　早子
ショッキングピンクにピンク重ね夏　　　早子
梅雨ぐもり二度目の電話鳴りにけり　　　モト
乗り込めば当駅止まり桜桃忌　　　　　　モト

１点句
巴里祭ドラアグクインと焼肉へ　　　　　あすた
矯声の後に夕立の粒落ちぬ　　　　　　　あすた
一息にコップが空で麦茶かな　　　　　　浩平
六月の祖母のぼうりょく祖父の痣　　　　浩平
わが詩（うた）の瓶の実梅の隙（ひま）に蔵す　至文
朝凪や遠き友の訃報の夢　　　　　　　　タザワ
山頭火放哉の風季を乗せず　　　　　　　中島
のしかかる雨の質量か紙工場　　　　　　早子
紫陽花や公園の欄干は錆び　　　　　　　モト
ひそやかに薔薇潤みつつ昼の月　　　　　亮
民族料理屋みんみん（王偏に民）は日盛り　とも

選外
五月雨や銀の髪留め光りおり
隠れ咲く栗の雌花やクリトリス
塗り替える道と空六月の雨
妻帯で子持ちを連れて梅雨縫って
衣替えCLOSETに影おいて
十薬の小十字ちぎりてはちぎり
月涼し薄らとす雲と決意と
当面はあじさい国の王子かな
背を打つ滝の水が腹に入つた
夕焼けになかないペルシャ猫を抱く
黒南風の元に立ちたる島ぬ祖国
沖縄に基地囲繞して夏来たる
半夏生笑ひ屋ちふが耳障り
アジサイの香のふわり最終電車
婚約てふものつひぞなき身や五月闇
雨の毛虫や本棚の縞模様
流木流れ流れて月虹かな
口開けてビアガーデンの馬鹿になる
裏木戸はペンキ塗りたて走り梅雨
開き見る去年（こぞ）の扇のつまらぬ繪

コメント(2)

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[1] mixiユーザー 06月21日 23:21

永易さん、さっそくアップありがとうございました。
句会でも指摘があり、自分も気になったので調べてみたら、
女優好きな僕は、以前に二つも女優の句を詠んでいました…笑

夕立や稽古不足の女優泣く
夜食して映る女優の声低し

女優シリーズとしてシリーズ化していきたいと思います。笑

[2] mixiユーザー 06月22日 15:52

永易さん、披講アップありがとうございます。

＞トマト熟れ皮のやさしくなりにけり　　　亮

トマトがどんどん美味しくなる季節です。
先週末に友人宅で飲み会があり、差し入れにフルーツトマトを持参しました。
見るからに新鮮な、小箱詰めのフルーツトマトです。
食べてびっくり。
じゅゆるるっと果汁が溢れ出して、果肉が舌にとろけて
甘くない……。

ことしのフルーツトマトは糖度があまり上がっていないそうです。
フルーツトマト好きの方はご注意を。

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