法学院　行政書士試験制覇の扉コミュの学習体験談

今回は、私自身の11年に至る法律の学習における体験談をお話してみようと思います。

試験対策とは直接関係ありませんが、他者の学習法を知っておくことも必要ではないでしょうか。

他人の振りみて我振り直せとはよくいったものです。

・前置き

法律そのものには、高校時代からうっすらと興味があったのですが、まだ覚醒していなかったので、とりあえず将来何がしたいかを考え、人の役に立てる仕事がしたいと考え、福祉の専門学校に入学することを選択しました。

しかし、いくら授業を受けてもピンとくるものがなく、唯一民法の授業を担当してくださっていた弁護士の先生に思い切って相談したのです。

そうしたら先生は「それなら宅建を取ると良いよ、就職にも強いし、なにより法律の学習をするなら登竜門みたいな資格だから」と言われたとき、心の中で何かが弾けました。

そこで早速勉強を開始するも、当時は法律用語など全然知らなかったので、本当に苦労しました。

そして８カ月の学習で、初めての国家試験に挑戦するも２点差で落ちてしまいました。
納得できなかったというか、諦めきれなかったので専門学校をし、独学で勉強し直し、再挑戦し今度は５０点満点中４３点獲得で圧勝に終わりました。

勉強そのものはわかるようになると、とても楽しくサクサク進む感じが新鮮でしたね。

そのとき思いました、自分は介護ではなく、法律の世界で人を役に立とうと。

かといっていきなり司法試験を受験するのは無謀すぎるし、司法書士も合格率が2％、とても当時の自分の実力では敵わない試験ばかりでした。

そこでたまたま、ネットサーフィンしていたら行政書士という資格を見つけ、調べてみると仕事の内容も面白そうだったし、挑戦したくなりました。

しかし、宅建より数段ランクが高いことを知り、少し迷いましたが有言実行、自分の敵は常に自分、この信条が自分の心を押し出し、挑戦することになったのです。

・研究した学習法

まず、法律の条文に慣れなくては先に進めないことを考え、六法書とテキスト、それから過去問集を買って、テキストで基礎知識を学びつつ、六法書で条文を確認、理解が出来たところで過去問集に挑戦というスタンダードな勉強法をとっていました。

しかしそれだけでは不十分だろうと思い、基礎を固める為に実現可能な勉強法とは何かをイメージし、そこで思いついたのが、過去問の分析。

単純に詰め込み暗記だけでは限界があると踏んだ上での戦略でした。

出題者が何をどのように聞こうとしているのか、論理的思考を働かせて、頭の回転をクリアにできればきっと学力が上がるに違いないと思い、論理的思考を磨くところから始まりました。

適している法律は民法だろう、事例形式問題が多いし、と思い図を描いたり、何の権利が問題になっているのかなどを汲み取れる練習をしました。

そうしている内に、1年が経ち本試験を迎えたわけですが、手ごたえとしては「あれ？なんか暗記っぽい感覚で取れる問題が多いな」という感じでした。

結局平成18年度に受けたその試験は156点で不合格だったわけですが、得るものは沢山ありました。

自分のヤマは的中していました、やはり暗記は絶対の基本、そしてそれをうまく本番で発揮できなかったのは悔しいところでした。

しかしながら、試験は難化していく一方で、より法律的な思考力を試されることは予想できていたので、今度は予想に従って思考力重視と時間配分をどうするかを考えました。

如何にしてタイムロスしないか、最後の3問である文章理解と、筆記に時間を取られる記述式問題をクリアするには何が必要か。

やはり法令択一式問題で素早く問題を解いて時間を節約することが肝要、ではどこから手をつけるか。

最初のうちに記述式問題と文章理解を片付けて、時間が余るようであればケアレスミスに気を付けて択一式問題に力を注げば良いと狙い付けし、あとは只管知識の補充、知った者勝ちの一般知識はともかく、法令40問は普段の学習スタイル次第でどうにでもなるという意識が強いです。

まずどんな環境下で勉強すれば知識の補充をしやすいか、自分の場合はサウンド、つまり音楽を聴きながら勉強していました。

テキストを読むときや問題を解くときに応じて曲を変えて雰囲気を合わせると中々効果的で、集中力が高まる感じがしましたね。

人それぞれなので、一概にお勧めできる学習法ではないですが、王道として考えるながら、テキストや問題の解説を読むとき、声に出して読むのが妥当。

眼と耳を両方使うので頭に残りやすい、決定的なのは夜更かしはしないこと。
午後11時から深夜2時までの間短期記憶の知識を長期記憶へと変換させる作用があるそうで、この間、脳は休んでいる状態でなければなりません。

よって、できるだけ夜更かしは避けたいところ、身体の疲れも取れませんしね。

その方法を執ることができない人はどうするのか、その場合、同じ作業を何度も繰り返すことです。

人間の脳というのは生存に必要のない情報は忘れてしまうようにできています。

逆に言えば、生存に必要な情報と脳が認知すれば簡単に忘れてしまうことがなくなるわけです。

大体３～４回同じ作業を繰り返すと脳が勉強で蓄えた知識を生存に必要な情報であると解釈し、忘れにくいようになると聞いたことがあります。

或いは、筆記行為も効果があります、脳と手は連動しているので、覚えたい分野を記述するとこれも効果がありますが、個人差はありますね。

これらの勉強法を総まとめして、自分に都合の良い学習をプランを立て、勉強すること11年。

論理的思考、基礎知識の応用、ケアレスミスの減少。

これらが身に付きました、疾患を抱えている為、長い間入院して受験できなかった年が多かったですが、そろそろ行政書士試験の戦いも終わりを迎えそうな気がします。

最後に諦めないで良かったと思える日が来ることを願って。